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私を「優良」と言ってくれる稀有な存在

はじめに

「平成35年まで有効」の免許証を持つ私にも、ついに更新の時期がやってきた。

 私はゴールド免許、すなわち更新区分としては優良運転者にあたる。過去にしていた仕事の関係もあって、免許証に傷がつくようなことは昔も今も絶対にやらない。飛ばすこともないし、日々防衛運転に徹している。そもそもそんなぶっ飛ばしていく必要があるならもっと早く家出たらええやんけ。あとそんなアクセルベタ踏みして割り込んできてぶっ飛ばすならプリウスなんて買わなくてよくない? 絶対ガンガンにエンジン回ってるじゃん。大出力マシンでも買って一人で山奥のガードレールのシミに変わってろ。

 そんなわけで更新ハガキが届いたんだけど「優良運転者のアナタ! なんと今だけ! そして北海道(と数県)だけはオンラインで講習が受けられるよ!!!」という甘い言葉がおどっている。

 こいつぁありがてえ……と、早速受講することにした。


受講の流れ

 ざっくりした流れはこんな感じ。
 なお、オンラインでも免許センターでも、手数料の額は同じ。

① 専用サイトに飛び、マイナンバーカードを読み取る
② 免許証番号を入れる
③ 講習動画を観る
  →途中で3回の○✕テスト+顔写真の撮影
④ アンケートに答えたら受講終了
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⑤ 試験場や免許センターで視力検査、写真撮影して免許受け取り

終 - 制作・著作  N H K

2023・北海道の場合

 結局ぜんぶオンラインで完結することはなくて、肝心の免許受け取りは足を運ばなきゃならないんだけど、こればかりはしょうがないよなあ。私は最初から「眼鏡等」の条件がついているが、ここで新しく「おまえ運転のとき眼鏡かけろや」って言われる人も多いだろうし。

 ちなみにオンライン講習の受講は、ハガキに書かれている更新手続期間のうちなら24時間いつでも可能。
 ただし手続期間前に動画を観るのは、やっぱりダメらしい。とっとと済ませたくて「ハガキもう届いたし、先に動画だけ観たらダメ?」ってわざわざ運転免許試験場に電話して訊いたら「だぁめ♥」とのことでした。

 実際は「へ? 期間中に受けてほしいんですけど」ってババア……じゃなかった、御婦人の係員に言われた。


実際にやってみた

①専用サイトにアクセス→マイナンバーカードを読み取る

 なお、カードを読み取った端末でそのまま動画を観ることになるので、対応していないタブレットでは受講できない。私はiPhoneで読み取って、そのままそれを使って観た。
 パソコンにカードリーダーを繋げられるならパソコンで観てもいいんだろうけど、小学生でもスマートフォンを持ってる現代、いちいちそんなことする人いないよな。

 ちなみにマイナンバーカードを作るときにいくつもパスワードを決めさせられるが、この時は「署名用電子証明書」のパスワード(英数字6~16文字)のほうを求められる。あとスマホで読み取るなら「マイナポータル」のアプリをインストールしていなければならない。
 正直言ってここまでで「あ、めんどくせえから免許センター行こ」って思う人が多いと思う。それも正解。別にオンラインで受けなかったら免許更新できないわけじゃないし。
 というか最初の頃は「マイナンバーカードは作っても作らなくてもいいよ!」って雰囲気だったのに、最近は「全部マイナンバーカードにする。持ってないやつの利便性や人権? 知らんね」みたいになってるの解せないよな。

 あと私の場合、カードをテーブルに置いたまま読み取ろうとしたら何度やってもダメで、半ばキレながら手に持って読み取ったら通った。しゃらくさい。


②免許証番号を入れる

 免許証を見なくても自分の番号を覚えているキショい奴は私くらいなものだろうけど、間違えないように入れましょう。
 これ間違えると、いざ免許証を受け取りに行ったとき「(番号が)ここになければダメですね」って言われると思う。というか注意書きにも「番号が間違ってたら受けたことにならないよ」って書いている。


③講習動画を観る

 たぶん免許センターのおじさんが録音機材を前にボソボソ録ったんだろうな、という音声だった。カンペめくる音とか普通に入ってたし。たとえ優良でも更新手数料の他に講習手数料500円も取ってるんだから、ちゃんと作ればいいのに……

 少しポテチの袋を開けるためによそ見していて、唐突に(お?静かになったな)と思ったら、画面が切り替わって○×クイズが表示されていた。切り替わる直前に喋っていたことを答えさせられるし「どう考えてもこれしかねえだろ」って問題が出てくるので、ちょっとくらい聞き逃していても普通に答えられるはず。

