新競技

 神様のバレーという漫画がある。ちょっと戦術的に時に戦略的に頭を使いまくってバレーボールで勝つ話…と思ったら手段を選ばない。
 もうバレーボールでは勝てない。そしたらバレーボールのルールでバレーボールではない新競技の勝負に持ち込んでしまおう、ということでぬるぬるのボールてしまってバレーボールの技を封印するというメチャクチャなことをして勝ってしまうのだ。ギャグでしかないこと展開はある意味での工夫としても当てはまる。ルールを守ったまま、相手に勝つために自分の土俵に引きずり込むのである。
 私はリハビリテーションも同じようなものと思っている。それどころではなくスポーツも同じと思う。自分の不得意なところを隠して得意な勝負に持ち込むのは何でもそうだ。前述の漫画の表現をを借りると、人生の新競技を始めるのである。障害が残っている状態で以前と同じ勝負は不利なのだ。自分の特性というものを活かせるような新しい生活を考えたほうがいい。障害が治っても動作の幅は広がっているのでマイナスにはならないだろう。そして、そういう指導が必要なのだ。もとの機能で動けるように指導するというのは確実に戻る場合であり、多くの場合はこの短いリハビリ期間では達成が困難だ。ロボットスーツの成果が上がりにくいのはそういうところにある。

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