苦手科目
「苦手科目」があって良かった、と心から思う。
私は学生の時に、通知表で毎回どんなに頑張っても「3」以上をもらえない科目がありました。
それは「体育」と「地理・歴史」。
幼稚園の頃から走ると胸が痛くなってしまう体質だった私は「体育」に関しては早々に「5」をとることを諦めていました。
持久走大会では万年ビリ。
ゴールを拍手で迎えられる度に、頼むからやめてくれ、静かに目立たないようにゴールさせてくれ、と思っていたし、恥ずかしさで泣きそうでした。
そもそも運動が得意な人とは体のつくりが違うんだ、しょうがない。。私には絵がある!!とその分得意な絵を描くことに打ち込むように、、。
しかしながら、同じ「3」の「地理・歴史」に関してはなかなか諦めがつきませんでした。
「数学」「生物」「英語」「国語」は「5」なのになんで同じ「勉強」で「3」しかとれないの?!と不思議だったからです。
そこで私はある実験を実行することに。
定期テストで普段「5」の教科をほぼ勉強せず、「3」の「地理」に全ての時間を投資してみたのです!!!
普段の私の正答率は大体
英語 95〜98%
国語 95〜98%
数学 80〜85%
生物 80〜85%
地理 50〜60%
予想では、
英語 80%
国語 80%
数学 75%
生物 75%
地理 70%
くらいになるかなと思っていました。
が、
しかしです。
実際の結果は
英語 80%
国語 80%
数学 70%
理科 70%
地理 60%
(正確な点数は覚えてないけど大体こんな感じ)
苦手科目はほとんど上がらないわ、
得意な科目の点数が大幅に下がるわで、
“過去最低”の合計点数となりました。
なんて不毛な努力。。
そんなわけで私は地理・歴史は一切勉強するのをやめて(勉強しても点数変わらないんだもの)、得意教科に専念するように。
その時から私は、
「人は弱みを克服するよりも強みに特化した方が何倍ものレバレッジが効く」
という考えの元、あらゆる選択をするようになりました。
◯ ◇ ◯ ◇ ◯ ◇ ◯ ◇
ちなみに地理・歴史が出来なかったのは記憶する力が人よりもないからなのだけれども
宅建の取得時に「資格に受かる」というレベルでは記憶力の低さを克服しました。
(塾講師の犬さんに教えてもらった暗記法のおかげです、犬さんありがとう)
しかしそれでも暗記を得意としている人には勝てないし、宅建の勉強に充てた300時間を得意なことに充てていたらもっとレバレッジが効いただろうと思う。。
◯ ◇ ◯ ◇ ◯ ◇ ◯ ◇
私は「普通」「当たり前」という言葉が好きではありません。
「普通はそれくらいできるだろ」
「普通はそんなことしない」
「そんなことくらい当たり前」
そんな言葉を聞くたびに世の中に「普通」に当てはまる人がどれだけいるんだろう。
「当たり前」なことなんてほんとにあるんだろうか?
と思います。
婚活してる人は分かると思うけれども、「見た目も性格も年収も全部が平均以上の人」というのは数%しかいない笑
「普通」というのは全くの幻想であって、ほとんどの人が何かしらのアンバランスさを抱えている。
私はそのアンバランスさを取り除こうとするやり方は好きじゃないのです。
何のために人間が集団生活を送っているかと言ったら、「協力」するためだからじゃないのか。
上手く組みあがらないのはパズルの組み立てが誤っているからであって、
パズルが凸凹しているからではない。
一人でバランスの取れてる人間、つまりまん丸な球体みたいな人は一人で生きていく方が向いているだろう。一人で勝手に転がっていける。
でもほとんどの人はそうじゃない。
私に「苦手科目」がなければ、
そしてそれを全力で克服しようとして失敗に終わる経験がなければ
「努力すれば誰でもある程度は普通にできるようになる」
とか
「出来ない人間は努力が足りない」
と考える人間になっていたかもしれないし、
強みにフォーカスする考えを持っていなかったかもしれません。
凸凹の大きい人間に生まれて良かった、と、心から思う。