2週連続「初耳学」採用。男は告白なんかできない件。
またまた「初耳学」に僕の論説が紹介されました。先週に引き続き、2週連続です。なんか「林先生の初耳学」じゃなくもはや「独身研究家の初耳学」になってないかwww
今回のも、東洋経済の連載「ソロモンの時代」からの引用です。"「告白は男からすべし」は女の願望に過ぎない"という記事から。
タイトル、そのまんまですね。
こんな形で紹介されていました。
「男からの告白文化」なんてものはそもそも日本にはなく、その発祥が1987年に始まった「ねるとん紅鯨団」であること。及び「そもそも告白できる男は3割もいない」という点が紹介されています。
「ねるとん紅鯨団」…知ってます?
番組ゲストのみちょぱが「全然知らない」と言ってショックだったのですが。よくよく考えたら彼女が生まれる10年以上も前の話なんで知るはずないですね。彼女のお母さん世代とか40代以上の人たちしか知らないかもしれない。
ご存じない方のために簡単に紹介すると、とんねるずが司会進行をしていたお見合い番組です。番組の最後に意中の女性の前に立って「お願いします」と手を差し出すスタイルを日本で最初に紹介した番組です。今の婚活パーティーの原型はこの「ねるとん」にあったんです。
ちなみに、「ねるとん」とは「とんねるず」の業界読みです。
さらにいうと、今普通に使っている「ツーショット」という言葉も、当時は業界用語でしたが、この番組から一般的になりました。
告白できる日本男性は3割にも満たないという話も紹介されていますが…
この上のグラフ、なぜか女性だけに限定されています。これは本当はイギリス、フランス、スウェーデンの男性にも聞いています。これだけだと、日本女性は受け身すぎるし、日本男性も「だらしがない」と勘違いされると思うんですが、テレビというものはそういうものです。事実よりわかりやすさ。単純化するのがテレビというメディア上でのコンテンツの作り方です。僕も素人じゃないので、その辺は理解しているつもりです。
でも、ここはテレビじゃないので、事実をちゃんと伝えましょう。
ご覧のとおり、日本人の男も自分から能動的にいけませんが、イギリスもフランスもなかなかのものです。日本男性より低いんですよ。フランス人なんて恋愛の権化みたいなイメージなのに、意外じゃないですか?
そもそも、「男が告白をしてから付き合う」なんて文化は決して普遍的なものではないし、世界的には日本くらいのものです。その日本にしても、たかが30年前から始まった様式なんです。
平安時代の貴族は歌で告白してたじゃないか?
ええ、でも、あれは別に男性だけがやるものではなく、男女どちらがやってもいいんです。みなさんいろいろ勘違いしているんですよね。
もっというなら、そういうものの主導権は太古の時代から大体女性側にあったんです。女性にとって恋愛及びセックスというのは、いうなれば「優秀な遺伝子を狩る」行為に等しいわけです。自分の中に異物を取り込んで、10か月もの間お腹の中で育てるわけですから、意にそぐわない男なんか相手にできないじゃないですか。
そういう意味では、ちゃんと古事記の時代からそうだったってことをまで紹介してほしかったのですが、それは番組上カットされたようです。
日本人初の夫婦、イザナギノミコトとイザナミノミコトがどうやって夫婦になれたかの話の中にこそ、「男はそもそも告白できなかった」という本質が隠されています。
そちらについては、ぜひ元記事のこちらを、ぜひご覧ください。
未婚化や少子化の話とかを近視眼的にしか見ない一部の有識者(ぶっている人)の意見はヤバいですよね、ほんと。国際的な意識とか歴史的な背景とか、民俗的・文化的価値観とかを度外視して、単に「草食化だ」という意見は、害悪でしかないと思います。
そういう意味では、林先生だったり、NHKだったり、正しい事実や知識を伝えようとするちゃんとした方々に僕の論説が目に留まり、取り上げていただくのはうれしいことです。この記事については使用許諾を取りに来た番組関係者の方から「林先生自らが記事を読んで使いたい」と言われたと聞きました。ありがとうございます。
他局のみなさんもよろしくお願いします。オファーお待ちしています。本noteの中にも番組になるようなネタはたくさんありますよ。
先週出た内容はこちらです。