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ワイン会 (2019.05.18)

久しぶりに妻の大学時代の友人3人とワイン会を開いた。10年程前までは年に1~2回開いていたが、結婚して子供ができという流れの中で、5年以上はご無沙汰していた。

場所は豊洲のタワーマンション、参加者の1人のご自宅だ。今回お邪魔するのは2回目だが、高層階からの眺めは相変わらず格別で、何とも羨ましい限りだ。

ワイン会に出すワインは、毎回自分が選んでいる。私見だが、ワイン会においてはワインを選ぶという行為が、ある意味一番オイシイところだ。単に好きなワインを選べるというだけでなく、ワインを選別する過程で知識が身に着く。どうやったら皆を満足するか、毎回頭を痛めるが、そこが大事だ。もっとも、今回は再会がメインでワインはおまけだったので、深く考えず近場のワインショップで調達した。

事実私の役目はお邪魔したお宅のこども(♂3歳)の相手をすることだった。ご主人が学会で不在だったので、代わりにティラノサウルス担当として少年のウルトラマンと戦った。ヒーローと怪獣、この組合せは今も昔も変わらないようだ。

怪獣がヒーローに叩きのめされている横で、妻が夫のダメっぷりを滔々と語っている...苦境に立たされた私は、反撃の機会を伺っていた、自分のワインを出すその時を。

皆がポワレを飲み終わった後、正体を伏せて、シャルドネ1号を出した。MLFしていない軽快なワインだ。感想を求めたところ、

「ドライでスッキリしている」(異口同音)

う~ん、誰か1人くらいはおいしいと言ってくれだろうと期待していたが、甘かった。これが現実だ。ここで仕方なく正体を明かした訳だが、唯一の救いはこの後で「おいしい」と誰も言わなかったことだ(笑)

続いてシャルドネ2号を出した。MLF100%のマッタリしたワインだが、こちらの方が豊満なワインがお好きな奥様方には好評だった。

最後に真の主役、ドン・ルイジをサーブした。このワイン、イタリアのモリーゼ州のモンテプルチアーノ主体の赤ワインだが、単純に名前の響きとボトルの重さで買った。絶対にパワフルに違いないと思い購入した訳だが、正しくその通りだった。こういうワインは選ぶ側としては非常にありがたい。

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この頃になると正義のヒーローも疲れて寝てしまったため、お役御免となった私は漸くワインと豊洲の景色を満喫できた。一歳下のかかりつけの美容師が豊洲出身だと最近知ったのだが、彼曰く「町はすっかり変わってしまった。昔はサトウキビ臭かった」。確かに、今の街からは想像できない。

結局シャルドネ1号&2号のボトルは空にならなかったが、嬉しいことに参加者の一人が持って帰りたいと言ってくれた。たとえそれが不憫に思ったからだとしても、とても嬉しかった。食卓のアクセントになってくれることを祈る。

次のワイン会はいつになるか分からないし、きっと大分先だろう。だが、来るべきその時に備えて、これからも楽しくワインを学ぼう。



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