ベトナム縦断記。その12(ホアロー刑務所)〜思い込みプロパガンダと、デモクラチック遺構
ハノイの中心街の一角。
その昔、“ハノイヒルトン”とよばれ、国籍を問わず多くの人々が苦しみを抱いたのが、ホアロー刑務所である。
フランス統治時代に現地のベトナム人を収容するために建てられたことに始まるこの施設は、ベトナム戦争の時代、ベトナム人によってアメリカ兵を収容するため使われた。
この刑務所は町のど真ん中にあり、現在の外観は都会に佇む小劇場のようである。
塀の中はこじんまりとしており、規模としてはそれほど大きくはない。建物はどれも薄暗く、空気が重たい。
中には、足を