弟子の弟子

ウイスキーと旅行が好きです。 BARに行くこととたくさん食べることも大好きです。 たま…

弟子の弟子

ウイスキーと旅行が好きです。 BARに行くこととたくさん食べることも大好きです。 たまに本を読んだり、映画館に行きます。 主に蒸留所見学の思い出や調べたことをまとめます。

最近の記事

William Delmé-Evansによる第二次世界大戦後のウイスキー蒸留所設計を探る、ための経歴整理

ジョージ・オーウェルが『1984』を執筆したことで知られるスコットランドのジュラ島旅行に行ったとき、見学したアイルオブジュラ蒸留所の設備が、コンパクトかつシンプルで、無骨で合理的ながらディテールではかわいらしい印象も受けるデザインが印象的でした。 ウイスキー蒸留所の設計者といえば、50以上の蒸留所に関わったという19世紀のチャールズ・ドイグ(Charles Cree Doig)さんが有名ですが、ここでは20世紀のウィリアム・デルム・エヴァンス(William Delme-E

    • 問:1tの麦芽から何リットルのウイスキーができるか計算しなさい

      ウイスキーの蒸留所見学におじゃますると、1トンの麦芽が入ったフレコンバックを見かけることがあります。 はてさて、この1トンの麦芽から、いったいどれだけのウイスキーが作れるでしょうか?? 興味深いnoteやブログの記事に触発されて、オマージュとして私もまとめてみます! 先行記事〜ウイスキーづくりに必要な麦芽量の計算式〜がおもしろい!noteで見つけた興味深い記事は、なんといっても“A Whisky Student”さんのものです!ウイスキーボトル1本分に必要な麦芽量を、直感的

      • 飛行機の乗り継ぎ時間で巨大滑り台@シンガポール・チャンギ空港

        2時間弱のトランジットで訪問したシンガポールのチャンギ空港にて、3階分の高さを滑り降りる巨大滑り台「The Slide @T3」を体験してきました。空港なのに滑り台、しかも無料なんておもしろいですよね! ぜひおすすめしたいので、乗り方のメモを残します(2024年7月時点)。 ①〔事前準備〕チャンギ空港のChangi Rewards Memberに無料登録以前は空港内で10ドル以上買い物したレシートが必要だったようですが、今はチャンギ空港のリワードメンバー「Changi Re

        • 秩父蒸留所のクーパレッジ見聞録〜ミズナラ樽の作り方〜

          2023年11月、東京・神田のBar Groovy主催による秩父蒸留所ツアーにて、初めてクーパレッジ(COOPERAGE / 製樽工場) を見学させて頂きました。 クーパレッジに並ぶ機材は、かつて埼玉県羽生市にあった、今は閉鎖された製樽工場から譲り受けたものとのこと。重ねてきた時間ならではの風格に惚れ惚れといたしまして、たくさん写真を撮らせて頂きましたので、備忘録として樽製造工程順にまとめます。(メモしながら説明をお聞きしていたのですが漏ればかりで…誤りなどございましたらぜ

        William Delmé-Evansによる第二次世界大戦後のウイスキー蒸留所設計を探る、ための経歴整理

          見たい!知りたい!連続式蒸留機

          これまで見学したことがなく、いつか実物を自分の目で見てみたいウイスキー製造設備といえば、なんといっても連続式蒸留機(Continuous still / Column still / Patent still /  Coffey still)です。というのも、ニッカの宮城峡蒸溜所やサントリーの知多蒸溜所、白州蒸溜所をはじめ、連続式蒸留機は非公開となっている場合が多いのです…。 ここでは、いつの日にかの見学を夢見て、予習したことをまとめます。 連続式蒸留の仕組み-ざっくりまと

          見たい!知りたい!連続式蒸留機

          \電車やバスで/ 日本のクラフトウイスキー蒸留所見学に行こう!

          ウイスキーの蒸留所見学が大好きです。 マッシュタンやポットスチルを眺めたり、製造工程の動線を探ってみたり、どんな土地に位置しているのか実感したり、併設のショップで試飲やお買い物をしたり、どんな方々が製造されているのかお人柄に触れてみたり。蒸留所を訪問すると、ますますウイスキーが味わい深くなる気がします。 そんな楽しくておすすめなウイスキー蒸留所見学ですが、車を運転できないので、私はもっぱら電車やバスで訪問しています。 ここでは、公共交通機関によるアクセス方法とおすすめ寄り道

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          メルシャン軽井沢ウイスキー蒸留所の足跡をたどる -歴史の終わりと継承-

          日本のウイスキー史や各蒸留所の製造工程を丹念に描きだした力作、ステファン・ヴァン・エイケン著『ウイスキー・ライジング』を読んでいると、ある蒸留所の記述から受ける印象が心から離れなくなります。 そのエモーショナルな文章と写真に、私まで感情移入してしまうその蒸留所の名は「軽井沢蒸留所」、すでに失われてしまった閉鎖蒸留所です。 ジャパニーズウイスキーをより深く知ろうとするなかで、秩父蒸留所の設立当時を追ってみると、そこにも軽井沢蒸留所の名が現れます。 ここでは、メルシャン軽井沢蒸

