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下野新聞「未来予想図」にインタビュー出ました!
栃木県の下野新聞〈3/19付〉の特集「未来予想図」に「2035年半数ソロ社会」というタイトルでインタビュー記事が掲載されていました。
見開き全面使った特集です!
「ソロで生きる力とは、人とつながる力である」ということを語っています。
僕の地元の新聞なので、故郷に錦を飾れてよかったです!
対抗面には、以前NHKの「ニュース深読み」で共演させていただいたみずほ情報総研の藤森さんとご一緒です。
ソロ社会といっても絶望の未来なんかじゃない。人生100年時代、個人化する社会は不可避であって、むしろ結婚した人たちのこそ「いつかはソロに戻る」という意識を意識していくべきだと思います。
ぜひご一読いただければと思います。
…といっても、栃木県にお住まいでもなければ下野新聞なんて手に取ることもできないでしょうから、以下、私のインタビュー部分を全文公開します。
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2035年に人口の半分が「ソロ(独り)」になる要因には、未婚率の上昇に加え離婚の増加、結婚しても子どもを持たない夫婦が増えていくことがある。
独身者の増加は個人の資質の問題ではなく、社会環境の変化によると考えている。昔の見合い結婚や職場結婚は、ある意味結婚への社会的な「お膳立て」システムだった。お膳立てがなくなれば、個人の努力と関係なく、結婚しない人や離婚してそのままの人といった独身者が増えるのは当然の帰結だろう。
給料は安く1人で生きていくのが精いっぱいで、妻子を養えないといった非正規労働者など、結婚したくてもできない男性は、一定数いる。一方で結婚にメリットがない、とする女性もいる。仕事にやりがいを感じ、経済的に自立している女性は結婚する必要性を感じない場合も多い。女性が生きる手段として結婚していた昔とは事情が変わっている。
低所得の男性と高所得の女性の未婚率が高いのはまさにそうした状況を反映しているものだ。
こうして進む人口減少を危機的に語る向きもあるが、異常だったのはこれまでの急激な増え方であって、人口減は自然な流れ。私たちは、これを受け入れた上で、何をすべきか考えるべきだ。
忘れてはいけないことは、結婚したとしても、離別や死別によって誰もがソロに戻ること。地域・家族・職場といったコミュニティーが消えゆく未来、拠り所となるのは人とのつながり、ネットワークである。それをそれぞれ個人がつくっていかなくてはならない。もちろんすべて個人の自己責任には押し付けられないだろう。一人暮らしでも人とつながれるような行政やテクロノジーの支援も必要だ。
配偶者だけ、家族だけ、職場だけという唯一依存は危険だ。ソロで生きる力とは誰にも頼らないということではなく、むしろ、人とのつながりによって複数の頼れる依存先を用意できる力のことだ。それこそが、精神的自立につながる。一人一人の意識改革が必要なのだ。独身の増加を、独身だけの問題だと思わないでほしい。
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![荒川和久/独身研究家・コラムニスト](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/2603514/profile_bcd6d863fd654faf299ddae98b5079f7.jpg?width=600&crop=1:1,smart)