雇われずに好きなことで起業して食べていこうっていうけど、そんなにうまくいくの? けっこううまくいくんです!
会社は地獄なので辞める。好きなことで起業して収入を得る。昨日の記事の趣旨はそうでした。
橘玲さんの著書「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」に書いてあることです。
「起業」のところをもうちょっとくわしく見てみましょう。
現代はネットで「あなたの評判」が広範囲に拡散される。そのためのフリーのサービスはすでにたくさんある。ニッチな、ものすごくニッチな分野でいいからトップを取って、ネットで評価されて、それを収入にできないか考えてみよう。そんな感じです。
しかし、実際のところ、そううまくいくものでしょうか。机上の空論じゃない? と考えたんですけど、うまくいっている実例が身近にありました。
私のパン屋です。
パン職人は妻です。彼女はパンを焼くのが好きで、起きてるときは酵母の面倒を見たり、パンを焼いたり、文献や動画を調べてパンの勉強をしたりです。いつもパンに関わっています。
軽い狂気さえ感じますが、理屈抜きに好きになるってそいういうことなんでしょうね。そういうものをついに持たなかった身からすると、うらやましくもあります。
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あえて時間と手間のかかる手法で焼くので、それほど多くのパンを焼けません。高品質な材料を使ってるのもあって値段はかなり高め。焼くのはリーンなハードパンが中心で、焼きそばパンやクリームパンは無いです。
普通のパン屋さんとはかなり違います。あえてそうしたんです。「残酷な世界で〜」の表現を借りれば、ロングテールの中のショートヘッドを狙ったのです。
住宅街の中にある小さなパン屋だから駅前のショッピングセンターにある大きなパン屋と勝負してはいけない。というか、そもそも妻は「ワイはハードパンしか焼きたくない」という人なので、そうするしかなかったのですが。
調べてみると、ハードパン専門店というのは全国でもそれほど多くはありません。ロングテールの後ろのほうなのです。しかし、そのジャンルは確固として確立していて、通販も盛んでした。
ネットで集客すればリアル店舗の限られた客層をカバーできるかもしれませんよね。
そこで、フリーで集客できるインスタで、我がパン屋の世界観を構築して、お客さんになってくれそうな人に見てもうらう。
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そんな戦略を立てました。
パン屋を始めて1年半ほど。おかげさまで開店すれば行列ができ、通販は全国から注文が舞い込みます。
大きな市場でショートヘッドを取るのは無理ですし、そういうことがしたいわけでもありません。雇われずに生きていければいいのです。
それならば、ロングテールの後ろのほうのショートヘッドを狙う戦略は有効かもしれませんよ。
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