          メルシャン軽井沢ウイスキー蒸留所の足跡をたどる -歴史の終わりと継承-

          映画や小説に登場するスコッチウイスキー銘柄メモ4+1

          スコッチウイスキーが大好きなので、映画や小説に登場する場面があると、ついうれしくなってしまいます。 ウイスキーがちらりと登場するおすすめ作品とそのウイスキー銘柄、参考URLをメモします。 1.映画「ローカルヒーロー 夢に生きた男」石油プラント建設の用地交渉のためスコットランド・アバディーンに赴任する、アメリカのビジネスマンが主人公の1983年の映画です。登場人物たちも魅力的ですが、ハイランドの風景描写が最高です。 地元のお祭り、海岸で「タイヨウサカナアシカアザラシ…」と日本

          映画や小説に登場するスコッチウイスキー銘柄メモ4+1

          ウイスキーめぐりの旅行でやりたい10のこと

          本を読んだり、インターネットを検索しながら、次の旅行計画を立てる時間が大好きです。 今回はウイスキー文化研究所の土屋守代表による3冊の本を参考に、スコットランドやアメリカ、カナダ、アイルランドなどに旅行に行けたときにやってみたいをアイディアをまとめます。 1.スコットランドのパブで「ウィー・ドラム」と言ってウイスキーを注文してみる旅行先の言葉を使ってみることが好きです。“1杯の”を意味する「a dram of」に、“可愛い”を意味する「wee」をつけてみたら、グラスにどのく

          ウイスキーめぐりの旅行でやりたい10のこと

          Re:架空のCarnmore蒸留所とBenvulin蒸留所(小説『警視の週末』の舞台探し)

          小説を気に入るたびに、その舞台となった場所に自分も行ってみたくなって、旅行計画を立てはじめてしまいます。  今回は、スコットランドのスペイサイドに位置する架空のウイスキー蒸留所を舞台とする小説『警視の週末』をとても気に入って、その場所を特定するとともに、モデルとなった蒸留所を探してみることにしました。 「カーンモアCarnmore蒸留所」と「ベンヴーリンBenvulin蒸留所」と名付けられた蒸留所はいったいどこにあるでしょうか。 (※小説のあらすじや登場人物には言及しませんが

          Re:架空のCarnmore蒸留所とBenvulin蒸留所(小説『警視の週末』の舞台探し)

          クラフトジン蒸溜所探訪記:ボトルと作り手をつなぐ記憶

          クラフトジンの蒸留所を訪ねるまで、ジンそのものを意識的に味わって飲むことは、ほぼほぼありませんでした。というのも、ジンはカクテルのベースとしてのほうがなじみ深く、「ウイスキー蒸留所でもジンをつくるらしい」程度の認識しかなかったからです。 ところが、作り手の方の顔とボトルとがすぐに結びつくような蒸留所を訪問したことが転機となり、どんな方がどんな思いでそのボトルをつくっているのか、あるいはその蒸留所がどんな土地にあったのか、旅行の楽しかった記憶とともに焼き付けられ、ジンに魅了さ

          クラフトジン蒸溜所探訪記:ボトルと作り手をつなぐ記憶

          【ご紹介】スコットランドの蒸留所の歴史を視覚的につかむツール

          ラフロイグ蒸留所の個別史をたどりながら、スコットランドにおける家族経営の蒸留所が売却されるタイミングについてもっと調べてみたいなと思っていたところ、以前Twitterで共有されたすごいツールを思い出しました。 「DCLすごい!ウィリアム・ロスさん買収しすぎ!」と思わず興奮するものですが、ここまで分かりやすいツールってなんてすごいのだと再認識しましたので、作成者の方がご快諾くださったこともあり、ここでぜひあらためてご紹介させてください。 このツールは誰が構築なさったもの?こ

          【ご紹介】スコットランドの蒸留所の歴史を視覚的につかむツール

          Bessie Williamsonさんを訪ねて:家族経営の蒸留所はいつ売却を決定するのか

          アイラ島へ旅行に行ったとき、どうしてもやりたかったことの一つが、ラフロイグ蒸留所の「中興の祖」とも「ファーストレディ」とも呼ばれる、Elizabeth Leitch "Bessie" Williamson(ベッシー・ウィリアムソン)さんを訪ねることでした。 …ベッシーは、“No half measures” (中途半端は許さない) が口癖で妥協知らずのハンターから、ウィスキー造りの一切を伝授された。ベッシーに託された責務は、ラフロイグの高い品質を維持し、かつ生産性を向上させ

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          酒税法はじめの一歩と自分でウイスキーを蒸留する方法(滋賀県へ行こう)

          ウイスキーの製造工程を勉強してみると、つい自分でもウイスキーをつくってみたくなって、ついついアランビック型蒸留器をぽちりそうになったりします。とはいえ自分でお酒をつくることは違法であり、密造になってしまうとの認識はあったので、備忘録として初歩の初歩的な酒税法情報をまとめます。そして最後に、長濱蒸溜所を推します。 1.YouTube動画で「Moonshine」を検索すると…最近は動画でなんでも調べられる時代になったなあと驚いています。例えばYouTubeで「Moonshine

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          蒸留所めぐりのエネルギー!アイラ島&ジュラ島ごはん10選

          アイラ島といえば、村上さんの本に書いてあった「生牡蠣のウイスキーがけ」 を思い浮かべるくらいだったのですが、ものすごく美味しいものばかりでした。アイラ島とジュラ島のグルメ、ぜひ紹介させてください! (訪問順に記載、2018年9月時点の情報です) 1.The Lochside Hotel & Restaurant ボウモアにあるロッホサイドホテルは、ボウモア蒸留所から歩いてすぐの場所に位置し、目の前に広がるインダール湾の眺望も素敵です。 ここでは、夕食にアイラエールを衣につか

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