Hanon / 稲富羽音

🇧🇪🎻ベルギー在住の限界音大生。留学生活とか、音楽とか、考えてることとか、その他諸々 た…

Hanon / 稲富羽音

🇧🇪🎻ベルギー在住の限界音大生。留学生活とか、音楽とか、考えてることとか、その他諸々 たまにフィクション書きます。 私のカオスな頭の中の一部を覗き見たい人はぜひフォローして下さい。 ✍️LUCA School of Arts Campus Lemmens Master

マガジン

  • 徒然なるままに

    私の日々の生活から感じたこと、上から降りてきた言葉を徒然なるままに、そこはかとなく書きつけてみむとするなり。

  • English articles

    This magazine is mainly gathering my music activity report that is written in English. It is translated from original Japanese my articles.

  • 音楽活動レポート

    クラウドファンディング支援者向けへの音楽活動報告として更新している活動レポートを集めたマガジンです。半年に一度の更新頻度を目指しています。 もちろん、クラファン支援者以外の方にも読んでいただけると嬉しいです。

  • オランダ語サマーコースログ

    ベルギーの夏、語学の夏。 ということで、私がオランダ語のサマーコースに参加した学習ログです。

最近の記事

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【音楽活動レポ】2024年1−7月の音楽活動報告 op.9

こんにちは、あるいはこんばんは。ベルギーはやっと夏らしくなってきたここ最近、どうやら日本はとてつもない猛暑のようですが、皆様いかがお過ごしでしょうか? この記事を読んでくださる方の中にはご存知ない方もいらっしゃると思うので、少しだけ説明させて下さい。 私は現在、ベルギーの音楽大学の修士課程で勉強していますが、昨年の8月ごろに学士課程を修了し修士課程へ進学するタイミングで家庭の経済的問題が発覚、一時は完全帰国になるかも、という状況になりました。その時に、個人的な事情ではありま

    • 【ヴァイオリン奏法】弦を指で「押さえる(push)」と弦に指を「置く(put)」、どちらが正解なのか問題 Op.11

      こんにちは、あるいはこんばんは。 先日、師匠とのヴァイオリンレッスンでとても興味深いディスカッションが発生したので、ちょっと書き残しておこうと思う。 私のヴァイオリン奏法の問題点の一つに、左手で弦を押さえすぎてしまうのがあるのだが、それを改善するためのワークでの出来事。 私の師匠は日本人なのだが、英語ではこのことに関して説明するとき、pushではなくputを使うと言っていた。フランス語でも同様。 実際問題、弦を強く押さえすぎてしまうと弦の振動が抑制され、良い音は出なくなる

      • 【短編】チョコレートコスモス

        復縁する気はないって、言ってたくせに。 緒方佳音は、ぼんやりとした頭でそんなことを考えながら、少し固くなった白パンを齧っていた。 いつもなら数回噛んで飲み込めるそれが、今日は文字通り喉を通らなくて、ドロドロになるまで噛み続けなければいけなかった。 日本じゃ年度始めが4月だからか、春は出会いと別れの季節なんて言うけれど。ヨーロッパは9月始まりだから、夏の終わりが出会いと別れの季節なんじゃないの?とも思う。今日から新シーズン、夏の間は静まり返っていた家の前の幼稚園だか小学校だ

        • 独断と偏見だけど、現代人は何事にも〇〇が足りてない気がする。

          こんにちは、あるいはこんばんは。 最近ご飯を食べる時のお供に見ている、というかラジオ感覚で聴いているYouTubeチャンネルがある。 「ミシルとひでの何チャンネル」。 恋愛カウンセラーの見知らぬミシルさんと、対話屋さんのひでさんが「〇〇って何?」というコンセプトで、あらゆるテーマについて即興的に会話しながら考えを深めていくチャンネルである。 で、最新の動画を見たのだが、それはもう頭もげそうになるほど頷きたくなる内容だった。まさに、「同意同意同意、同意同意同意首がもげるほど

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        【音楽活動レポ】2024年1−7月の音楽活動報告 op.9

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          生まれた日と命が終わる日があり、その日は”隠れ潜む”

