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幸せオーラのシャンパンタワー


今週、あなたは、自分をハッピーにするために、どのような努力を行いましたか?


私がパートナーコーチとして提携しているビジネスコーチ株式会社で、パートナーコーチ向けの勉強会がありました。プログラムの一つとして、マーシャル・ゴールド・スミス博士のセミナーを受けに渡米した方が、特に印象的だったことをいくつかシェアしてくださいました。

その中で、私が「!」と感じたことがあります。

マーシャル・ゴールド・スミス博士はビジネスコーチングの神様と言われている方ですから、クライアント(コーチングを受ける方々)は超有名企業のトップなど、まさにエグゼクティブな方々ばかり。
博士はそんなクライアントたちにこういう質問を投げかけるそうです。

「今週、あなたは、自分をハッピーにするために、どのような努力を行いましたか?」

博士のクライアントになるような方々だったら、周囲には、ご機嫌を伺い、歓心を買おうとする人たちがたくさんいるでしょうから、別にご自分で努力しなくったって…ねぇ。
一瞬そう思ったのですが、いやいや、然にあらず。
エグゼクティブ層だからこそ、自身で自分の最高にハッピーな状態をキープし、周囲に好影響を与えなければならない…という考え方のようです。

そうですよね。
組織のトップがご機嫌ナナメでは周囲が緊張しまくって「心理的安全性」も何もありません。
あなたはいかがでしょうか、役員や社長の顔色を窺い、ご機嫌をとろうと腐心している人たちの姿、ご覧になったこと、ありません?

当然のことながら、チームで仕事をする場合、リーダーのことを、部下たちは実にしっかりと見ているものです。
どうでしょう、あなたの上司がいつもオープンで上機嫌な人だったら、随分話しかけやすいですよね。「この件、ちょっと言いにくい話なんだけど、思い切って報告しとこう」と思える。だから、上司たる者、部下からの見え方を意識しなくてはならない。

「そんなこと、分かってますよ。だから職場では必死で口角を上げて笑顔を作ってるじゃないですか!」

そんな声が聞こえてきそうですが、相手は子どもじゃないんだから、表面だけ繕っても本心を見抜いていると思いますよ。
顔で笑って心で泣いて…というのは「男は黙って●●ビール」なんていうCMコピーが流行っていた昭和の時代のお話。(例えが古すぎて分かりにくかったらゴメンナサイ。)

今、大切なのは「自己一致」です。

リーダーにおける「自己一致」とは

自己一致とは、簡単にいうと「やってることと思っていることが同じである(一致している)状態」のこと。

「そんなこと、中間管理職においては『絵に描いた餅』です!」

またまたそんなことを言われそうですね。
・・・だよねぇ、あちこち、板挟まって、しがらみまくっているのが「管理職」なのだから。

「理想と現実は違う」「建前と本音の使い分け」など、「自己一致」の対極にあるような言葉が「管理職の座右の銘」になっているケースが少なくないのかも知れません。

それでも・・・と私は思うんです。

この組織をこんなふうに良くしたい!そう思ったらその実現に向けて行動する。それがリーダーにおける「自己一致」の在り方です。
例え結果的には思った通りにならなくても「それはそれ」として、「思ったこと」や、自分の行動まで否定しなくていいのではないか。
「こう在りたい」というご自分の思いと、それを実行に移したご自分を認めてあげましょうよ。
だって、そこを否定して、あなた、元気が湧いてきますか?

管理職になって積極的に取り組むべき最初の一つは、いかに自己一致して成績を上げるか、その理想をイメージし、具体的なアプローチを思い描くことなのだと、私は考えています。
そこを基点にしてチームビルディングを行い「チームにとってのハッピー」の定義を共有するのです。

職場においてハッピーな状態

さて、仕事の場で「ハッピーな状態」というのはどのような状態を指すのでしょう。

あなたにとってはどう?どのようなときに「ハッピー」を感じますか?
これ、大切なことなので、ここで時間をとって是非書き出してみてください。

ところで、ハッピーを感じるときって、人それぞれ、ですよね。十人十色、当然です。
チームメンバーのそれぞれのハッピーを把握したうえで、このチームにおけるハッピーの姿を語り合い共有する。その音頭を取るのがリーダーの役割です。言ってみればオーケストラの指揮者みたいな感じかな。

