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2024年8月の記録

今年は久しぶりにゆっくりと夏休みを取らせてもらいました。夏休みと言っても、前期の振替休暇(休日出勤の取り返し)ですけど、働き方に関する研究をしているのに、自身が土日も休暇もずっと仕事っていうのも良くないよなということで。


研究

働き方に関するワークショップ

労働(ろうどう)の漢字をもじり、ブラック企業や社畜のような働き方を牢働と呼ぶこともあるそうですが、我々は、朗らかに働くと書く、朗働、について研究を進めています。イキイキと働き、働くことがウェルビーイングにつながるような社会の実現を念頭に、心理学、医学、情報学、経済学、経営学、人類生態学、哲学などさまざまな分野の先生方と議論を重ね、すでに5年が経過しました。

その間、コロナ禍によって、テレワークやギグワーク(Uberやタイミー)などが急増するなど、労働の在り方や働くことへの意識などの変化が大きく、改めて研究の問いを探求する合宿を行いました。

以前はワーク・ライフ・バランスという言葉も流行りましたが、テレワークの増加はワークとライフの境界を曖昧にしています。曖昧になったことで、家族との時間が増え、ウェルビーイングに繋がったという人もいれば、家でずっと仕事を続けてしまいワーカホリックになってしまう人もいます。

同じく、これまでは正規雇用(終身雇用)が良で、非正規(パートタイム)は悪だという風潮がありましたが、タイミーの台頭や給与即日払いサービス系の広がりを見ると、若者は必ずしも終身雇用を求めているわけではなく、短期的な幸福を求めているような気がします。我々昭和世代が考えていた労働観がユーダイモニア的な話だとすると、ヘドニア的な考えにシフトしているように思えます。

このような時代において、どのような働き方を良しとし、どう支援して行くかは非常に難しい課題になっていると思います。

第31回日本産業精神保健学会

オフィス家具メーカと実施した姿勢認識チェアの共同研究がきっかけとなり、この10年、オフィス環境や働く人のセンシングに関する研究に取り組んでいます。最近は、JST RISTEX「社会的孤立・孤独の予防と多様な社会的ネットワークの構築」の川上先生プロジェクト『いきいき・つながり職場づくり:孤立・孤独を予防する包摂組織の社会実装』に参加させていただき、オンライン職場のセンシングを行っています。

オンライン職場とは、SlackやTeamsなどのコミュニケーションツールのことです。私は出張が多いこともありますが、2017年のアメリカ留学に先立ち、2016年以降、学生とのコミュニケーションをオンラインチャットに移行しています。Slackも、九大に着任して以来ずっと有料契約しています。結果として、コロナ禍でテレワークとなってもあまり学生指導や業務に変更はなく救われました。

一方、メールや対面を中心としていた企業などでは、コロナ禍を契機にさまざまなコミュニケーションツールが導入されたものの、なかなか使い慣れないという職場や人も少なくないでしょう。しかし、テレワークやフルリモート勤務をコロナ禍前のように無くすことは、DXへの逆進ですし、うまく付き合ってく必要があります。

今回、産業医科大学で開催された第31回日本産業精神保健学会のメインシンポジウムの1つとして、川上先生や江口先生、関屋先生らと登壇し、研究を紹介させていただきました。会場からの質問も多く、有意義なシンポジウムとなりました。

Society5.0委託事業の中間報告@阪大

2018年から継続して、大阪大学の「Society5.0実現化研究拠点支援事業」のグランドチャレンジ研究に参加させていただいており、一貫してグループミーティングの解析に関する研究を行っています。

昨年度から実用化を念頭にした研究を行い、複数の企業との共同研究を実施しました。昨年12月から4ヶ月間、実際の企業会議室に装置を設置させていただき、バイアスなしの通常の会議を録画させていただき、会議中の体動や体の向きと、参加者の心理的安全性の関係性について、分析させてもらったという話について報告させていただきました。

せっかく立ち寄ったので、大学の後輩である、田中教授のお部屋を訪問。ちょうど、JSTさきがけ ランチ会の日だったのでオンラインでみんなでワイワイ。7月も合宿したばかりですが、話しやすい同志的な感じのコミュニティになってます。夜は、同じく委託事業の報告があった先生方と一献。楽しい夜となりました。

博士アドバイザリーミーティング(4人)

現在、荒川研に在籍する博士4名に関して、アドバイザリーミーティングを開催しました。はるばる、函館から石田先生にも来学してもらい、博士に対してさまざまなコメントをしていただきました。

本来であれば、この9月に1名博士が卒業する予定でしたが、思うように業績が出ずに延長となりました。一方、来年3月卒業予定の学生は、順調に論文を出版し、すでに要件をクリアしているのに、更に別の研究までやるという状況です。しかも、採択論文は、インパクトファクター 8超えの超トップジャーナル。同じ博士でもかなり違う結果となり、力の差を感じます。

秋にはもう1名博士も増え、来年4月にはさらに2名博士が増えます。

博士公聴会(主査2件)

今年は、他の研究室博士学生の主査を2件引き受けており、公聴会を実施しました。2名とも社会人博士ということで、業績、博士論文、プレゼン、ともにしっかりとした内容でした。

卒業生の訪問

2020年度の卒業生が夏休みに研究室に遊びに来てくれました。当時はまだ中国にいて、博士課程を目指していてたHuang助教ともそのときから繋がっているそうで、一緒に記念写真。

最近、この世代で福岡に戻る(転職や配置転換希望)人もちらほらいて、みんなの福岡愛を感じます。

プライベート

子どもたちの受験に、コロナ禍に、といろいろ制約が大きかったため、なかなか長い旅行に行くことができなかったのですが、久しぶりに海外旅行と大きな花火大会にいきました。

シンガポール&東京への家族旅行

2018年にアメリカから帰国して以来、久しぶりの海外家族旅行です。私以外はパスポートの再取得から。フランス、ドイツ、アメリカといろいろなところに住んだこともあり、数えると、子どもたちにとって、シンガポールは20カ国目の訪問国となりました。

ベイエリア、ガーデン・バイ・ザ・ベイ、フラワードーム、ユニバ、ナイトサファリ、ホテルのプール、チャイナタウン、クラーキー、ホーカーズ、ムスタファ、シムリム、ラッフルズなど一通り観光をしつつ、SMUにも立ち寄りました。

帰り道は、東京ディズニーシーや浅草、東大など、東京観光も3日間入れて、1週間体力のある限り遊びました。

関門海峡花火大会&山口旅行

久しぶりに大きな花火大会行きたいよね〜、でも混雑がね〜、と悩んでいたら、当日朝に、会場前のホテルに空きが出ているのを見つけて、エイッと予約して、花火大会にいってきました。物凄い人出でしたが、久しぶりの花火大会、きれいで、楽しかったです。ホテル泊は、ホント楽で、花火を見終わってすぐお風呂に入って寝られるという幸せに浸りました。

せっかく北九州まで行くということで、花火大会の前は、ジアウトレット北九州でお買い物をして、次の日は山口県をぐるっとドライブしました。涼しい鍾乳洞に、鳥居が圧巻の神社、そして、定番の橋と瓦そば。充実した2日間でした。




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