土方歳三ってカッコよすぎない?
新選組を題材にしたアニメが始まるらしいですね。でも原作を調べてみたら、ちょっと好みでは無いかなー、と。
新選組ものでアニメ化してほしいのは「賊軍土方歳三」です。
妻の望みで近藤勇の墓を詣でたことがあります。いくつかあるうちの、最も行きにくいであろう会津の墓に。
墓は山の中腹にあり、道はけっこう険しくて、気軽に登り始めたのを後悔するほど。斜面をちょっと削ったようなところに近藤の墓はあって、その景色を目にして脳裏に浮かんだのが「賊軍土方歳三」の一コマなのでした。
ちゃんと現場を取材してるんだ。
そう思うとすべてのコマがリアルに思えてきて、元来が史実と創作をうまいバランスで織り交ぜてるんだけど、もう全部のシーンが真に迫ってくるわけですよ。
たぶん、あの風呂のシーンとかも現場を取材してるんでしょうね。
ところで、妻が新選組、というか土方歳三に興味を持ったのは司馬遼太郎の「燃えよ剣」を読んで。
面白い小説無いの? ときく彼女に色々と紹介したけどどれも合わなくて、そもそも30歳以上歳が離れたオジさんがおすすめする小説が面白いはずがなかろうとあきらめつつ、これは絶対合わないだろうなと紹介した燃えよ剣に、なぜか彼女ははまったのでした。
土方がとにかくカッコよすぎ。女性との会話がいい。セクシー。というか幕末なんなん? みんな熱すぎへん?
というのが彼女の感想です。
「賊軍〜」でも「燃えよ剣」でも、土方はカッコいい。というか、私が知ってる作品に出てくる土方はみんなカッコいい。
▼ドラマ「白虎隊」 歳三(近藤正臣)のアボルタージがカッコいい
▼修羅の刻 歳三が陸奥圓明流とガチンコしててカッコいい
▼ドリフターズ 敵勢力からスタートした歳三が時を超えて宿敵の薩摩武士とケンカして逡巡しつつも新たな一歩を踏み出すシーンがカッコいい
▼ゴールデンカムイ 老齢の歳三がカッコいい、兼定取り返すシーンとか、ライフルと剣の二刀流とか、最後の戦いの相手がアレとか、全部いい
全部の歳三、カッコいいですよね。
新選組血風録を読むと、京都時代は「鬼の副長」としての残酷さが目立ちますけども。
実際のところは女性からは非常にモテて、函館戦線では部下から慕われたとか。
函館で、まわりが敗戦処理を考えてるのにただケンカが好きで死ぬまでやめない。誰が官軍に屈するもんか、という意地。正直な話、敵にも味方にも迷惑ですよこんな男。だがそこがいい。
武士、侍としての純度が高すぎて、妻も私も、土方のそこに惹かれるのでしょうか。