公園にて
以前書いた白団(白い団地)、黒団(黒い団地)の前に公園がある。
すべり台、砂場、ブランコ、鉄棒、吊り輪…普通の公園。
蝉採り、花火、逆上がりの練習、砂場の脇で行き交うアリを眺めたり、アリの巣の入り口を埋めたりして遊んだ。(アリさんごめんね)
夏には小さめのやぐらを立てて盆踊り。
河内家菊水丸さんが来てくれた気がするが、違う地域と記憶がごっちゃになっているかもしれない。
公園のすみに地域の大人達が用意してくれたバーベキューやおにぎりの味が懐かしい。
冷めきった牛の肉が硬くて、元々ぐらぐらしていた子供の歯が抜けた。
休みの日には近所の子達とキックベースや野球、おにごっこ。
時々一緒に遊んでくれるおじさんが黒団の1階に住んでいた。
「一緒に遊ぼー!」
ドンドン扉を叩いて誘いに行くときもあったが一切怒ったりせず、可能な時は外に出てきてくれた。
アニメ『一休さん』の新右衛門さんからちょんまげを取った感じ。ガタイが良くて眼力のあるキリッとした顔つきの人。
今思えば名前も職業も年齢も知らない。
バットの振りが豪快で気持ち良かった。
今は結構おじいちゃんになってるかもしれない。
あの時は遊んでくれてありがとうございましたと直接お礼が言えたらいいのにな。
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