RECOLETA

実らぬ種をひたすら蒔き続ける。

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マガジン

  • CHARLIE PARKER LIVE

    チャーリー・パーカーはスタジオ録音よりもライブ演奏が大好きです。その中からとくにお気に入りの演奏を取り上げてみようと思います。

最近の記事

Goldsmithとは何者か

金細工師の預かり証書が銀行券の始まりであるとする俗説がある。貨幣論に一家言ある人でもこの説に疑問を呈している例をあまりみない。 職人と付き合いのある人はよく観察してみるといい。一般的な傾向として、ものづくりに励む職人は日当や出来高払いなどについては極めて敏感だが、金融に対する知識や興味はほとんどない。材料出しや原価計算などを瞬時に行えることと、通貨や金融商品、銀行業などについて知識を深め、実践することは別なのである。 金細工師が顧客から直接金銀を預かり、その預かり証書を顧

    • "OUT OF NOWHERE"

      CHARLIE PARKER QUINTET Fats Navarro (tpt) Charlie Parker (as) Bud Powell (p) Curley Russell (b) Art Blakey (d) Broadcast, Birdland, NYC, 30 June, 1950 パーカーがファッツ・ナヴァロ、バド・パウエルと共演したライブとしてよく知られた演奏のひとつ。"ONE NIGHT IN BIRDLAND"のタイトルでアルバム化されている。例に

      • "EMBRACEABLE YOU"

        CHARLIE PARKER WITH THE MILT JACKSON QUARTET Charlie Parker (as) Milt Jackson (vibes) John Lewis (p) Percy Heath (b) Kenny Clarke (d) Broadcast, Birdland, NYC, 1 November, 1952 パーカーがMJQと共演した珍しい音源。 これもまたバードランドからのラジオ放送。 ダイアルのスタジオ録音が大変有名な曲だが

        • "WHAT IS THIS THING CALLED LOVE?"

          CHARLIE PARKER WITH STRINGS Charlie Parker (as) Walter Bishop (p) Teddy Kotick (b) Roy Haynes (d) unknown oboe and string section Broadcast, Birdland, NYC, 7 April, 1951 これまたストリングスを従えてのラジオ放送。 バードランドを活動拠点にしていたこの頃のパーカーには本当に良い演奏が多い。WITH STRIN

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        • CHARLIE PARKER LIVE
          6本

        記事

          ヴェルナーによる信用創造についての実証テスト

          Werner, Richard A.(2014). Can banks individually create money out of nothing?—The theories and the empirical evidence. International Review of Financial Analysis, 36, 1-19 (in this issue). 『円の支配者』の著者として知られるリチャード・A・ヴェルナーによる2014年の論文。 銀行は本当に

          ヴェルナーによる信用創造についての実証テスト

          "EVERYTHING HAPPENS TO ME"

          CHARLIE PARKER WITH STRINGS Charlie Parker (as) Walter Bishop (p) Teddy Kotick (b) Roy Haynes (d) unknown oboe and string section Broadcast, Birdland, NYC, 24 March, 1951 "JUST FRIENDS"と同じ日の演奏。バードランドからのラジオ放送。 チャーリー・パーカーのライブの中で最も好きな演奏のひとつ。

          "EVERYTHING HAPPENS TO ME"

          "JUST FRIENDS"

          CHARLIE PARKER WITH STRINGS Charlie Parker (as) Walter Bishop (p) Teddy Kotick (b) Roy Haynes (d) unknown oboe and string section Broadcast, Birdland, NYC, 24 March, 1951 おなじみの曲"JUST FRIENDS"はこの日の演奏を特に愛聴している。 これを聴いてしまうとスタジオ録音も含めた他の演奏がまことにか

          "JUST FRIENDS"

          "BLUE 'N' BOOGIE"

          CHARLIE PARKER AND THE ALL STARS Dizzy Gillespie (tpt) Charlie Parker (as) Bud Powell (p) Tommy Potter (b) Roy Haynes (d) Sid Torin "Symphony Sid" (mc) Broadcast, Birdland, NYC, 31 March, 1951 バードランドからのラジオ放送として名高い演奏である。 "BLUE 'N' BOOGIE"の

          "BLUE 'N' BOOGIE"

          宇宙服なんかいらない

          人類がいつまでたっても宇宙空間に適応した身体を獲得できないのは、宇宙服を着るからではないか。もっと言えば、宇宙船の中にいることがそもそもダメなのではないか。 アタマがおかしい?まあそうかもしれない。 あくまで比喩だが、イルカやクジラの祖先が潜水服を着用していたり潜水艦を利用していたら、あのような進化は起きなかっただろう。海中へ直に潜って泳ごうとしたからこそ、現在の姿になったのだ。 人類は服を着たり道具を使用したりすることで、じつは進化することを放棄してしまったのかもしれ

          宇宙服なんかいらない

          ターミネーターの目に映るもの

          映画「ターミネーター」を初めて観たのは劇場ではなくてTV放映だった。案内役の淀川長治がアーノルド・シュワルツェネッガーの「お尻がとっても綺麗でしたねぇ❤️」と褒めていたような記憶がある。 ここでは映画の内容ではなく、登場するターミネーターのことについて愚にもつかないことを少し述べてみたい。 私がターミネーターに感じた魅力のひとつが、ターミネーターから見た「視界」だった。暗視装置風の映像にコマンドかあるいは何かを識別しているような文字が表示される。高度な情報処理をしているこ

          ターミネーターの目に映るもの

          なぜ背中に翼は生えないのか

          「天使」をはじめとして背中に翼が生えている人間のイメージは、フィクションの世界ではありふれたものだ。 鳥のように空を飛ぶことを空想する人は多い。自由の象徴として、素敵なこととして。 手脚を持った上でさらに翼を獲得し、空を飛ぶということがどういうことなのか。フィクションの中ではほとんど問われることがない。彼らの翼はその体格に比して貧弱であるにもかかわらず実に軽々と飛翔し、宙を舞うことができる。 現実の鳥類や昆虫たちは、その体格に見合った大きさの羽や翼を持ち、宙を舞うのに多

          なぜ背中に翼は生えないのか

          結界は破られた

           ロンドンの中のロンドンたるシティ。その境界線を定め、内への玄関口を守護するべくドラゴンの彫像がシティの各要所に鎮座し、睨みを効かしている。  以下に紹介するのは、ドラゴンたちの魔力も空しく、美しいシティの街並みが現代建築によって破壊、侵食されてゆくのを嘆く建築家の記事。  結論をいえば、結界は破られている。とうの昔に。ドラゴンのブレスも現代建築には効き目がないようだ。  大英帝国の凋落、ブレグジット、やがて訪れる王室の没落、あるいは国外逃亡劇・・・。冗談はさておき、ド

          結界は破られた