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【イベントレポート】女性活躍推進セミナー「DEI推進!男性の育休取得を実現する『わが社のマイルール』を作ろう!」
いよいよスタートした「男性版産休」。
2022年4月1日より「改正育児・介護休業法」が段階的に施行され、育児休業を取得しやすい環境に整えることが、事業所の義務になりました。
しかし、「急に義務化と言われても…」「具体的になにをすればいい?」「本当にできる?」など、実現に向けた“壁”を感じている事業所の方も多いはず。
そこで2023年1月20日(金)・27日(金)に、人事担当者・管理職の方が取得促進のヒントを得られる、全2回のセミナーを開催しました!
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キーワードは「わが社のマイルール」。
職場には、制度や規則などの「見えるルール」だけでなく、風土や理念などの「見えないルール」も根深く浸透しています。それが働きやすさをバックアップすることもあれば、時には変化の歯止めになってしまうことも。
社内のマイルールをより誰もが働きやすい方向に変えていきたい。ではその肝になる考え方とは一体何でしょうか?
そこで必要になるのが、「DEI」の考え方です。
「DEI」とは、「Diversity(ダイバーシティ、多様性)」「Equity(エクイティ、公平性)」「Inclusion(インクルージョン、包摂性)」の頭文字を取った言葉で、それぞれ多様な個性が尊重され、公平かつ包括的に扱われる状態のことです。
そんな考え方を男性の育休推進に活かすべく、第1回の講演「“男性の育休”推進に必要なDEIの考え方とは?」では、田中宏明さん(デロイト トーマツ コンサルティング合同会社)を講師に迎え、「DEI」の考え方の核を学びました。
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多様性や差異をただ“受け入れる”のではなく、異なる価値観を強みとして“活かす”ことが、変化と複雑性が増す社会でイノベーションを起こすためには不可欠、と田中さん。育児経験を持つ男性社員が生まれることは、社内の視点もそれだけ多様になり、提供するサービスの多様化、柔軟性にもつながります。
続いて、モデルトーク登壇者の木原千絵さん(京阪ホテルズ&リゾーツ株式会社)からは、男性の育休取得を進める上でどのような取り組みを行ったのか、さまざまなアイデアをご紹介いただきました。
最後は巽真理子先生(大阪公立大学 ダイバーシティ研究環境研究所)モデレートのもと、三者のクロストークから、育休推進を阻む“壁”にどう向き合うのかを掘り下げていきました。
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第2回はワークショップ「“男性の育休”を促進する!「わが社のマイルール」を作ろう」。
会場の京都市男女共同参画センターウィングス京都に受講生があつまり、ワークを通して各社の風土・課題にあったオリジナルなマイルールを作ります。
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巽真理子先生、田中宏明さんと一緒に第1回のポイントを確認し合ったうえで、今、自分たちの職場は、“誰もが産休・育休を取りやすい環境”になっているかどうか?そのために何が達成できていて、何が壁になっているのか?ワークシートを使いながら、いわば社内の“ルール”の現状を振り返り、グループごとにシェアしていきます。
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さらにそれぞれの課題を全体でシェアした後は、各自で「最も克服したい課題」を決め、グループのメンバーで協働し、課題を乗り越えるためのアイデアを出し合います。
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最後は各自で「わが社のマイルール」として固め、全体に向けて発表!その一部をご紹介します。
・子育てしやすい環境の整備を管理職の目標として設定。評価に組み込む!
・出産を控えた男性に、育児の大変さを学ぶ24時間の研修を実施!
・全社に育休についてのアンケートを実施、声を届け、上長の認識を変える!
・管理職むけの子育て体験研修を実施。心から育休の必要性を感じてもらう!
・子どもとのふれあいでよかったことを社内で共有。共感につなげる!
豊かなアイデアに、会場からは驚きの声が上がる瞬間も!
他の参加者のアイデアに刺激を受け、熱心にメモされる方の姿も見られました。
それぞれが出来上がったマイルールを社内に持ち帰り、改善のために活かしていこう、と確認しました。
今では「当たり前」になっていることも、かつては「無理」なことだったかもしれない。それを変えていったのは、当たり前に捉われずに発想し、ルールをよりよいものへと変えていった前例の積み重ねでした。
「どうせ無理」と自分自身で歯止めをかける前に、まずは自由に発想してみること。それを言葉にして、周りの人とシェアしてみること。その大事さを実感する時間でした。
この場で飛び出したアイデアが、それぞれの社内で、そして地域で広がり、誰もが育休を取りやすい社会へと繋がっていくことを願っています!
記事作成・編集:公益財団法人京都市男女共同参画推進協会
主催:輝く女性応援京都会議事務局(京都市・京都府・京都労働局・京都商工会議所)
企画・運営:公益財団法人京都市男女共同参画推進協会