 ○×に答えると「写真撮るからね」というダイアログ。カメラが起動して、枠の中に顔をおさめて撮影する。勝手に背景をある程度切り抜いてくれて「この写真でいいか?」と表示されるので、OKすると顔写真が送信される仕組み。
 まあ私がオーザックうすしお味をバリボリ食いながら動画を観ていたことからわかるとおり、これは常時録画ではないので、そういう意味での居心地の悪さはなかった。というかただ動画観てるだけの映像なんか撮らなくていいしな。電波少年的懸賞生活かよ。

 この「唐突に○×クイズ1問→写真撮影」イベントは、動画の間で全3回発生する。

 本編の動画をすべて観終わったら「広報動画の視聴は任意です。どうしますか」と訊かれる。
 まあ暇なら観れば良いんじゃないですかね。私はスキップしたけど、だからって免許を受け取る時に小言を言われたりすることはなかったから、あんまり気にしなくていい。


④アンケートに答えたら受講終了

 いずれはこの優良運転者向けオンライン講習も全国で展開されることになるみたいなので、それに向けたアンケートに答える。
 なお、これに回答しないと講習を受講したことにならないので注意。

 アンケートの回答まで終わると「ようやったなボウズ。大したもんだ」みたいな画面が出てきて、受講が完了する。
 ちなみに私はスクリーンショットを撮っておいたが、免許を受け取る時に「画面見せろや」とは言われなかった。

 オンラインでできることは、ここまでで終了。


⑤試験場や免許センターで視力検査、写真撮影して免許受け取り

 このへんは普通に講習を受けるのとほとんど変わらない。
 違っていたのは、受付の時に「オンライン講習を受けた」と伝えたら、受付の人が奥に引っ込んでいってパソコンをゴニョゴニョとやっていたので、おそらくは「ちゃんと受講が完了しているか」と「③の時に撮った顔写真」を確認していたのだと思う。
 なので、③の時にはきっちりした身なりを整える必要はないが、それでも他人に確認されて恥ずかしくない程度にはしておいたほうが良い。私も一応寝間着から普通のTシャツに着替えたし。

 手数料を払い、視力検査と写真撮影が終わったら「免許証引換証」みたいなカードを渡されて、10分くらい待つ。

 免許証の写真撮影は相変わらずの流れ作業だが、どうしても気になる人は写真を持ち込んでもよいそうだ。実際に持ち込んでいる人もいた。

 ただし、その日のうちに新しい免許証を受け取ることはできなくなる。あと免許証に使う写真ということもあってか色味とか背景にうるさく、適当に証明写真で撮って白飛びさせまくったりすると「こんな写真通せるわけねーだろカス!!!!」と突っ返されることもあるそうなので、持ち込む人は事前に調べるなり、ちゃんとした写真館で撮ってもらうことを勧めたい。

 私は「どうせ免許証なんて職場で車乗る前にしか見せないし」と割り切って、免許センターで撮った。決して写真代をケチったわけではない

たぶん持ち込みだとどこの地域でも後日交付になるんじゃないのかな 知らんけど


 やがて名前が呼ばれて、気はいいけどモテないタイプの典型みてえな顔写真が印刷されたnew免許証とご対面。
 解散。


感想

・とにかくラクだった。休みの昼間に時間を奪われたくない人とか、見ず知らずの人達と一定時間同じ部屋で拘束されるのに耐えられない人は、絶対オンラインで受けた方がいいと思う。
 手順がわかりにくい、という人もネット上ではちらほらいるみたいだけど「理解しようとすること」と「理解させられるのを待つこと」は別物だと思うので、やり方がわかんないなら素直に免許センターで受けたら良いんじゃないだろうか。任意だし。

・今のところ、オンラインで優良講習が受けられるのは「北海道、千葉県、京都府、山口県」の1道1府2県。まあ近いうちに全国で受けられるようになるんだろうけど、とっととやろうぜ。健康保険証なんて今のやつ持ち歩いたほうが心臓にいいから無理に一本化しないでほしいし、それより先にこっちやったほうがみんな喜ぶんじゃないかな。


さいごに

 久々のエッセイがこんな普通の内容でいいのか……と思ったんだけど、何も書かないよりはマシかなと思ったのと、案外これ知らない人多いから書いておいたら誰かの役に立つかなあって。ティヒヒ


 嘘です……作り話が思い浮かばないので日記を書いただけです………ごめんなさい………免許証と一緒にもらってきた「交通教本」でも食べて寝ます……

おわり。


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西野 夏葉
お読みいただきありがとうございます。いただいたサポートは、創作活動やnoteでの活動のために使わせていただきます。ちょっと残ったらコンビニでうまい棒とかココアシガレットとか買っちゃうかもしれないですけど……へへ………