
「蝦夷ホトトギス」
明け近し蝦夷ホトトギスやすまれよ
蝦夷ホトトギス(エゾセンニュウ)がさかんに鳴いています。
早朝、夜どおし囀っていたであろう聲をきくとつい「もういいですよ、おやすみなさいな」と、切なくなってしまいます。
きらきらとこぼれるような美声なのに何故かさみしい。
まだ朝のお勤めをするには早すぎて、ただロウソクを灯して炎の揺らぎを見つめていると、いつかホトトギスの聲も遠くなっていくのでした。
(あとから句を読み返すと「やすまれよ」より「眠られよ」のほうがいいような気がしてきました)

炎のゆらぎに気持ちを助けてもらっている
材料の櫨ロウも芯のイグサも携わる人が減っているという
使うことでこの産業が継続する小さな助けとなりますように
2024・6・8