Himeka Murai

1996年生。ICU卒。FIT Communication Design学科卒業後、独…

Himeka Murai

1996年生。ICU卒。FIT Communication Design学科卒業後、独学でアート作品制作をはじめる。現在NYでアシスタント業務をしながら自分の作品制作&展覧会をしています〜現地で逞しく成長中。

マガジン

  • 初のアーティスト・イン・レジデンス備忘録

    初めてのアーティストインレジデンスの備忘録。アメリカ・アップステートNY

  • NYアート訪問記録

    最近行った展覧会とそこで感じたことをこのマガジンに載せます。美術館から小さなギャラリーまで幅広く。ニューヨークのアートシーンをカジュアルに、個人の目線から垣間見れます。 ********** 毎月たくさんの展示に足を運んでいるのに、それに対してアウトプットするということを何もしてこなかった。なんだか自分の記憶の奥底にとどめておくだけではもったいないなと思った。なので、これから少しずつカジュアルに、行った展示の記録や思ったことを記していこうと思う。 これは展示の批評ではない。それよりも、思ったことを思った通りに書いたり発信してみる練習として。思ったことをそのまま発信していいんだ、と自分を慣れさせるための試みであり、見たものを見たままで終わらせないための試み。 **********

  • 雑記

    ニューヨークで暮らしていて感じたことや体験したことなどの雑記。ジャンルにとらわれずに。

  • 留学中の記事まとめ

    私が留学中に書いた記事はこちらにまとめました。

最近の記事

出発の日 レジデンス備忘録#3

前日からものすごい緊張していて、荷造りもなかなかできなかった。でっかいスーツケースひとつに全ての画材を詰めなければならなかったので、何を持っていくべきかものすごく悩んだ。特に私はmixed mediaで作品を作るので、さまざまな画材や、紐、縫い物セット、グルーガンなどいろんなものが必要なのだ。持っていきたいもの全ては入らなかったが、量を減らして入れたりと、なるべくいろんな種類のものを使えるようにパッキングした。 レジデントアーティストの中で、電車で来たのは私だけだった。 C

    • 私は土に帰りたいのかもしれない。 レジデンス備忘録#2

      夢を見た。 なんだか、レジデンシーから帰ってきてから数日間、現実味のある夢ばかり見ていて、面白くなかったのだが、 今日は明け方に、土で遊んでそれで何かを作っているような夢を見た。 レジデンシーでは、 土を使った作品を作るために地面を掘り、素手で根や葉や虫の混じった土を握りしめコネて遊んでいたので、その感覚がまだ残っているようだ。土を触っていた時、自分の感覚が少し、幼少期に戻った気がした。小さい頃は、当たり前に土で遊んでいた。泥団子なんかしょっちゅう作っていたし、虫ももっと自分

      • 4週間のレシデンシーは怒涛のように?風の如く?過ぎ去りました レジデンス備忘録#1

        もうレジデンスから帰ってきて2日が経ってしまった。 レジデンスにいるうちにちょこちょこ様子をnoteに更新していこうと思っていたが、そんな余裕と、マメに振り返って文章にする覚悟&才能もなく。 あえなく淡い期待は裏切られた。 今日は少し落ち着いてきたのでようやくPCを開いた次第だ。 あとで自分の備忘録も含めて、1週間ごとの振り返りを書いていこうと思っているが まずは全体として、 自分の人生の中で、”絶対的に最高の4週間”だったことは間違いない…! 初めて自分専用のスタジオを与

        • 初めてのArtist Residency!!!!

