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東芝デジタルソリューションズの未来戦略:ウイングアークとの協業で開かれる新たな価値の扉~資本・業務提携、人材交流、WARPパートナーグレード昇格が生み出す成果とは~

東芝デジタルソリューションズ株式会社はデータの力で価値あるサービスを生み出し、世界をよりよい場所にすることを目指しています。同社はウイングアークとの協業に力を注ぎ、資本・業務提携、パートナービジネスの強化、WARPパートナーグレードPlatinumへの昇格、人材交流などによって連携を深めています。その狙いや取り組み、今後力を入れたい点などについて伺いました。


“データの力”で、世界をよりよい場所へ。ウイングアークとの協業を積極的に推進

――東芝デジタルソリューションズ株式会社(以下東芝デジタルソリューションズ)の事業についてお聞かせください

深江様 東芝グループがグローバル製造業として培った強みを活かしたソリューションのほかIoT/AI、量子技術を活用したソリューションやサービスを開発・提供しています。
 
東芝グループは長年にわたり、ものづくりの現場から電力や水処理、交通など社会の重要インフラを支える事業に携わってきました。東芝デジタルソリューションズはそうした事業から生まれるデータを生かし、新しい価値あるサービスを生み出すべく、DE(Digital Evolution)/DX(Digital Transformation)/QX(Quantum Transformation)により産業構造の変化に対応しデジタルエコノミーの発展に貢献していく方針です。

私たちがデータ活用にフォーカスするようになったのは、個別のシステム開発を行うSIerからプラットフォーマーへと転換し、既存のお客様基盤だけでなく企業や産業を横断したバリューチェンに新たな価値をもたらすDXを実現することで、デジタルエコノミーの時代の要請に対応し事業を成長・発展させていくためです。

具体的には東芝グループが得意とする事業領域で発生する、購買、医療、気象、エネルギーなどのさまざまなデータを活用して新たなビジネスを立ち上げ、“データの力”で、世界をよりよい場所にすることを目指しています。

――ウイングアークとの協業関係について教えてください。
深江様 これからの時代、1社でできることは限られているため、得意な分野が異なるパートナーと協力してビジネスを展開することが重要だと考えています。ウイングアークが強みをもつデータエンパワーメントビジネスが私たちの目指す方向性に合致していたため、2020年に資本・業務提携を行いました。

2021年から弊社社員をウイングアークに出向させるなど、人材交流も含めた連携を強化しています。四半期ごとに両社のトップやソリューションの責任者が会合を行って施策や目標を決定するなど、経営層から現場担当者まで情報共有とコミュニケーションを深めています。

――ウイングアークとの協業は最初から順調でしたか?
深江様 当初は、自社のソリューションをウイングアークの販売チャネルを活用して、顧客に提案してほしいと考えておりましたが、パートナービジネスの壁にぶつかり、思うような結果はでませんでした。

打破するために取り組んだのは、電子帳簿保存法、インボイス制度対応に強みを持つウイングアークのinvoiceAgentを全国の営業に展開し拡販することでした。その結果、これまでリーチできなかったお客様との商談機会の獲得、自社製品のクロスセルにも成功するなど、少しずつ成果を出すことができています。

更にウイングアーク製品の認知度を高めるため社内勉強会を開催したり、両社間で人材交流することで相互理解を深めています。現在では、お互いに直接自分たちの利益につながらなくても協力し合う信頼関係が生まれており、これが真のパートナーシップだと考えています。

東芝デジタルソリューションズ株式会社 ICTソリューション事業部 営業責任者 スマートマニュファクチャリング事業部 営業責任者  深江 正己様

――塚田様は「PERSONS of the Year 2023」を受賞されていますが、ウイングアーク製品についての感想はいかがですか?
 
塚田様 私は現在、主にウイングアークとの協業窓口を務めています。
2011年からSVFを、2019年からDr.Sum、MotionBoard、invoiceAgentなどの商材を扱っていますが、私の部門では、営業/技術の提案支援から、構築サービスなどの導入支援、保守サービスの提供などの一連の対応を行っています。

当時は、これらの対応をSEとして担当しました。SVFは長年トップシェアを維持し続けるだけあって、多様なお客様が求めるものをしっかり機能として提供していると思います。MotionBoardは業務アプリケーションとしても活用でき、生産的な業務改善に繋がる優れた製品です。どの製品にも、ユーザーにとって生産的ではない作業を減らしていきたい、業務や働き方を改善したいという考え方が徹底されています。

提案活動においてはウイングアークの営業担当の方々、保守業務においては技術担当の方々から非常に手厚いサポートをいただきました。常にこちらの立場に立って考え、相談に乗っていただけることに感謝しています。

「WingArc Partner Award 2023」授賞式 
-"深化"と"進化"の要  東芝デジタルソリューションズ株式会 社塚田 絵里様-


WARPパートナーグレード、Platinumに昇格する狙いとそのための取り組み

 
――WARPパートナーグレードにおいて、Goldから最高位Platinumに昇格されました。なぜアップグレードしようと思われたのですか?
塚田様 資本提携や人材交流、ソリューション連携などの取り組みが活発化する中、そうした活動の成果を全社として形に表したいと考えました。Platinumにアップグレードすることでパートナービジネスをより有利に進めることができ、ウイングアークとともにいっそう高いレベルの成果を実現することができます。
 
――アップグレードのためにどのような取り組みを行われましたか?
塚田様
 アップグレードの条件となる認定資格取得者数については、弊社のBI系や帳票系、文書管理系を担当するメンバーを中心に、社内勉強会を行うなどにより、取得を進めました。さらにソリューションへのウイングアーク製品の連携を推進している部門にも協力を要請し、資格取得者の底上げを行いました。また、自社製品との連携、ウイングアーク製品の自社導入なども積極的に進めることで、ウイングアークの協力を得ながら、アップグレードの条件を1つ1つクリアしました。
 
――取り組みを行う上で特に留意した点はありましたか?
塚田様
 Platinumに上がることで取引上の自社メリットと自分自身のスキルアップが同時に実現することを明確に伝えました。ただ、私の所属するデジタルエンジニアリングセンターは営業部門との接点が少ないため、深江がトップダウンで方向性を示すことで、スムーズに取り組みを進めることができました。

東芝デジタルソリューションズ株式会社 デジタルエンジニアリングセンター マネージドサービス第四部 ミドルウェアプロダクトサービス担当 グループ長 塚田 絵里様

ウイングアークへの出向によって学んだこと、得たこと。人材交流の目的とは?