          こんにちは、あるいはこんばんは。 この記事を見てくれている人たちは、 毎日楽しく生きているだろうか。 あるいは、人生苦しくて死んでしまいたい、 と思っているかもしれない。 私は昔から希死念慮がすごくあった。 もういつから持っているかは覚えてないほど、昔から。 生命が誕生する瞬間よりも、 命が尽きる瞬間の方に興味があった。 もっと言えば、死んだあとに人はどこに行くのか、 死後の世界はどうなっているのかに興味があった。 「希死念慮」という言葉を辞書で引くと、 こう書いてあ

          生まれた日と命が終わる日があり、その日は”隠れ潜む”

          アレクサンダー・テクニークのレッスンを受けてきたよ op.10

          こんにちは、あるいはこんばんは。 絶賛修士論文の文献集めなど諸々の作業に追われている今日この頃。 ついに満を持してアレクサンダー・テクニークのレッスンを受けてきた。 アレクサンダー・テクニークとはアレクサンダー・テクニークとはなんぞや、という人が大半だろうと思うので、説明しよう! アレクサンダー・テクニークは、体の使い方を改善するための教育的な方法で、特に姿勢や動作、呼吸に焦点を当てていて、1890年代にイギリスで俳優のフレデリック・マサイアス・アレクサンダー(Frede

          アレクサンダー・テクニークのレッスンを受けてきたよ op.10

          【My Music Activity report】From January to July 2024 [op.E-2]

          (*This article is translated that was written in Japanese in July 2024.) Hello, or perhaps good evening. Summer has finally arrived here in Belgium, and it seems Japan is facing an intense heatwave. How is everyone doing? For those of you

          【My Music Activity report】From January to July 2024 [op.E-2]

          私と家族(母)との適切な距離は約9200kmでした。〜嫌いじゃないけどずっと離れたかった話〜

          こんにちは、あるいはこんばんは。 今日の話は音楽とも、私の留学生活とも少しだけ関係のあるお話。 留学して死ぬほどよく聞かれる質問に、「なんで留学したの?」「どうして留学先にベルギーを選んだの?」がある。もうこの2つは留学して聞かれる質問ランキング不動のトップ2だ。 後者の質問に関しては、「ただ自分の習いたい先生がいる場所がベルギーだった」としか言いようがない。自分の留学先がベルギーになるとは予想もしてなかった(小さい時から留学したい、ヨーロッパ行きたいは言ってたけど、それパ

          私と家族(母)との適切な距離は約9200kmでした。〜嫌いじゃないけどずっと離れたかった話〜

          【ヨーロッパ留学】「財務支払能力証明(Proof of Financial solvency)」に気をつけろ op.8

          こんにちは、あるいはこんばんは。 近年稀に見るほどの歴史的な円安で日本円がゴミ通貨と化している今、どのくらいの日本人学生が海外留学(特に私費での正規留学)を視野に入れているかはわからないが、今日はちょっとだけ有益(かもしれない)ことについて書こうと思う。まあ今後の世界線的にあまり役に立たなくなるかもしれないが。笑 さて、私がベルギーに留学してきてもうすぐ丸4年が経とうとしているのだが、留学してから毎年悩まされている問題がある。それは、居住許可更新のために必要な、財務支払能力

          【ヨーロッパ留学】「財務支払能力証明(Proof of Financial solvency)」に気をつけろ op.8

          初めてプロオケ(アカデミー)のオーディションを受けてきた話。 op.7

          さてさて。前回の記事から4ヶ月ほど経ってしまったが、私は今日もなんとかヨーロッパで生きのびている。 この4ヶ月は試験を始め、色々なことがあってポジティブとネガティブの間を行ったり来たりする日々だった。……という話はまた別の機会に語るとして。 ついに、プロオケのオーディション受けてきました(といってもアカデミーなのだが)。 オーケストラに入りたい一心でヴァイオリンを始めて、早10年。やっとこさここまで漕ぎ着けましたよ……というか、やっっっっっとスタート地点の手前に来ました

