ブルゴーニュ(ディジョン、ボーヌ)ワイン旅
1. はじめに
本アカウントは趣味に特化したnoteのサブアカです。1本目の記事として、今年7月のフランス・ドイツ旅行で訪問したブルゴーニュのことを書いてみました。この旅はワイン巡りを主目的にしており、ブルゴーニュ、アルザス、シュトゥットガルトを訪れました。
2. ブルゴーニュを選んだ理由
私は元々お酒が好きだったのですが、2023年に仕事上の大きな山場となる試験に合格し、2024年は少し落ち着いた時間を過ごせる見込みでした。
そこで何か趣味に時間を使いたいと考えた結果、ワインエキスパート試験(https://www.sommelier.jp/exam/exam_guidance_detail2.html。ソムリエ試験のワイン愛好家向け版)を受けることにしました。
ワインエキスパート試験を受けるに当たって、ワインの本場を知っておくべきだと考えたこと、私がワインの魅力を知ったきっかけが妻と記念日に奮発して飲んだシャンボール・ミュジニーだったことから、ブルゴーニュ、特にコート・ドール(著名なワイン産地であるコート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌの2つの地区がある県)に行くことを決めました。
3. ディジョン(Dijon)
(1) 行き方
ディジョンは、ブルゴーニュ観光の北の玄関口となる街です。私はシャルル・ド・ゴール空港からフランス入りした後、パリのリヨン駅からTGV INOUIという高速鉄道を利用し、ディジョン・ヴィル駅へ行きました。所要時間1時間34分で、運賃は約60米ドル(予約した当時アメリカにいたため、米ドルで支払っています。)でした。
リヨン駅はターミナル駅でホームが多く、フランス語がわかる訳でもないので戸惑いました。時間には余裕を持っておくのがよさそうです。TGVの中は日本の新幹線のような座席で、快適な旅でした。ヨーロッパは高速鉄道網が発展しているので、ヨーロッパに入った後の移動は高速鉄道を利用するのが便利だと思います。高速鉄道の予約は日本語でも使えるOmio(https://www.omio.jp/)というアプリがオススメです。
なお、ディジョンの街は、比較的安価な宿もそれなりにあり、私はHôtel Victor Hugoという宿を利用しました(シングルで3泊218米ドル)。
(2) ディジョンの基本情報、街並み
ディジョンはかつてブルゴーニュ公国の首都があった街で、今でも重厚感ある旧市街が残っています。Wikiによれば人口は15万人程度で、ディジョン・マスタードでも有名な街ですね。ディジョンでも色々書きたいことはあるのですが、前置きが長くなりすぎるので、写真の紹介にとどめます。
(3) 食事
さすがフランスということで、ディジョンにも美味しいフランス料理、ブルゴーニュ料理のお店がいくつもあります。その中で私が訪れたお店やお勧めされたお店を3店紹介します。
① DZ’envies (Googleマップ)
後述のワインツアーのガイドさんにお勧めしてもらったお店。新しいお店なのか清潔感のある店内でした。メインはトラウトのグリルを注文。醤油でも使っているのでしょうか、どことなく和の感じも。ワインはiPadのメニューを渡され、じっくり選ぶことができました。ここではプティ・シャブリをチョイス。
② Le Pré aux Clercs (Googleマップ)
Googleマップの口コミを見て選んだお店。旧ブルゴーニュ公宮殿前の広場にあり、広場を眺めながら食事ができます。シーザーサラダとビーフタルタルを注文。料理のクオリティはもちろん、お通しで出てきたシュークリームの生地だけのようなパン(シューケット?)も美味しかったです。ワインはジヴリ(赤)とオート・コート・ド・ボーヌ(赤)をチョイス。
③ SO (Googleマップ)
ワインツアーのガイドさんにお勧めしてもらったお店。ディジョン滞在時は
ちょうど休業日だったため、訪れることはできませんでしたが、日本人シェフのフレンチレストランということで有名なお店のようです。ミシュランのビブグルマンにも選ばれています。
4. コート・ド・ニュイ(Côtes de Nuits)