 
――浦下様は人材交流の一環として、2021年秋から2023年2月までウイングアークに出向されています。出向中はどのような業務を担当されたのですか?
浦下様 パートナー企業にウイングアーク製品を販売していただく「パートナー営業」を担当していました。2019年に東芝デジタルソリューションズに入社して以来、自社製品の直販を担当してきましたが、直販営業とパートナー営業では営業スタイルが全く違うため、ウイングアークではパートナー営業を進めるための考え方に始まり、パートナーとの関わり方など多くのことを学びました。
 
――どのようなことを経験され、学ばれましたか?
浦下様 弊社はSIerでウイングアークはメーカーであるため、対応領域や案件規模の前提が違いますが、弊社では一つの案件を自分が最初から最後まで担当できるようになるには時間がかかります。
しかしウイングアークでは一つの案件をトータルで担当することはもちろん、パートナー企業のエクゼクティブクラスの方との折衝や、セミナーやプロモーションの企画など、これまでにない経験ができました。社歴の浅いメンバーでも早期に独り立ちさせる仕組みや、上長の手厚いバックアップもあり、成功体験が自信に繋がった実感があります。パートナービジネスの進め方を学べたことはもちろんですが、両方の会社を経験したことで、柔軟な思考と多様な視点を持つことの重要性を改めて実感しました。
 
深江様 人材交流の目的は二つあります。一つはパートナーであるウイングアークをよく知ることによる協業の促進、もう一つは人材育成です。これからの時代、会社を背負っていく人材を育成するには、一つの部門で長く経験を積むよりも、別の会社や他業種などで多様な経験を積んだ方がいいと考えています。そうすることで様々な企業と上手にアライアンスを組みながらビジネスを進める力が養われていきます。
 出向によって得られたこと、学んだことを戻ってからもしっかりと活かしてほしい。浦下には帰任後、新しいデータビジネス部門の立ち上げを担ってもらいましたが、サブミッションとしてウイングアークとの連携を深めるという役割も果たしてもらっています。

東芝デジタルソリューションズ株式会社 ICTソリューション事業部 データ事業推進部 データ事業開発担当 浦下 祐輝様

互いにしっかりと議論を重ねることで、実際の成果や新しい価値を生み出していく

――今後、ウイングアークと、どのように協業を進めていきたいですか?
深江様 私たちの進めているビジネスの中に、どのようにウイングアークの製品を組み込んでいくか。より上流から参加していただいたり、新技術を活用したりすることで、新しいビジネスや価値を創出していきたいと思っています。製品を売るのではなく、お客様の課題を解決するためにウイングアークとの協業連携が有効だというシナリオを構築することが大切です。
現在、弊社の強みのあるソリューションとウイングアークの製品をかけ合わせていかに付加価値を出していくかという視点で動いています。

(例 教育ソリューション×MotionBorad)
(例 スマートマニュファクチャリング×MotionBorad)


塚田様 
ウイングアークとの連携強化や役割分担を整備します。例えば、製品の試使用環境をより素早く現場の営業担当者が活用できるようにすることで、お客様に最善の提案ができるようにするなど販売力の強化に努めます。
 
浦下様 ウイングアークで築いた関係性をしっかり維持しながら、今後も人材交流が継続できるように支援ができればと思います。また、お互いの立場がわかる人間として両社のコミュニケーションを円滑に図れるように橋渡しができればと思います。
 
深江様 協業することが目的ではなく、ともに価値や成果を生み出すことが目的です。そのためにも今後注力すべき施策や分野に関して、ウイングアークとしっかりと議論を行います。今後、ウイングアークと共に新たな価値を創出し、“データの力”で、世界をよりよい場所にすることを目指します。

(写真左から)
東芝デジタルソリューションズ株式会社 塚田 絵里様 深江 正己様 浦下 祐輝様


(写真左から)ウイングアーク1st株式会社 木下 和弥 
東芝デジタルソリューションズ株式会社 浦下 祐輝様 塚田 絵里様 深江 正己様
 ウイングアーク1st株式会社 小野 智士 

~編集長のほっと一息~

編集長の若林です。今回の取材では、東芝デジタルソリューションズ株式会社が一昨年の「WingArc Partner Award 2023」において、塚田 絵里様が「PERSONS of the Year」を受賞されたことや、今年度にWARPパートナーグレードが最上位の「Platinum」に昇格したことを受けて、同社とウイングアークの協業から生まれる新たな価値についてじっくりお話を伺いたいと思いました。

取材を通じて、長年にわたり社会インフラの構築と支援に貢献してきた東芝デジタルソリューションズの技術力と、豊富なナレッジが、顧客の変革を力強くサポートしていることがよく伝わってきました。このような取り組みから生まれる革新は、今後のデジタルエコノミーにおいて、ますます重要な役割を果たすことでしょう!

■”東芝デジタルソリューションズ&ウイングアーク若手交流会”の記事も合わせてご覧ください■



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