志のある三流は四流
先月から、派遣社員として広報の仕事を始めた。
学生の頃からアルバイトはしていたものの、きちんと社会に出るというのは初めてだ。
新卒からの正社員ではないので親にも周りにも「おめでとう」と言ってもらえない就職で、もうその時点でものすごく虚しかった。
とはいえ、ずっと何かを書いたり作ったりする仕事には憧れがあったし、派遣先は県内でも割と有名な観光スポットで、ここに自分が派遣してもらえたなんて!とうれしかった。
こんなnoteや小説なようなものを書いたり、作文のコンクールに選ばれたりしていて人から「文章が上手」と言ってもらえることが多かったし、正直"書くこと”には自信があった。
だから、仕事を始めたときは私ならやれる!と意気込んでいた。
でも現実は甘くない。
私の文章力なんてあってないようなレベルなんだと思い知った。
毎日、自分の書いた文章にたくさんの修正がされて、しまいには「再考してください」と全部白紙になった原稿もある。
自身のあった”書く”ということすら、こなせないのかとすごく落ち込んだ。
それに、私に求められているのは「文章を書くこと、何かを作ること」ではなく「若さ」だった。
それに気づいてから、私は自分が張り切っていたことが猛烈に恥ずかしくなった。
ただ、若いから採用されて、若さだけが求められている。
それだけなのに、無駄に張り切って、無駄に頑張っちゃって、ばかみたい。
仕事内容も、スキルや知識が必要なことはやらされない。基本雑務だ。
そりゃあそうだ。誰も大学中退の派遣に期待なんかしていないし、大事な仕事を振るわけもない。
私はなににもなれなくて、誰にも認められないんだ。
そんな自分を私自身も認められない。認めたくない。
何かのドラマか映画で「志のある三流は四流」というセリフがあったなー。
いま、ふと思い出した。
私はこのセリフにあたる四流だ。
私はずっと何かになりたい。
誰もに認められる肩書や職業、羨ましがられるような生活を送りたいんだと思う。私はこんなことをやるようなレベルじゃないと思いたいんだと思う。
結局は自分が自分を認められないから、苦しいだけなのに。
でも、私は私に諦めたくないし、もっともっといけるとこまで行きたいし、幸せになりたいし、自分を褒めてあげられるようになりたい。
やりたいことには一歩近づいたしいい経験にもなることだと思うから、契約期間めいっぱい頑張ろうと思う。