念願のコート・ド・ニュイは、ベルトラで見つけたこちらの半日ツアーで訪問しました。
ワインに精通した日本人ガイドのツアーで、情報量満載なので初めてのブルゴーニュ観光時にお勧めです。
(1) 超有名産地(!!)を巡る
ツアーは本来コート・ド・ニュイの南にあるボーヌ発着ですが、ディジョンでピックアップしてもらうオプションを選択。ということで、北からボーヌ方面へコート・ド・ニュイをドライブしました。ワイン勉強中だった私にとってまさに聖地!車の中と路上と問わず、看板を見るたびに歓声を上げていました(笑)
そして、さらに車でしばらく進むと……
ツアーはそのまま南へ進み、ニュイ・サン・ジョルジュ、コルトンなどを通過してボーヌの市街地へ。そして、ムルソーの近くのネゴシアン(ワイン商)で2軒目のテイスティング。こちらでもコート・ドール各地のワインを試飲できました。
(残念なことに、ヴォーヌ・ロマネ(DRCのある村)を過ぎた辺りから急に土砂降りになりました。写真がないのはそれが理由です。土砂降りのせいか、1軒目で飲み過ぎたせいか、2軒目で何を飲んだかもあまり覚えておらず…)
(2) 参考情報:ワイン輸送
私は1軒目と2軒目でそれぞれ3本ずつワインを購入しました。計6本、しかもこの後も1週間程度フランスとドイツを旅する予定だったため、ガイドさんに教えてもらったMBE(Mail Boxes Etc.)という業者に依頼してワインを日本に送ってもらいました。
ただ、夏場という時期が悪かったのか、輸送中の品質管理を保証できないということで、発送前にMBEのフランスの倉庫に留め置かれて、結局発送は10月下旬となりました。
5. ボーヌ(Beaune)
今回の旅では、ディジョンを拠点としていましたが、ブルゴーニュワインの首都と呼ばれるボーヌも訪れました。ディジョンからは、電車で20分、7ユーロで気軽に行くことができます。ボーヌも色々と書けることはあるのですが、実際に訪れた場所を3つ紹介します。
(1) オスピス・ド・ボーヌ(Hospices de Beaune)
ボーヌで最も印象に残った施設です。オテル・デュ―(Hôtel-Dieu)とも呼ばれます。1443年に、ブルゴーニュ公国のchancellor(宰相、大法官、大蔵大臣など様々な訳が当てられていますが、どれが一番実態に合っているのか個人的にとても気になるところです…)であった二コラ・ロリンが創設した無料で医療を提供する施療院。なんとこの施設は1971年まで病院として機能していました!
オスピス・ド・ボーヌは、その運営資金に充てるため、ワインを作っていたという歴史があり、今もなお高品質なワインを造り続けています。教会のような建物を見て楽しむことはもちろん、本職でヘルスケア業界に携わっていることもあり、施設にまつわる歴史も学べて有意義な時間を過ごせました。
(2) Marché aux Vins
オスピス・ド・ボーヌの近くにあるワインショップ(ネゴシアン?)です。グラン・クリュが飲める59ユーロのセルフセラーツアー&テイスティングを体験しました。セラーは地下にあり、まるでダンジョンのような雰囲気。売店ではオスピス・ド・ボーヌが造っているヴォルネイ(プルミエ・クリュ)が売られており、店員さんによれば、まず日本では買えないだろうということでしたので、記念に1本購入して帰りました(たしか120ユーロくらい)。
なお、ボーヌの街にはこのようなテイスティングのできるワインショップが多々ありました。
(3) Restaurant Au Coq Bleu - Beaune
Googleマップを見て入ったレストランです。メインは鶏肉のアリゴテ風(白ワインを使ったクリーム煮)を注文しました。鶏肉がホロホロに柔らかく、クリームソースに含まれる白ワインもアクセントになって美味しかったです。ワインはペルナン・ヴェルジュレスを飲みました。
以上のとおり、3日間のブルゴーニュ滞在で、ブドウ畑、ワイン、街を堪能しました。フランスワインに興味のある方、今後ブルゴーニュを旅する方などのご参考になれば幸いです。
次は、ブルゴーニュの後に訪問したアルザスやシュトゥットガルトの旅行記もアップしたいと思います!