          初めてレジデンスに参加できることになった。(YAY!) 『レジデンス』というのは、アーティストなどが住む場所と制作環境を与えられながら、制作活動に専念するプログラムのこと。Artist ResidencyやArtist-In-Residencyなどと呼ぶ。お金を払って行くものがほとんどだが、タダのやつもあるし、ものによっては航空券代や食事まで出してくれるものもある。いろんなプログラムがある。私が今回行くのは、ChaNorth International Artists &

        出発の日 レジデンス備忘録#3

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        • 初のアーティスト・イン・レジデンス備忘録
          4本
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          3本

        記事

          NY地下鉄での風景

          地下鉄は毎日使うのだが、これほどNYを味わえる場所はないだろうというほど奇天烈なことが起きたりする、それがこのNYの地下鉄である。 先日目撃した、ちょっとほっこりする出来事。(刺激的なものには正直飽き飽きしているので、そういうものは書きたくない。) 電車の中で黒人パパがベビーカーに乗った赤ちゃんをどうにか泣き止ませようとしていた。赤ちゃんは甲高い声で泣き、パパは困っている様子。 赤ちゃんいると大変だな〜と思っていると、どこからやってきたのか、アコーディオンを持ったラテン系のお

          NY地下鉄での風景

          今年の振り返り

          2023年の新年は日本で迎え、東京で2つの展示をして、旅行もしてNYに戻り、 NYFA Immigrant Artist Mentoring Programに選ばれ、たくさんの移民アーティストの友達ができて、、、ようやく自分の活動の舞台が広がった!と歓喜。 2023年はそんな幕開けだった。 勤務先は日本人だけなので、そんな環境から、一気にたくさんの同志ともいうべき友達ができた。たくさんの国々から来た移民のアーティストと知り合うことはNYにいる醍醐味である。移民であるという共

          今年の振り返り

          #7 - Hannah Antalek "Superseed" (550 Gallery)

          550 Galleryは、NY、クイーンズのロング・アイランド・シティーにある、ガレージスタイルのギャラリーだ。 いわば、ガレージの中をギャラリーとして綺麗に改装したような空間で、玄関扉もなく、営業時間はスペースが外に向かって開け放たれているという、なんとも開放的なギャラリーなのだ。 外から見たギャラリー。作品がすぐ見える。 作品を展示しているHannah Antalek(ハンナ・アンタレック)はNYブルックリンを拠点にしているアーティスト。個人的にも友人なので、たまに会

          #7 - Hannah Antalek "Superseed" (550 Gallery)

          #6 - Jan Dickey, Nanea Lum, Kainoa Gruspe "Raw Material" (My Pet Ram)

          NYのロウワー・イースト・サイドで、Jan Dickey(ジャン・ディッキー), Nanea Lum(ナネア・ラム), Kainoa Gruspe(カイノア・グルスプ)による3人展が、My Pet Rum(マイ・ペット・ラム)というギャラリーで開催していた。 展示のテーマは"Raw Material"。翻訳すると、生の素材って感じかな?作家3人とも、制作にあたってすごくマテリアル(素材)を重視するので、そのようなテーマにしたそう。ちなみに、ジャン(私の夫)がこの展示を企画・

          #6 - Jan Dickey, Nanea Lum, Kainoa Gruspe "Raw Material" (My Pet Ram)

          #5 - Out of Bounds:Japanese Women Artists in Fluxus (Japan Society)

          小野洋子(オノ・ヨーコ)、久保田重子、斉藤陽子(たかこ)、塩見 允枝子(みえこ)など、60年代のニューヨークでフルクサス(Fluxus)のメンバーとして活躍した日本人女性アーティストに焦点を当てた展示が、ジャパン・ソサエティで行われている。 以前から、小野洋子の作品を見てみたいと思っていた私は、興味が湧いた。(ほとんど彼女の作品はネットでしか見たことがなかった)フルクサスというアート・ムーブメントについてもほとんど知らなかったので、勉強として観に行った。 当日は、なんと展示会

          #5 - Out of Bounds:Japanese Women Artists in Fluxus (Japan Society)

          最近のこと(2023/11/26)

          最近のこと。 最近は、仕事面でも生活面でも節目だなと感じて、新しい一歩を踏み出そうと考えている。 具体的にいうと、作家としてアメリカでやっていくために、そろそろ大学院に行きたいかも、ということ。 ファインアートの学校には行かずに独自に作品作りをしてきて、アート業界のことは少しづつアーティストのアシスタント業をしながら見聞きし、学んできた。でも、アシスタントを初めて来年5月末で満3年。そろそろ自分の制作に集中できる環境に身をおきながら、今やっていることのより大きなスケール、もし

          最近のこと(2023/11/26)

