音楽雑感(8)
いわゆるBGMの、まったく可笑しな具体例。
ふたつあるが、両方とも美術館の話。
20世紀の作品ばかりを展示している美術館で、流れていたのがバロック音楽だった。やはり20世紀の音楽作品をかけて欲しいところだが、200年くらいは時代がずれている。何かで読んだのだが、新しい「音」に耳がなれるのには200年くらいかかると言うからいいような感じもするが、芸術の展示なのだからそこは時代を合わせてもらいたいものだ。
もうひとつは、一例目にくらべると本当にひどいもので、浮世絵の美術館で流れていたのがチャイコフスキーの交響曲やらスメタナの交響詩だった。このひどさはもう噴飯物。マグロの刺身にとんかつソースをかけているようなものだ。美術館員に音楽に関する知識や感性というものが欠如していたのだろう。
何でもいいから適当に流しておけばいいというBGMに対するいい加減さというより、音楽も含めた展示ということに気を使っていないことの現れだろう。
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