【イェンダこぼれ話】5話小ネタ集
※この記事は10/14に投稿した、カクヨムの近況ノートからの転載です。
元記事 本編
noteにもまとめた方がいいと思ったので、こぼれ話シリーズにしちゃいました。ネタバレが含まれるのでご注意ください。
以下から転載分です👇
なんとか書き切りました。長くなっちゃった。次回からは、ラケたちの時間軸に戻ります。
その前に、5話はいろんなネタを詰め込んだエピソードだったので、こぼれ話でもしようと思います。
※長いです
元ネタの神話
邪しき神討伐に至るまでの流れは、日本神話より「天安河の誓約」という神話を基にしています。本当はこのお話のとおり、天の神様から誠意を疑われるはずが、書くうちにいきなり彼女が母ムーブを始めてしまって、今の形になりました。
その他にも父母との別れは「国産み・神産み」、邪しき神が使者を退ける(元ネタではオオクニヌシが使者を懐柔する)のは「国譲り(葦原中津国平定)」に近しい部分もあります。
神話の詳細はここで書くとかなり長くなるので、悔しいですが割愛させていただきます。
また、「篤き恩寵のイェンダ」全体で、とある神話をオマージュしております。すっごいあからさまではあるのですが、明言するとネタバレなのでまだ秘密です。
天の神様
モデルは日本神話のアマテラスとイザナミ。太陽神かつ女神はあまりないので、結構わかりやすかったかもしれません。そして蛇神がスサノオの位置ならば、イザナミのような母を求めてもいいじゃないかと、前記の母ムーブはそのままに書き進めました。一応アマテラスも古語拾遺で母性的な面もありますし。
そこまで重要でないので姿形はあまり描写しておりませんが、不可視の神様です。透明ではなく、光り輝きすぎてお姿が見えない系の。見えたとしても、光を発する白いシルエットまでしか認識できません。
また背が高くて、蛇神様が人間のように立った時よりも身長があります。人間にしたら250cmくらい。ふくよか巨女系です。
ちなみに蛇神様が立った状態とはこんな姿勢のこと👇
https://kakuyomu.jp/users/willerik0213/news/16817330659089529686
尻尾を含めない体長と言いますか……。この状態で彼はおよそ200cm超です。ラケが身長160cmなのを考えると相当な大男ですね。
邪しき神の表記
「悪」しき神ではなく、「邪」しき神という謎のこだわり。この名称は日本書紀から持ってきています。
アマテラスに従わない神を「蝿声す邪しき神有り(さばえなすあしきかみあり:騒がしくて従わない神がいる)」と書いた一節があります。
別に名称はなんでもいいんですけどね。つまり、この歳になっても厨二病を拗らせているってだけです。はい。
蛇神様の名前
ネパール語「चम्कनु बादल」で、意味はそのまま「輝く雲」です。発音は読み上げ機能頼りなので、ネイティブとは異なるかもしれません。
本来ならば「チャンカヌバダル」と一続きにしたいところですが、長すぎて覚えてもらえないかもしれないので「チャンカヌ・バダル」と間を区切っています。好きに呼んであげてください。
彼の名前に神話由来の元ネタがあるのですが、それはまたおいおい……。勘のいい人は気づいてるかもですね。まだ心にしまっておいてください。
マヤの名前
彼女の名前は「アスミタ(乙女)」、「ターラ(星)」も候補に上がっていました。名前の意味はネット調べなのであまり信用しないでください。
そして、「マヤ」とはネパール語の「माया」で、意味は「愛」となります。サブタイトルの方が先に決まっていたので、ちょうどよかろうとこれに落ち着きました。
5話最後の描写に、乙女と星のワードだけなんとなく残しています。
蛇神様はなぜ、明るくテンションが高いのか
どちらかといえば根暗だったのが、マヤに感化されて、徐々に朗らかな性格になっていきました。好きな人に似てくるの良いですよね。
ラケたちと接している時、特に最初はさらに気分がハイになっています。これは間近で災いを見てしまったことで、過去のトラウマが呼び起こされてしまって、意識して明るく振る舞わないとやっていられないからです。
本来なら出なかったはずの被害に、実は相当なショックを受けていました。そんなことを露ほども知らないラケは、胡散臭いという印象を持ってしまったわけですね。なんでも裏目に出るなこの神様。
蛇神様、初期案では悪者
悪い神様が巫女に感化されて改心する、というシナリオで初期は考えていました。しかしそれではイェンダの民がいかに寛大だとしても、穏やかじゃいられないと考え直して今に至ります。蛇神とマヤが恋仲になるのは、最初から決まっていました。
ところで最近、米津玄師のアイネクライネがかなりいい感じに蛇神とマヤにハマることに気づきました。一人で泣いてる。
おわりに
本編で語っておけよ案件も結構ありましたね。いつか改稿するかもしれません。
さて、次回更新は10/31を予定しております。ただ、他との兼ね合いでずれ込む可能性大です。のろのろ更新ですみません。
次回は6話「望み叶わば(仮)」です。それでは!