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3D背景と仲良くなろう!
こんにちは、フーモアのLIM(リム)です。
つい二週間前まで『お、ちょっと本格的に秋っぽく涼しくなったかな〜』と思ってましたが、最近ではもうホットカーペットなしでは生きていけなくなってしまいました。季節の変わり目、皆様も体調にはご注意ください。
本日のnoteですが、現在韓国ウェブトゥーン作業で事実上クリップスタジオレベルで必須になっているツール、『スケッチアップ(sketchup)』を筆頭とした【3D素材】を使ったウェブトゥーンの背景作業を改めてご紹介させていただきます。
スケッチアップというツールが何なのか、どうやってウェブトゥーン作業に適応しているかは過去の記事でもご紹介させていただきましたのでご参照いただけますと幸いです!
https://note.com/whomor_studio/n/n43bbe832a4c4
さて、今回この『3D素材を使った背景作業』について改めてご紹介させていただきたいと思った理由ですが…
![](https://assets.st-note.com/img/1666948183470-0c2hKvbkxg.jpg?width=1200)
そう、3D素材をウェブトゥーンの背景として使うためには【仕上げと編集作業】を行う必要があるのです。編集を行わずメイン線画を投入してしまう場合、小物や背景は立体感のある3Dになっているのに人物だけが二次元から転生した勇者パーティーのように見えるという凄まじい違和感を巻き起こしてしまうのです。
今回はその3Dによる違和感が出ないように線画に合わせて背景を入れる方法について説明していきたいと思います。
1.抽出しよう
背景素材をそのまま適応した時の違和感の主な原因は、当然ですが3D素材が影や形全体において立体感があるからです。実写寄りの作画であれば違和感が比較的少なくなる可能性もありますが、ほとんどの場合は二次元と三次元の違いにより違和感が出てしまいます。
そこで、今多く使われている方法がスケッチアップから開いた背景素材の線画と影、質感と着色を別々に分けて保存し、適応する前に調整する方法です。
![](https://assets.st-note.com/img/1666948309728-xig90NfvcH.jpg?width=1200)
基本的な抽出方法は以下のように『エクスポート』項目から『2Dグラフィック』を押し、画像ファイル形式項目を選択することで保存することができますが、今回はそのまま抽出することで出てしまう【3D感】を減らすためにわざとファイルを分けて調整する予定です。
![](https://assets.st-note.com/img/1666948370295-mZtRpiEdui.jpg?width=1200)
このように3D素材を分けて抽出する方法はいくつか存在しますが、今回は『Ruby』と呼ばれる拡張プログラムの一つを設置して調整する方法をご紹介させていただきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1666948446314-sKVvKaVN6x.jpg)
配布元:https://blog.naver.com/b_o/221246919023
ルビーはクリップスタジオのブラシのような、設置することでスケッチアップ内で使うことができるプラグインです。スケッチアップのルビー型アイコンをクリックすることでダウンロードしたルビーのファイルを【拡張設置】することができるので、試してみてください。
![](https://assets.st-note.com/img/1666948508342-VfMefd3swn.jpg)
クリップスタジオの3D素材の場合、素材の輪郭線を消すことで着色、レイヤーをLT変換することで質感と線画を抽出することができます!
![](https://assets.st-note.com/img/1666948586097-zFdWZKTDsj.jpg?width=1200)
上手くわけることができたらクリップスタジオでも抽出したファイルを開くことができます!
2.読み込んで調整しよう
次に、分けたファイルを調整する方法です。
全てのファイルを一つのファイルにまとめます!
線画のファイルは透明化されていない状態で保存されますので、クリップスタジオの【輝度を透明度に変換】機能を使ってまとめてください。
![](https://assets.st-note.com/img/1666948695317-dQhXNbGmmC.jpg?width=1200)
この状態だと影と質感表現があまりにも濃く、線画も上手く見えない状態になってしまいます。ですので影と質感表現の【不透明度】をさげ、全体図をもっと上手く調整する必要があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1666948739960-7n8DH7r0Fe.png?width=1200)
素材そのものよりは違和感がない状態ですが、まだ3D感があります。そこで、このようにある程度下準備ができたら全体に光と影の表現を加え、雰囲気に合わせて追加的な調整を行います。
3.仕上げよう
仕上げはスケッチアップなどの3D素材を使った背景作業において最も重要な工程です。1・2の工程で調整したものがシーンの基本的な情報だとすれば、仕上げ工程はさらに【時間帯】及び【雰囲気】の情報を説明するものです。
![](https://assets.st-note.com/img/1666948823206-d9OB3qa87h.jpg?width=1200)
今回は時間帯と雰囲気を【夜・暖かい雰囲気】に設定し、オーバーレイで全体の色を合わせ、発光レイヤーと乗算レイヤーで光と影を強めました。
調整前・調整後
どうでしょうか?
このように3D素材を2Dの線画に合わせられるように調整し、全体的なバランス感を保つようにすれば違和感がある程度なくなります。さらに、背景に関しては素材の抽出と調整、仕上げ作業をするだけになりコストも削減することができるので、ぜひ試してみてください。
最後に弊社採用募集です!
これから一緒に世界を狙っていきたいクリエイターさん、正社員でも外部パートナーとしても募集しておりますので、是非ご応募お待ちしております!
■募集職種
◎制作アシスタント
各工程における制作アシスタント業務になります。
・ネーム(絵コンテ)担当
・背景線画担当
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◎アートディレクター(作画監修)
webtoonのクオリティ管理と作画監修業務になります。
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株式会社フーモア 担当:井本洋平
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