
今から来年度看護国試に備えたい人へ〜114国試解説①
【第117回 午前 問5】--医療保険給付の対象に関する問題--
医療保険の給付の対象となるのはどれか。
疾病の診察
人間ドック
市販薬の購入
定期予防接種
【背景テーマの解説】
医療保険制度は国民の健康を守るための社会保障制度の一つです。この制度では、病気やケガの治療に必要な医療費の一部を保険で支払う仕組みになっています。保険給付の対象は「治療の必要性」が医学的に認められる医療サービスに限定されているという点が重要です。
【選択肢の考察】
疾病の診察:医師による診察は治療の基本であり、医療保険の給付対象となります。症状の確認や診断のために必要な医学的行為として認められています。
人間ドック:健康診断の一種で、疾病予防や早期発見が目的です。任意で受けるものであり、原則として保険給付の対象外です。ただし、保険者が実施する保健事業として補助が出る場合があります。
市販薬の購入:薬局やドラッグストアで購入する市販薬(OTC医薬品)は、医師の処方箋なく購入できる医薬品です。自己判断での購入となるため、保険給付の対象外です。
定期予防接種:予防のための医療行為であり、原則として保険給付の対象外です。その代わり、予防接種法に基づき、市町村が実施する定期接種は別の公費負担制度があります。
【正答】1
【セットで押さえよう!】
医療保険の給付対象は「治療目的」の医療サービスです。
予防(健診・予防接種)、任意(人間ドック)、自己判断(市販薬)は原則として対象外。
「保険証が使える=保険給付の対象」と覚えておくと良いでしょう。