          #4 - Kate Meissner "Chromasome" (1969 Gallery)

          1969ギャラリーは、NYのトライベッカにあるギャラリーで、ちょくちょく見に行くのだが、自分的に好きな作品が展示してあることが多い。 もちろんギャラリーのインスタグラムもフォローしているので、フィードに気になる作品が投稿されているのを見たら、見に行くようにしている。今回は、そのようにケイト・マイスナーというアーティストを知った。 ギャラリーのインスタグラムで、ミステリアスな雰囲気の人物画のような絵画が投稿されていた。目を引く作品で、ギャラリーに直接に見に行ってみたいと思った。

          #4 - Kate Meissner "Chromasome" (1969 Gallery)

          #3 - Michael Richards "Are You Down?" (The Bronx Museum)

          マイケル・リチャーズというこのアーティストは、社会の不平等、不正義などをテーマに制作していた黒人のアーティスト。1990年代に活躍したが、なんと、現役真っ最中の2001年、同時多発テロに巻き込まれて亡くなってしまう。(なんと38歳という若さで。)彼のスタジオがワールド・トレード・センターの中にあったそう。 そんな同時多発テロで犠牲になったアーティストがいたんだ、と初めて知って驚いた。 彼のことは以前は知らなかったのだが、ブロンクス美術館に行こうと思い、たまたまやっていたのが彼

          #3 - Michael Richards "Are You Down?" (The Bronx Museum)

          #2 - Robert Ryman "Robert Ryman: 1961–1964" (David Zwirner)

          ロバート・ライマンの展示があるから、と夫に連れて行かれチェルシーに行った。 数年前に、同じDavid Zwirnerギャラリーの違うロケーション(34 East 69th StreetNew York New York, 10021)で、"The Last Paintings"という、彼の晩年の作品にフォーカスした展示に行った。ロバート・ライマンの展示に行くのはそれ以来かもしれない。 今回の展示は彼のキャリア初期である1961年から1964年に作られた作品を展示していた。白い

          #2 - Robert Ryman "Robert Ryman: 1961–1964" (David Zwirner)

          #1 - Tetsuya Ishida "My Anxious Self" (Gagocian)

          ********** 毎月たくさんの展示に足を運んでいるのに、それに対してアウトプットするということを何もしてこなかった。なんだか自分の記憶の奥底にとどめておくだけではもったいないなと思った。なので、これから少しずつカジュアルに、行った展示の記録や思ったことを記していこうと思う。 これは展示の批評ではない。それよりも、思ったことを思った通りに書いたり発信してみる練習として。思ったことをそのまま発信していいんだ、と自分を慣れさせるための試みであり、見たものを見たままで終わらせな

          #1 - Tetsuya Ishida "My Anxious Self" (Gagocian)

          かつお節

          仕事からの帰り道、家の近くで、ふと、鰹節のような香りがした。 一瞬だったが、その一瞬で、昔、実家の近くに鰹節の匂いがいつもしているところがあったことを思い出した。 懐かしいな、あれは小学校の頃の思い出だ。 学校から帰るときか、学童から帰るときか、忘れてしまったが、でもあれは夕暮れの帰り道の香りだったことは覚えている。かつお節屋さんだったのだと思う。 香りって埋もれている小さな過去の記憶も一瞬で引き出すものだな、と感心した。フランスの作家、誰だっけ、マドレーヌの話で嗅覚の

          初めて胃カメラやってきた、けど記憶なし!

          すごい。胃カメラが終わってこれを書いているのだけど、 全く記憶がなくて、鎮静剤の凄さを体験した日だった。 処置室にベッドごと運ばれて、おお、ナースが四人もいるし、色んな機器があってドラマで見る手術室そのものだ、と少し緊張しかけたら、 メガネを取られ、世界がぼんやりとしたところで 麻酔医の男性が声をかけてきて、これから眠らせるよ、的なことを言っていた気がする。 左うでには心拍数?を測るバンドがつけられ、私の心拍数を数えていて、心臓が動くたびに例のピッていう音が鳴っていた。 いつ

          初めて胃カメラやってきた、けど記憶なし!