企画メシ2022に、参加します
毎日、帰りの電車の中でスマホをぽちぽちしながらnoteを書いている。そうするとふと、自分が制限されていることに気づく。
いや、「制限」という強い硬度のある言葉じゃなくて、「諦め」という仕方なさも混ざっているこの感情。
つまり、スマホでぽちぽちさくっと書けること、書きたいことがあるのと同じくらい、そんなふうに済ませてしまいたくない、大切に書きたいことがあるということ。
「あ〜このことは、もっと大切に書きたいな」そう思うと、平日の電車の中では書けない。
時間をかけたらいいものが書ける、というわけではないけれど、時間をかけて考えたいと思う。大切にしたい気持ち分、大切に考えたい。
だけどそうなると、なかなか鮮度が落ちてしまうこともある。やっぱり、「書きたい!」と思った衝動に身を任せることも、ある意味では大切なのだろう。
で、
こんなことをだらだらダラダラと書いてるのは、伝えたいことがあるから。今日は、考えながら、「書きたい」の衝動に身を任せたいと思う。
「企画メシ2022」の企画生になりました!
コピーライターの阿部広太郎さんが主宰している「企画でメシを食っていく」、通称企画メシと名付けられた連続講座。
今年で8年目になる今、私は、ようやくエントリーまで踏み切れた。そして、なんとも嬉しいことに、晴れて今年の企画生に選んでいただけたのだ。
企画メシのことを知ったのは、ちょうど新卒で入った会社を辞めようか悩んでいたときだった。そのときに出会った人が企画メシを受講していて、私は講座の存在を知ることになる。
だけど、知ったときは金銭的な余裕も、心の余裕もなかったし、自分を見つめる、自分で考えることがとても嫌な時期だった。
何も考えたくなかったし、何も考えられない自分だった。全部がどうでもいい、と思っていた。自分の世界の範囲が広げられない。とにかく、半径50センチを守らなければ、自分が壊れてしまうかのようだった。
会社を辞めて、実家に戻ったとき、私は何を見ていたのだろう。もう、思い出せない。
だけど、朝は必ずやってくるし、雨は必ず上がる。
そこから少しずつ、少しずつ、カタツムリぐらいの速度で私は進み始める。
ライターの古賀文健さんが主催するライター講座「バトンズの学校」に参加したり、ゆっくりお風呂に入ったり、とても素敵な会社に出会ったり、甘いケーキを食べたりして、私はようやく、我に帰れる私に戻ってきた。
そうなると、不思議な縁にも、ちょっとだけ気づけるようになる。
私がいいなあと思う人は、かつて企画メシに参加していた人が多かったこと。さらにもうちょっと視界を広げると、もう少しだけいろんなことがわかるようになる。
企画メシでは、受講生のことを「企画生」と呼んでいること。紙ヒコーキがアイコンであること。繋がりは、講座期間だけでなく、半永久的に続いていくこと。企画が机上じゃなくて、現実化すること。
雨上がりの雲間から、ぴーっと光が伸びるように、私の中にゆっくりと、だけど確かに「やってみたい」という気持ちが育っていること。
初めて企画メシを知ってから、3年目の今年。今だ、と思ったのは今年のコンセプトが決め手だったかもしれない。
「自分の道を言葉でつくるための連続講座2022」。
言葉を書くこと、言葉を大切にすることに、私はついこの前まで向き合っていた。もちろん今もだけれど、それにならうように、こうして毎日noteを更新、そして。
繋がったバトンは、いつからやってきたのだろうか。
あのときの、ボロボロで、ぐだぐたしていた私から? そこから這い上がろうともがいていた私から? バトンズの学校に応募しようと震える手でクリックを押した私から? 毎日noteを書き始めた1月の私から?
きっと、ぜんぶの私から、だ。
私が私へ、必死に繋いできたバトンがあったから。
点と点を打ち続けて、ときにはバトンパスがうまくいかなかったこともあるけど、それでも、次の私へ「ハイッ」と声をかけたから。
今の私が、これまでの私から渡ってきたバトンを受け取るのだ。
そのときの私が、次の私へ。
先日、これまでの企画生が登壇するプレイベントに参加した。その中で「企画メシに参加してどうでしたか?」の質問に、ひとりの企画生がこう話していた。
「私は私に、還っていく」
とくん、と鳴った胸がもう答えだったのだと思う。
ここまでの月日で、私はいろんな人に出会ってきた。
自分の出来なさも痛感したし、この人になりたいと思ったし、自分とその人を比べて羨ましさに泣いたことだってある。そうなれない自分を見つけて、「なんでそうなれないんだ」となじってしまったことだってある。
だけど。だけど、
ここまでの月日で、私はいろんな私にだって、出会ってきた。
美味しくご飯を食べられる私。ちゃんと前を向ける私。できないから、と諦めない私。いいものを「いい」と言える私。怖いことを「怖い」と認める私。
醜い私とだって、出会ってきた。だって、全部が、ちゃんと、私だから。私から続くバトンが、今日までやってきたのだから。
そう思ったとき、「ハイッ」のかけ声が後ろから聞こえた気がした。
次は、「私は私に、還っていく」ステージ。
新しい場所にもう一歩。
企画生のみなさん、どうぞよろしくお願いいたします!