エンベッドアナリティクスの勝者になるか?第三世代BIツール「Sisense」
こんにちは。ウィルです。
今日は第三世代BIツール「Sisense」をご紹介します。
BIツールの評価を毎年行っているガートナー社マジッククワドランドでも、ここ数年の評価は高く注目の製品です。
イスラエル初の会社で技術力が高く、私も注目しておりました。2019年時点ではInchipという高速処理の技術を推していました。(その時の記事)
2019年のSisenseは日本での営業も本格化しておらず、Inchipの説明も...という状況で肩透かしな状況でした。Inchipの適用条件や速度的な優位点はあまり整理されておらず、今ではオプションの一つのような位置付けで別のメッセージを強く推しているらしく、Sisense社の方とお話しました。
BIオタク知識
Sisenseはユニコーン企業です。未上場で顧客数は2400社以上。Nasdaqが大規模に活用していて、日本に馴染みがあるところではFUJITSUやアクセンチュアが導入してます。日本では大手製造業では有名なツールです。
価格
コアライセンス( 処理するコア数による課金体系)があります。中小企業が利用用途やデータの種類も少ないケースでは、全社展開を比較的安い料金で行うことができるのが特徴です。
コアライセンスとは
例えば4コア500万円のようにコア数に応じた料金体系。
コアは主に同時の集計・描写処理に影響を与えるため、重いデータや同時接続の利用者が多くなければ、50-100人くらいが利用してもサクサク動く。
よってユーザー課金より安くなる場合もある。
エンベッドアナリティクス(Embed Analytics)
BIツールは、BIツールのページにユーザーをアクセスさせてそこで分析をしてもらう形が主流です。(今でもこの考え方が当たり前と思っているかたも多いと思います。)
果たしてそれは正しい姿なのでしょうか?考えてみましょう。
BIツールの目的はざっくり言うと意思決定をしてもらうことです。
例えばWebサイトのコンバージョン分析をするとします。
その時に①GoogleAnalyticsのアクセスデータを見ながら ②MAツールでブログなどのコンテンツの数字やSNSの状況を把握して、③Salesforceで営業状態をみるとします。
この時に3つのツールを見比べたり、同じデータの粒度に整える時にBIツールでまとめて分析すると言うのは意味があると思います!(ここまでは実践している企業も多い。)
しかし、BIツールに集約してもBIツールの画面は「分析」をするだけで「業務」は行えません。WEBページのタグをチューニングする時はGoogle Analytics 、マーケティング活動の把握や効果測定をする時はMAなど業務ツール上で分析も行うのがベストです。つまり「業務」と「分析」を同化させることが大事になります。
上記の第3フェーズのように各人が意思決定するのはBIツール上ではなく業務ツールが適切です。コストがかかるの企業の戦略次第ですが、ビジネスが軌道に乗っており、業務効率を上げた分だけ利益が出るのでしたら、第3フェーズまでBIツールを活用する価値があると思います。
その他、例えば第1フェーズと第2フェーズを比較した時にデータを集約しても利益に貢献できないなら、第1フェーズのままがいいと言う考え方もできるので、利点と課題を意識しながらどのような構成にするのか検討するのが良いと思います。
「業務」と「分析」を同化することの有用性をご理解いただけましたでしょうか?そして同化させるために重要な機能である「埋め込み分析」をリードするのがSisenseなのです。
※enbed analyticsに対する評価
エンベッドの詳細
iframeとJSによる組み込みができます。
多くのBIツールでも機能として用意されておりますが、エンベッドボタンを押すとURLが発行されたり、JSのコードがパーツ化されており、変数を変えるだけでデプロイできる点が強みです。
同じ第3世代BIツールの「Looker」もエンベッドが強い製品です。両製品のエンベッド機能の差はBIツール研究所で調査検証中です。
SisenseやLookerなどの第3世代BIツールは「トリガー」と呼ばれる外部展開機能やアラート機能などのアクションが豊富です。
SisenseのYoheiさんの記事が面白いです。
LookerとSisense比較
業務ツールの中にBIツールのグラフを埋め込み同化させたい。SlackやSalesforceなど業務アプリと簡単に連携して意思決定したい。そんな時には第3世代BIツールがおすすめです。
その中でも大規模利用をする場合はコアライセンスがあるSisense。データマネジメントをして全社のメタデータを管理したい場合はLookerがおすすめです。
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