普通の人は婚活なんてする前に結婚しています【婚活市場不都合な真実物語】
文春オンラインでふたつの記事が公開されました。基本的には、拙著「結婚滅亡」の中からの転載記事です。
「結婚滅亡」を読まれた方は別として、まだの方は、この記事をお読みいただき、ご興味抱かれましたからぜひ全編ご覧ください。
未婚男女は20-50代で300万人の男余りですが、なぜか婚活市場では女余りになっているという声を聞きます。それは、男と女の結婚願望年齢の乖離と、そもそも女性が希望する年収条件との乖離があるからです。複雑な事情を図解してわかりやすく解説しました。
この記事に対して「50代以上の未婚男を狙えなんて馬鹿なの?」と噛みついてくる人がいたんですが、読解力ないの?僕はただ「あなたが条件にしている男で絞り込むと50代の未婚おっさんになりますよ」という事実を提示してるだけで、むしろ皮肉っています。そして、別にあなたの結婚できない事を解決しようとなんて思ってません。自分が不快になる事実を突き付けれたからって人に当たるの、やめてもらっていいですか?
もうひとつはこちら。
要するに、女の上方婚志向についての話です。
よくツイッターなどで繰り広げられる「奢り・奢られ論争」というのがありますが、あれ、意外かもしれないが、高年収の女性ほど男に奢られたいと思っています。いや、正確には「奢られたい」ではなく「奢るべきだ」です。
別に、自分でお金を払うのが嫌なのではありません。年収を稼ぎ、経済的に自立した女性であればあるほど、逆説的ですが「男はこうあるべし」という性別役割規範に無意識に支配されていたりします。
しかし、こうした男の下方婚志向(自分より年収の低い女性と結婚したがる)と女性の上方婚志向は、ともすれば批判をする人もいますが、ある意味当然のことです。男は「守りたい」という欲求のために結婚するのであり、女は「守られたい」という欲求のために結婚するのだから(いや、私は違うというN=1の話はしないでください。当然、例外はあっても過半数の男女はそうなんです)。
「守りたくない」という男は結婚しないし、「養われたい」という男は結婚できないだけ。「自分のことは自分で守るわ」という女もまた結婚する必要性を失います。
逆にいえば、結婚とは、原則、他者のために力を尽くしたい男と、他者から尽くされたい女のものなんです。それ以外お呼びじゃない。ここでいう他者とは、男からすれば妻と子であり、女からすれは夫及び夫を通じた社会という意味です。女にとって子は他者ではありません。自己と同一です。
こちらの記事にも書きましたが、妻の借金を夫は肩代わりするが、夫が借金すると妻は見捨てるのです。
「でもさ、そうはいうけど、男を養いたいという女もいるのでは?たとえば、金持ちのマダムがかなり齢の離れた若いイケメン男を囲う話もあるのでは?」と言いたい人もいるかもしれません。
はい。でも、あれこそ、マダムは「年下のイケメン男に守られたい」わけではなく、さりとて自分がそのイケメン男を「守りたい」わけでもないんです。あれは、カネの力で若い男を囲うことで、自分で自分の女としての魅力を「守りたい」のです。年下イケメン男に求めるのは、家事とかではなく、自分をチヤホヤしてほしいのです(金持ちなら家事は家政婦雇います)。
未婚化を解決する手段は、「女は上方婚志向をやめて、年収の低い男を高年収の女が養うべき」とかいう輩もいるんですが、多分そういう男は生涯未婚でしょうね。まったくもって結婚というもののメカニズムを知らないというしかない。
あとツイッターでは、この記事に「俺、専業主夫やりますので養ってください。家事できます」というコメもちらほら見られましたが、大体そんなことを言う男は地雷です。
この記事は、ヤフーニュースにも掲載され、2本の記事合計で600件以上ものコメントが寄せられましたが、「専業主夫志望の男は大抵地雷」を裏付けるこんなコメントもあります。
収入が低い男性と付き合うと、最初は「君の仕事も大変だから。僕は専業主夫でも良いし!」なんて理解してくれるかのような発言をしてても、ジワジワと「どうせ俺は稼いでないから」「君の方が高収入だから」と、ややこしく拗らせてきて、お互いにギスギスして疲れて別れる、という事になりがちです。一緒にいる時点で、それ(収入)以外の価値が相手にある、と思ってるのに、どうして自分でそんな事言うんだろう・・と悲しくなったものでした。同じくらいの収入の男性と結婚したらモラハラがひどく、離婚(心も削られ、お金も沢山取られたけど、逃げられて本当に良かった!)。アラフィフですが、都内のマンションでスッキリ楽しく気ままな一人暮らしです。
一人で経済的に自立しているなら無理に結婚する必要ないです。
そもそも専業主婦にしろ主夫にしろ、そういう人達を舐めてる人多い。別に外で働いて稼いでなくても専業主婦も主夫も「共働き」であることに変わりはない。すべての夫婦は「共稼ぎ」ではないが「共働き」です。夫婦で役割分担ているのなら、それはそれでいいことじゃないですか。他人がとやかく言うことではないのに、メディアが「イクメン」だとか「育休」とか取り上げるから、本来うまくいっていた夫婦までぎくしゃくさせているような気もします。そして、本当に夫婦共に外で働きたいなら、家事も育児も全部外注すればいいし、そうしている夫婦もいます。
実質、結婚している男女は大体が20代後半までに半数が結婚します。20代で400万円、500万円稼ぐ男は全国的には少数派です。みんな200-300万円台で結婚しているんです。ぶっちゃけ、相手の年収なんかにこだわっているからこそ婚活に頼らないといけない現実を招いているんです。
「年収400万の未婚男なんてほぼいないっていうけど、うちの結婚相談所に登録しているのは8割以上400万以上です」っていうのも来たけど、そりゃあ登録に年収条件付ければそうでしょうよ。で、いかにもうちには優良未婚男性がたくさんいますって言いたいのかもしれないけど、逆に言えば、年収あるのに結婚相談所に登録してなお、いまでもマッチングされない男なんて地雷以外の何者でもないのでは?
婚活で「高望みはしません。普通の人でいいです」って言う人もいるけど、ちゃんとした結婚相談所及びマトモな仲人はこう言います。
「ここに普通の人なんていません。普通の人はここに来るまでもなく結婚しています」
この言葉、厳しいと思いますか?いいえ、こういうことを言ってくれる仲人さんはとても優しいし、真剣にあなたのことを考えてくれてると思います。本当に結婚したいと思う人にとっては大事な気づきだからです。
結婚は現実です。現実を受け入れられない人に結婚という現実はやってきません。