漠然とした死への渇望と考察
いつからだろう。死ぬ事について、淡々と考えるようになったのは。
元来垢抜けた性格では無かった。どちらかと言えば、黙って耐え忍び、その場の空気を読んで愛想笑いをする様な…可愛げの無い人柄だったと思う。
何故こうなってしまったのかを、詳細事細かに説明するとなると骨が折れるので割愛するが、他人が思う最悪の状態の大凡は経験があると言える。
特に私を苦しめたのは、この忌々しい褐色の肌だ。
一目みただけで異国の者だとわかるこの色を好ましく思う事は、恐らく墓に入ったとしても有り得ないと