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ペットが元気なうちに考えておきたい、遺品の遺し方

こんにちは、感想屋のwinter_です。

実はしばらく前に愛犬を亡くし、失意のうちにあったのですが、いつまでもクヨクヨしているわけには……と、特に休むでもなくいつも通りにご依頼を頂いていました。

素敵なお客様たちとお話させて頂き、温かいお話を読んで、そうやってたくさんの元気をもらったことで、今はかなり回復し、愛犬を思い出して泣くことも少なくなってきました。

普段の投稿と全く関係のないことで恐縮ですが、今日は彼を想いながら、今大好きなペットと一緒に幸せに暮らしている方へ向けて、今のうちに少しだけ考えてみてほしい遺品の遺し方について書こうと思います。


元気なうちにもっと遺しておけばよかった

愛犬は私にとって弟のような存在で、人生の半分以上を共にした子でした。
お世話になったお友達みんなにお別れのご挨拶をして、家族に見守られながら穏やかに旅立ちました。

大往生だったので「悲しいけれど思い残すことはない」と思っていたのですが、火葬を終えて家に帰ってみると、思った以上に愛犬がいた形跡が「ない」んです

家に帰れば必ず出迎えてくれるあの子は、家中探しても、どこにもいません。

食欲がなくなり、食べられずに残したご飯が入ったままのお皿。
毎日のお散歩で使ったハーネスやリード。
家族のスマホの中には、何百枚もの写真と動画がある。

でも、それが果たしてあの子がいた証明になるのか?
なんか違う、と思いました。
もっと、彼が「ここにいた」という証拠が欲しかったんですよね。

いろんな思い出の品があるなかで、私が本物だと思えたのは、火葬の前に取っておいた、遺毛と足型だけでした。
愛犬の体から取ったものだけが、私にとっては本物の遺品になり得ると思えるものだったんです。

それを受けて考えたのが「元気なうちに、もっと毛を集めておけば良かった」ということ……家族とよく冗談で「こんなに大量に毛が抜けるなら、羊毛フェルトみたいぬいぐるみを作れるかも」と話していたことを、本当にやればよかったと後悔しました。

でもこういうことって、元気なうちは真剣に考えられないんですよね。
だって目の前に大好きな愛犬がいたら、死んでしまった後のことなんて考えたくないじゃないですか。

けれども、亡くした今思うのは、あの時に準備していたらもっといろいろなことができたのにということばかり。

こういう後悔をする人が少なくなればいいなと思ったので、私が「過去に戻れるなら作りたい」と思ったものと、まだ間に合ったものをご紹介したいと思います。

知っていたら作りたかった…いぬのけテキスタイルさんのブランケット

もう数ヶ月早く知っていればな、と思ったのが「いぬのけテキスタイル」でした。

日々のブラッシングで集めたアンダーコートを使って、ブランケットやマフラー、セーターなどを作っていただけるそうです。

この取り組みが始まったのも、オーナーさんが愛犬を亡くされた後に私と同じようなことを思ったからだったようです。泣いてしまう……。

私自身、保護犬だった「チロ」という名のいぬを長年飼っておりました。
「あの大量のいぬのけで、何か作っておけばよかったなぁ」
「いぬのけから糸を紡ぎ、ブランケットを作れないものかな?」
そんな何気ないアイディアでしたが、繊維製造に携わるものとして形にしてみたいと思い立ち、
「いぬのけテキスタイル」プロジェクトが始動しました。

いぬのけテキスタイル 私たちについて

本業がつらい時、嫌な目に遭った時、家に帰って愛犬を抱っこして撫でていればいつでも幸せになれました。
このブランケットがあれば、それをなでなでして包まれていれば、あの時のような気持ちに浸れたのかな……と感傷に浸ったりしてしまいました。

こちらの商品は、実家にわんちゃんを残してきたという方にもおすすめだと思います。すぐに実家に帰れない時、このブランケットやマフラーに包まれながら家族と電話して鳴き声でも聞かせてもらえたら、最高に幸せになれそうです。

火葬を終えてしまった私が選んだもの…遺骨ジュエリー

火葬を終えてしまって、遺ったものは骨だけ……もう何も作ることはできないのだから、わずかに残した遺毛と足型だけで我慢しようと思っていた私ですが、まだ作れるものが残されていることを知りました。

創作に使うためにと宝石について調べ回っていたときに、遺骨から抽出した炭素やカルシウムを使ってダイヤモンドやサファイアが作れることを知りました。

いろいろな事業者さんがあるなかで、最終的に私が選んだのは「TOMONiサファイア」です。

ダイヤモンドになると高額で、加工もスイスで行われるようですが、サファイアの方が少しだけお求めやすく、加工も日本国内で完結するそうです。
元々サファイアに憧れがあったので、こちらを選ぶことにしました。

ジュエリーにはそれほど興味がなかったのですが「あの子の遺骨から作った宝石が、常に目に見えるところで光ってくれていたら、最強のお守りになりそう」と思いました。
これまでの人生で買った物の中でも、かなり上位に来る高額商品ではありましたが、自分の寿命があと60年くらいと仮定すると、1年1万円もしない安いものです。思い切って作ってみることにしました。

今は完成を楽しみに待っているところです。


今回ご紹介したふたつ以外にも、ペットの毛や遺骨からアクセサリーなどを作れるお店がたくさんありました。

元気な子を前にして、亡くなった後のことを考えるのは気が乗らないと思いますが、死期が近いとわかったときにはもう何も考えられなくなってしまいますし、本当に亡くなってしまった後ではできることが限られます……。

つらいですが、その子がいない世界のことを少しだけ考えてみて「何かあったほうがいいかも」と思った方は、今のうちに準備しておくのも良いと思いました。

結局書いているうちに、いろいろ思い出してまたボロボロ泣いてしまったのですが、キラキラの宝石になってあの子は戻ってくる予定なので、それを楽しみに日々を幸せに生きていこうと思います!

あなたとあなたの大好きな家族が、1日でも長く元気に、一緒にいられますように。

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