始める難しさと、継続する難しさは別物──読んで良かった(2022年1月17日版)
最近読んで良かったものを徒然なるままに挙げてみます。どれも大変面白かったです。著作に関わられた皆さん、そして、これらの存在に気づかせてくれた皆さん、ありがとうございます!
■ tech
◎ Decoded: GNU coreutils
多くの人がお世話になっている「GNU coreutils」のソースコードを読む人のための手引き書。最終更新は2019年9月。
このドキュメント(群)で解説されているcoreutilsのバージョンは、2018年7月にリリースされた「8.3」です(最新バージョンは2021年9月にリリースされた9.0)。なので、少し古いものが解説されていることになりますが、それは大きな問題ではないでしょう。ソースコードの入手も容易ですし。
項目が整理され、図解もされていて、本当によく出来てる。膨大な量をコツコツ作業して完成させたのも素晴らしい。
◎ bashとzshの違い。bashからの乗り換えで気をつけるべき16の事柄
発売直後に購入したまま、忙しくて放置(積ん読)していた「1日1問、半年以内に習得 シェル・ワンライナー160本ノック」を、そろそろやってみようと読み始めました。本書では、シェルとしてbashを使うようになっていますが、せっかくなので(?)macOS標準(Catalina以降では)のzshに置き換えてやってみることにしました。ということで、bashとzshの違いを調べてみたら、大変都合良く、その違いについてまとめてくれている本記事にたどり着きました。bashバージョン3(macOSに標準搭載されていたバージョン)との違いが書かれていて、macOSユーザには大変ありがたいうえに、丁寧に、かつ分かりやすい記述で素晴らしい。ありがとうございます!
それにしても、zshの機能拡張ぶりはすごいですね。
◎ 「善意頼み」危うい構図再び 不幸中の幸いだったラックのデータ流出
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ラック(LAC)でデータ流出が起きたというニュースにはビックリしました。LACといえば、ITセキュリティビジネスの老舗かつ大手で、信頼感が大きかったので。同時に、それでも起こりうるという対策の難しさに頭を抱えている人も多いのではないかしら。
今回の事案の発端は、元社員が社内規程に反して私物の環境にコピー(バックアップ)したこと。業務用PCを入れ替える際にバックアップ先として使ってしまったようですが、もしかすると、それ以外に「手軽な」手段がなかったことで、あえて社内規程違反を犯すインセンティブになってしまったのでしょうか。だとすると、PCの移行を、安全かつ手軽に行う方法が提供されていれば、もしかすると防げた可能性はあるのかも(推測ですが)。
■ Others
◎ オウンドメディアとは何なのか──i4Uが目指すメディアのかたち i4U編集長×編集主幹対談(全3回)
2021年春から始まった(2021年1月にプレオープン)GMOインターネットグループのオウンドメディア「i4U」の編集長(岩崎さん)と編集主幹(鷹木さん)の対談。
面白い試みなので引き続き注目していきたいと思います。個人的な要望としては、記事のページ分割をしない、ぐらいのところまで突き抜けてほしい。
《Postscript》
「コンテンツの黄金サイクル」が広がるといいな、の小さなステップとしてアウトプットを続けています。まだまだ油断ならないけど、少しずつ「続け方」が分かってきた感じ。