その笑顔は、周りの人も幸せな気持ちにさせてくれる。
横浜DeNAベイスターズ、背番号4、度会隆輝選手。
昨年のドラフト以前から大注目されていた選手ですが、とにかく世間の目が集まっております。
私、1998年の38年ぶりのベイスターズ日本一、決定の瞬間をハマスタで観ていたひとりです。ええ、ベイスターズファンです。
この20年くらいは、色々と……体調やら生活面の関係で、なかなかハマスタへ行くこともできないのですけれど……今でも、ベイスターズを応援しております。
父は、元ヤクルトスワローズのユーティリティ・プレイヤー、度会博文さん。
私は、お父さんの博文さんが現役だった時を見ている世代なので……つまり、そういう年齢(笑)だから、隆輝くんは「息子」みたいな年齢なわけです。
今年の開幕戦で、初ヒットがホームランという、ド派手なデビューを飾った隆輝くん。その後もいい打撃をみせてくれていたものの、ここ数試合は快音が聞かれず、苦しい試合が続いていました。
それでも、三浦大輔監督は、彼をレギュラーから外そうとはしなかった。
少しずつアンチの声がデカく聞こえてくるようになり、しまいにはご家族にも心ない言葉を投げつける輩も出てくる始末。
人気選手、注目されている選手、ゴールデンルーキー……
風当たりも強い。
そんなことは、本人が一番、理解しているはずなのです。
とはいえ、隆輝くん、まだ21歳。
年齢は関係ないって?
いや、よく考えてみて下さいよ?
ふつうに考えてみて下さいよ。
彼の家族構成や生活などが、たまたま、ああいった環境だっただけ。
野球が好きで、お兄さんとともに、お父さんの背中を追ってきた。
3年前のドラフトで涙を呑んで、でも、腐らずに、社会人野球で経験を積んできた。
もとから大注目されてきて、そのプレッシャーは、私の21歳の頃とはまったく、比べ物にもならない。
言葉は、励ましにもなるけれど、時には槍のように心に、全身に突き刺さる「凶器」でもある。
それは、隆輝くんの表情から笑顔が消えていったことでわかります。
心ない言葉で、原石を潰そうとする、その行為が、私にはどうしても解せないのです。
ついでに書いてしまえば……
笑顔って、楽しいとか嬉しいという気持ちの表現でもあるけれど、実は、その笑顔のウラで、相手に対する「恐怖心」を抑えている……ということもあるのですよ。
26日のジャイアンツ戦、打順は8番に下げられたものの、しっかり適時打、そして、廻ってきた最終打席は、満塁。
いつもの構えでバッターボックスに入った彼は、キリッと引き締まった表情。
打った瞬間、理想の弧を描いて、ライトスタンドへ飛んでいく打球。
入ったと思った瞬間に、ガッツポーズをしたけれど、スッと引っ込めて、淡々とダイヤモンドを駆けていく……
隆輝くん、笑顔でいいんだよ。
こういう時は、いつもの、あなたの笑顔を見せて欲しい。
底抜けに明るい、前向きなあなたが、みんな、大好きなんです。
他球団ファンからも、応援しているよ、という声が聞こえてきます。
持って生まれた「星」、「スター性」がある、華のあるプロ野球選手。
まさに彼のことだと思うのです。
プロ野球選手になって、1か月ちょっと。
まだまだ、これから、いろんなことが彼を待ち受けていると思います。
ただ、ただ、見守ってあげていたい。
野球が大好きで、あんなに楽しそうにプレイしている選手も、そう多くはないでしょう。
ハマスタ……久しぶりに行きたいなぁ。
なんとかして、都合つけて、行きたいなぁ……