「収納グッズ」の失敗遍歴から思う選ぶコツと持ち方
先日、「増えるいっぽうの紙袋ストックをなんとかしたい」とご相談を受けました。収納のよくあるお悩みのひとつです。
よくある悩みだからなのか、「紙袋ストック専用の収納用品」が販売されていることを知り、驚きました。
サイズ別に収められるつくりで、使い勝手が良さそうな説明が添えられています。
これを目にした時、「過去の自分だったら購入しているかもしれないな」と思いました。そうです、私は収納グッズに関してかなりの失敗遍歴があり、ここ2~3年でようやく落ち着いたばかり。
思うように片付かず「どうにかしたい!」と思い悩むと、モノに頼りたくなります。仕事x家事x育児で生活をうまく回せていない時期の自分はまさにそんな状態でした。
マイ失敗遍歴
SNSやネット上の「素敵な暮らし」の記事には、そこで使用されるグッズの紹介~購入までのスムーズな動線が敷かれています。
「こんな風に暮らしたいなら、購入したほうがいいですよ~」
そんなメッセージにつられて、当時の私は次から次へと「片付きそうな収納グッズ」に手を出しては失敗する、を繰り返していました。
例えば、以前多く所有していたCD・DVD専用ラックやスパイス専用ストッカー、特定サイズの服専用ハンガー(スカーフやベルト専用ハンガー等)などなど挙げきれません。
いずれも、大きな罪悪感とともに手放すことになりなりました…。
今回は、「紙袋ストックの保管について」…ではなく、私が失敗遍歴からたどり着いた「『収納グッズ』を選ぶコツと持ち方」を取り上げます。
「〇〇専用」と用途の限られたグッズは避ける
こうしたグッズは、生産者が想定した使い方に基づき設計されており、「自分はこう使いたい」のアレンジがききません。
他の収納ニーズに合わせて再利用ができないと、それができる汎用性の高いグッズと比べコスト効率が下がります。また「目的のものを想定した場所に収納」するのが前提のため、使う場所も限られてしまう。
暮らしは日々変化します。
生活スタイルに合わせて収納も変化させていく必要がある中、用途が限定されたグッズは「使い途なし→廃棄」の末路をたどりやすいのです。
買う前に「仮置き期間」を
「収納」は、モノを整理して定位置を決めてから、その量などに応じて考えます。その際、一旦家にある不用品(紙袋のストック、使っていない保存容器や既存の収納用品)で仮置きして「場所・量・収納方法」をチェックする期間を設けるのがお勧め。
既存の収納用品で十分だった、ということも多いです。
即処分しない
「◯◯専用」でなければ、使いまわしがきく収納用品は意外に多いです。
大型のものは難しいですが、比較的小型の収納用品は工夫次第でさまざまに使い回せます。本来の用途や使用シーンと異なるのにシンデレラフィット!なんてことも。
収納ニーズが変化した時、収納用品はスペースを決めて入る分だけは取っておきます。罪悪感を感じながら廃棄し、必要になる度に購入し直していてはキリがなく、お財布にも環境にも、そしてメンタルにも優しくありません。
収納用品で苦しまないで
世の中にはたくさんの収納用品があり、次々に新しいものが出てきます。「これがいい!」と紹介されれば飛びつきたくなりますが、ただでさえうまく片付かない状態でさらにモノを増やすことには慎重になってください。
以前の私は「片付かない→収納グッズ購入→空間がさらになくなる→使いこなせない→悩んだ挙げ句、廃棄→罪悪感」という負のループに入り込み苦しみました。
「収納グッズが使いこなせない」のお悩みも多いですが、もともと使い勝手のよくない収納用品というものも残念ながら存在します。
購入したくなったら、まずはお試し期間を設定し、どうしても必要な場合は多目的に使える、シンプルな色・つくり・デザインのアイテムをお選びください。
もし、既存の収納グッズ(大型、費用がかかった、使いこなせない)の処分をためらい、持て余している場合はお気軽にご相談ください。