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私は土に帰りたいのかもしれない。 レジデンス備忘録#2

夢を見た。
なんだか、レジデンシーから帰ってきてから数日間、現実味のある夢ばかり見ていて、面白くなかったのだが、
今日は明け方に、土で遊んでそれで何かを作っているような夢を見た。
レジデンシーでは、
土を使った作品を作るために地面を掘り、素手で根や葉や虫の混じった土を握りしめコネて遊んでいたので、その感覚がまだ残っているようだ。土を触っていた時、自分の感覚が少し、幼少期に戻った気がした。小さい頃は、当たり前に土で遊んでいた。泥団子なんかしょっちゅう作っていたし、虫ももっと自分の近くにいた。
久しぶりに土に触ると、いろんな発見もあるし、体が活き活きしているのを感じた。いろんな発見というのは、土を掘るとたくさん木の根が出てくることとか、落ち葉の層が意外と厚いこととか、石がたくさん埋まっていることとか。子供時代以降はガーデニング用の綺麗な土しか触っていなかったので、そういう”自然な状態の”自然ってこんなだったよな、と再確認するような感じがあったのである。
他のアーティストはスタジオにこもって作品を仕上げている中、私は多くの時間を森の中で過ごした。石を拾い、木の皮を集め、きのこを見て歓喜し、いろいろな自然の造形やテクスチャーに感動して歩き回っていた。
特に土を触っている時は、土に帰ってきて体が喜んでいるようだった。

きれいな石発見
コレクション
板状に割れる岩
朝露に現れる、繊細な蜘蛛の巣
きのこ?
ダイナミックな蜘蛛の巣
集めた木の皮
ここにたくさん見られる石。大きいものが板状に割れる。柔らかいので手彫りもできる。
倒木の溝でひっそりと居るカエルちゃん
倒木の根っこ

こんな自然の中で1ヶ月も生活するのは初めてだったので、
そのような環境を生かした作品づくりをしようと考えた。
結果的には野外でのsite specific installationと、自然を使って描いた/作った小作品を使った室内インスタレーションを制作した。
作品についてはまた別の記事を書こうと思う。


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Himeka Murai
ニューヨークで学びアーティストとして活動するための資金とさせて頂きます。