十勝産牛肉の赤ワイン煮込み④
〈牛肉のブレゼ Hokkaido〜北海道産ワインで作ってみませんか?〜〉
どんなワインをいつ、どのくらい入れるかはご存知でしょうか?ブッフ・ブルギニョン(牛肉のブルゴーニュ風)などワイン産地名が記された料理は地元のワインをたっぷりと使います。仕上げにグラス一杯のワインを振りかけるなどではなく、丸々1本のワインに肉を数時間以上浸してから焼いて表面を固め、再びワインに浸して煮ていきます。
マリネ〜煮込みの段階で使うのは地元のテーブルワインで構いません。今回は北海道ツヴァイゲルト(1300円 税別)を使用。このあとの仕上げと飲む際にはよりコクのある月浦ドルンフェルダーを選びました。
十勝産牛肉と香味野菜は丸々1本のツヴァイゲルトの赤ワインにじつに45時間も漬け込みました。肉も香味野菜もアントシアニン色素に染まり、ネックの部位の固い肉も非常に柔らかくなりました。この段階までは酸が高く、タンニンの少ない(つまりそれほど高くない)赤ワインを使うと、長く漬け込んでいるなかでワインが肉の内側に入り込み肉を柔らかくするとともに、タンニンがタンパク質と結合した濁りが出にくいようです。
通常、家庭はもちろん、ご飲食店でもここまでの量のワインと時間をかけて肉を漬け込むことはないと思います。ワインクラスター北海道では研究と消費喚起の目的に加え、もっと優れたレシピをシェフの方々が開発して北海道産ワインとともにお店で提供してほしいと思っていますので参考にしてみてください。
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