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「駐在員」という働き方の行く末

今年も後わずか1ヶ月ほどになりましたが、本当にこの1年、制限が多くて、そして激動を迎えた年は久しぶりだったのではないでしょうか?

今回は真面目に「働き方」という観点で書きます。

わたしは今、俗にいう「駐在」という立場で海外で働いているわけですが、今回の流行り病をきっかけに、色々見直しがされていくように思います。

日本もそうだと思いますが、流行り病を契機に「リモートワーク」に切り替えざるを得なくなった職場はたくさんあると思います。

かくいうわたしも、「リモートワーク」になりました。まあ、彼の地はロックダウンも2回経験しており、職場に行けるような状態ではないのですが。

それで、働き方も少し変化しました。

去年の今頃と比べて、やり方はどうでしょうか?何も変わりませんか?少なくとも会議のやり方だったり、時間の使い方だったり、変わった部分はいくらもあると思います。

ニュースでは、これで世の中変わる!みたいなニュアンスで語られることが多いですが、日本国内ではまだまだ、急激に変わるというのは難しいように感じます。

足並み揃えないと、動きにくい社会ですからね。

では、一歩日本の外へ出てみると、そのやり方、どうでしょうか?特にわたしのように「駐在」している人から見て、変わる?それとも変わらない?って、ちょっと考えてみました。

時差さえなんとかなれば、「駐在」する必要はないかも知れない

求められている職種、立場にもよりますが、基本的には現地にいると、現地スタッフのコミュニケーションが求められます。

コミュニケーションを図る方法は今までは、TELとメールだけでしたが、ここにリモートで使えるツール(zoomとか、skypeとか)が増えてきました。

その気になれば、日本に居ながらにして、海外の各拠点のスタッフとコミュニケーションが取れるようになりましたし、ツールの使い方も、無理矢理感はありますが、若い人も、そして年配の人も使わざるを得ない状況になりました。

だから皆、経験はあります。

そうなると、コミュニケーションが取れている前提になりますが、それらツールを駆使すれば、現地との意思疎通はこれまでよりも格段に良くなりました。

まぁ、実際は細かいところまではまだ手が届かないところもあると思いますが、それも工夫と経験で補うことができるかも知れませんし、現地スタッフを信頼して思い切って任せてみる。っていうのもアリかも知れません。

もう、駐在してまでやることってあるのかな?って。

日本の本社から来た、日本人が現地にいることの活用はもうそれほど必要ないのかも知れません。

駐在することの「リスク」はやっぱりある

流行り病が始まってそろそろ1年が経ちますが、これが始まるまでは、正直、危機感というのはなかったんです。

いや、想定しておけよ!って思われるかも知れませんが、やはり「危機に直面する」ことがなければ、なかなか認識しづらいです。

先日もふと、以下のようなことを思いました。

移住を決めて旅立つ前は、期待もあり不安もありますが、なかなか「リスクに関することに」関しては、わかっていてもあまりイメージが湧きません。

ましてや、国境が閉鎖され、気軽に戻ることもままならない・・・。

そんな状況に置かれるっていうのは、想像できませんでした。まぁ、事前にそのような注意喚起があったわけでもないし、自らアンテナを立てて、情報収集したわけでもない。

自己責任と言えば、それまでですが、なかなかリスクを想定しづらい。

ことが起こってから、ようやく重い腰が動く。仕方ないのかも知れません。そういう状況ではありますが、直面してようやく気づく。

今、この状況を考えると、

・戻ることを良しとしない雰囲気
・「会社がなんとかしてくれる」を盲信しない方がいい
・自分の身は自分で守るしかない

こういうリスクに晒され、是正しようとすると、「駐在すること」は会社にも個人にもリスク回避から避けようとする流れができるんじゃないでしょうか?

上で書いたように、インフラや仕事のやり方が確立されれば、「もう、いいんじゃね?現地にいなくとも」ってなりはしないか、と思います。

リスクだけじゃなく、コスト面からも、あまりメリットがないと言われている昨今、会社の方針次第ですが「駐在を減らそう、やめよう」という流れになるかも知れませんね。

みんな海外駐在したいの?

「会社に入ったら、全ての人が海外での仕事に憧れ、目指す」って思いませんよね?職種にもよるし、考え方もある。

もし本当に「海外で働きたい!」と思うなら、日本の企業に勤めるよりは、外資系に勤めたり、裸一貫で海外に行くというように、選択肢は他にいくらでもあります。

海外で働きたくて、日本の企業に勤めるというのは、少しまわり道な感じがします。まあ、その中でもまれ、経験を積んで、満を持して海外へという流れもあります。計画的にやれば、チャンスは生まれますよね。

わたしの偏見ですが、いろんな話を聞くと「海外で働きたくて(駐在したくて)、きた」というよりは「会社から命令されたので、きた」という人の方が多いように感じます。

会社での立場、経験値、人脈、お金、諸々考えて「海外」を選択し、それぞれの地でご活躍されていると思います。

ある意味大きな決断を迫られ、そして決断した。

それはそれで凄いことなんですよね。もちろんその中には「リスク」も当然含まれているはず。

リスクを考えたら、やっぱり「日本を離れたくない」「日本にいた方がいい」って方ももちろん、いる。

断りづらい環境もあると思います。

それでも、決断しなければなりません。もう少し、この辺のリスクを考えられるような環境づくり、そして諸々考えて断っても「まぁ、仕方ないよね」で済むような雰囲気作り、そして「行かなくても回る環境づくり」が大事だとおもいます。

まとめ

海外生活にリスクはつきもの。それはそうなんですが、仕事で派遣されてきて、勤務するということについて、今回の件をきっかけに、何かが変わるような気がしています。

10年後には、「駐在」という存在が死語になっているかも知れませんね。まぁ、将来のことはわかりませんが。

それでは、また。


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