だからと言って、偉そうに上から方針を押し付ける必要はありません。そんなこと、やりたくないでしょ?
メンバーの、仕事に対する想い(ハッピーの姿)を聴き共有した後で、全員に対して「では次に、このチームにおけるハッピーの姿について、思いつくワードをあげてください」と問いかけるだけでいいのです。
焦らず、じっくり「言葉」が生まれ出てくるのを待ってあげてください。
やがて、あちこちでオギャーオギャーと(?)、いえ、ぼそぼそと発言がこぼれてくるでしょう。そうしたら、皆に見えるようホワイトボードか何かに書き出していく。最後に、あなた自身がイメージしている「チームのハッピー」をそっと書き加えてみる。
そこまでいけば、あとは大丈夫。自然にあなたのチームのハッピーの姿が浮き彫りになります。

この話題については、また折を見て考えていきたいと思いますが、チームにとってのハッピーとはどのような状態のことなのか、メンバー全員と話し合えたら、きっといい結果に結びつくと思います。是非試してみてください。

シャンパンタワー効果

シャンパンタワーとは、シャンパングラスをピラミッド状に積み重ねて、上からシャンパンを注ぐセレモニー。以前は結婚式で見かけたりしましたね。

そのシャンパンタワーの1番上を自分自身、2段目を身近な人や家族、3段目を友だちや同僚、4段目を顧客と考えてみてください。
あなたは、どのグラスにシャンパンを注ぎますか?
 顧客ファースト?
 部下を大事に?
それも大切ですが、シャンパンタワーは、一番上のグラスに最初にシャンパンを注ぎ入れますよね。そこからシャンパンがあふれ出て、良い香りとともに幸せが広がっていく…。

女性にありがちな「自分のことは後回し」

一番上のグラスがあなたの心です。
今、そのグラスはハッピーが満ちていますか?

多くの女性たちは、自分のことを後回しにするクセがついています。もしかしたら、小さなころからそう育てられてきているのかも知れません。
「あなたはお姉ちゃんなんだから」
「夫を立ててあげなさい」
「子供のことが最優先でしょ」

「どうぞ、お先に」
「私のことは後でいいので」
「私なんて…」

そう言えば、あなた、無意識のうちに「私なんて」を口にしていませんか?

ご自分が思っている以上に、あなたには影響力があります。

あなたの職場において、あるいはご家庭においても、あなたは、ご自分が思っている以上に影響力があります。
あなたが管理職やリーダー的立場におられるなら、なおさら、です。

あなたが不安や不満の渦を抱えていたら周囲の人たちはそれに気づきます。気になって、そこからエネルギーが漏れていく、そんな船はヘタをすると沈んでしまうかも知れない…。

だから、まずは、躊躇せず自分のグラスをハッピーで満たせ!

重ねて申し上げますが、あなたというグラスが、一番上にあるのです。まずは自分で自分をハッピーにし、自分のグラスを満たしてください。そうしたら自然と幸せオーラが溢れて、周囲に行き渡ります。心理的に安全で、安心して思ったことを口にできる環境が生まれます。笑顔あふれるチームは生産性が高く、業績への貢献度が高いことは、いまさら説明するまでもないことですね。

そういうリーダーであってほしい、特に女性には。私はそう思っています。

どうか自分を大事にすることに対して躊躇しないでほしい。あなた以上にあなたを幸せにすることが出来る人はいないのだから。自分で自分を認めてあげられること、幸せにできること、それが大人の女性の必須条件なのではないか、とすら思うのです。

ところで、あなたを幸せにするもっとも基本的なことは何ですか?
朝寝?外食?遊び?
思い浮かぶことを書き留めておいて、時々、読み返してみてください。

自分の感受性くらい

若い頃に、自信の無さの裏返し、不平不満でやさぐれていたとき(苦笑)、この詩に出会ってガツンとやられました。
興味があれば読んでみてください。

さぁ、もうすぐ週末。
というか、仕事納めですね。来年の仕事始めから、毎週末、ご自分に問いかけることを習慣にしてみてはいかがでしょうか。
「今週、あなたは、自分をハッピーにするために、どのような努力を行いましたか?」


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