          初めてプロオケ(アカデミー)のオーディションを受けてきた話。 op.7

          【思い出小話】やっぱり私はどこかでベルギーに呼ばれていたんだと思う。op.6

          先に読んでみたい方はぜひ。 先日、昨年ルーヴェンに交換留学で来ていた日本人の友達と一年ぶりに会った。私がInstagramにとあるストーリーズを投稿していたら彼女が2月末に旅行でヨーロッパ周遊する予定で、ルーヴェンにも行くから良かったら会わないかとメッセージをくれて、とんとん拍子に会うことが決まった。 彼女と私はお互いに読書が好きで、彼女は今回来るに当たって私に文庫本を3冊も持ってきてくれた。ベルギーに来て4年、あれほど活字を読み漁っていた私は一体どこへ消えたのかと思うほ

          【思い出小話】やっぱり私はどこかでベルギーに呼ばれていたんだと思う。op.6

          ヴァイオリン マスタークラスの備忘録【2024.2.29】op.5

          この記事を書いている時点で日付が変わって2時間ほど経過しているのだが。今日得た経験はその日のうちに整理しておかないと、また書かないままフェードアウトしそうなので、どうせ眠れないし文筆の神様も4割くらい降りてきて下さっているので、マスタークラスの備忘録を書こうと思う。(私の文筆の神様、深夜に降りてきがち。笑) 私の通う音大は毎年この時期になると、外部から著名な講師を招いて各専攻のマスタークラスが行われるのだが、ありがたいことに今回のマスタークラス興味ある?と自分の先生からお声

          ヴァイオリン マスタークラスの備忘録【2024.2.29】op.5

          【My Music Activity report】From September to December 2023 [op.E-1]

          (*This article is translated that was written in Japanese in December 2023.) Hello everyone. As we approach the end of 2023, how have you all been doing? This year has been quite eventful for me, especially in the latter half. There were b

          【My Music Activity report】From September to December 2023 [op.E-1]

          【音楽活動レポ】2023年9−12月の音楽活動報告 op.4

          皆様こんにちは。2023年も終わりがすぐそこまで見えていますが、いかがお過ごしでしょうか?今年一年、特に下半期は私にとっては本当にポジティブな出来事もネガティブな出来事もありすぎて、嵐のように一瞬で日々が過ぎていきました。 この記事を読んでくださる方の中にはご存知ない方もいらっしゃると思うので、少しだけ説明させて下さい。 私は現在、ベルギーの音楽大学の修士課程で勉強していますが、今年の8月ごろに学士課程を修了し修士課程へ進学するタイミングで家庭の経済的問題が発覚、一時は完全

          【音楽活動レポ】2023年9−12月の音楽活動報告 op.4

          両想いは好き同士のことだけど、好き同士が”両想い”とは限らない時、私は私を肯定できたのかもしれない。

          今日、と言ってももう日付は変わって昨日になってしまったけれど。 私は一瞬だけ、自分が『いちばんすきな花』第10話の夜々ちゃんと自分が重なった気がした。 世間一般的に言う「両想い」とは、互いに恋愛感情の「好き」を持つ者同士、という認知だと思う。 でも、「好き」は恋愛感情だけじゃない。常日頃から強く思っていたけど、それを強く確信できた。 ”恋愛”という言葉で恋と愛は一括りにされがちだけど、恋と愛は全くの別物で、恋は儚く脆いけど、愛は目に見える形以上のバリエーションがあると思う

          両想いは好き同士のことだけど、好き同士が”両想い”とは限らない時、私は私を肯定できたのかもしれない。

          恋とか愛とか、友人から恋人への移行とか、そもそも「好き」とは何なのか。

          好きって、結局何なんだろうか。 恋愛感情での「好き」は、それ以外の大きな枠組みの「好き」と異なるのだろうか。 私はここ最近、この「好き」という感情について、たびたび思いを巡らすことがある。私の中で、この「好き」を人に対して使う時には大抵の場合、人間的に「好き」を指す。 私の好きなドラマの一つである、【カルテット】には、なかなかに興味深いセリフがいくつも登場する。そのドラマが放送されていた当時、私は中学3年生で、そのセリフの大半を本当の意味で咀嚼し、理解することはできていな

          恋とか愛とか、友人から恋人への移行とか、そもそも「好き」とは何なのか。