【フーモアAD】仕上げ監修で何を見ているか

▼はじめに

はじめまして。
Webtoon事業部でアートディレクター(AD)をしている未草と申します。
担当作品は「デモンズクレスト」「2周目プレイヤー 最高難易度を無双してレベルアップ」をメインに線画~仕上げまでの工程の監修をしております。

前回のNOTEで、ネームFBでどこを見ているかについてatsさんが書かれていて(記事はこちら)良いなと思ったので、今回はその波に乗じて「仕上げ監修の際にどういう所を見ているか」について少しだけ書かせていただきます。
例えばキャラが大きく描かれたクローズアップ~ミディアムショットの場合、
キャラクターの感情や表情にフォーカスしたい場合がほとんどだと思います。
その際に見ているのが、

・キャラの感情にあった色選びに仕上げられているか
・余計な部分が目立っていないか

が主な点となります。

▼キャラの感情にあった色選びに仕上げられているか

例として下記のような画像が着色稿で上がってきたとします。

これだけだと、手元にある用紙を見てキャラが
何を考えているのかはほとんどわからないかと思います。

仮にこのシーンが「テストでいい点を取って喜んでいる」状況の場合、
仕上げでは



このように仕上げるのが一つの解かと思います。
逆に「テストで悪い点を取ってショックを受けている」状況だと、

こうなります。

暖色系だとポジティブな印象を抱きやすく、逆に寒色系だとネガティブな印象となりやすいです。
緑は癒し、ピンクは可愛らしさ、赤は攻撃的や熱さなど、色それぞれに人間はある程度共通の認識が潜在的に備わっています。
それらの色情報を付与することで、キャラクターの感情やその場の状況を読者に直感的に伝えるために、ふさわしい色選びが必要です。

普通は台詞やオノマトペがありますが、それらが無い場合でも絵だけでも伝わるようにできるのが仕上げの楽しい所です。

▼余計な部分が目立っていないか

このコマで見て欲しい部分がメガネの子の場合、
他の部分が邪魔をしていると画面がかなりうるさくなります。

モブと背景 / メガネとモブ間のコントラストが強い場合、それぞれのシルエットが強調されているためかなり画面がうるさくなってしまいます。
パッと見で目が泳ぐのはあまり良くない状況なので、第一に見て欲しい部分を強調するために、画面全体のコントラストのコントロールというのは仕上げではかなり重要な要素です。

メガネとモブの間にスクリーンレイヤーをひとつ挟み、背景をぼかしただけでかなり視線が絞られます。
背景の色とモブの色の明暗差が小さくなりコントラストが弱くなったこと、
ぼかしによってカメラのピントがメガネに合ったため、モブ/背景に視線が向かいにくくなったためです。


担当している作品のセリフを読み進めながら読者として楽しみつつ作業してみると、作品に対する愛着が沸いてくると思います。
色選びでお伝えした「状況」というのはセリフありきの物なので、作業時にはまずストーリーを追って読者としても楽しんでみることをおすすめします。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

まとめ
アートディレクターはより良い作品を作っていくために様々な取り組みを行っています!
これから一緒に世界を狙っていきたいクリエイターさん、正社員でも外部パートナーとしても募集しておりますので、是非ご応募お待ちしております!

■募集職種
◎制作アシスタント
 各工程における制作アシスタント業務になります。
 ・ネーム(絵コンテ)担当
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◎アートディレクター(作画監修)
 webtoonのクオリティ管理と作画監修業務になります。
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■問い合わせはこちら
 株式会社フーモア 担当:井本洋平
 TEL/03-6228-4310 MAIL/info@whomor.com

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