小学生の頃にあった喧嘩ランキングと砂場でやった本気のプロレスの話。
共働きで一人っ子だった俺はとにかく
学校が大好きであった。入学当初は勉強も出来る方であったが1つの事で先生や
学校が信じられなくなったのである。
死ぬほど友達と遊び回り、ひたすらTVや漫画の立ち読みをしていた俺は異常に雑学にも詳しくなっていた。
今は廃止になった入学前のIQテストも
ずば抜けていたらしい。
先生が出す問題も1人で次々に解いたり
他の子がわからない質問ばかりしてた。先生からすると凄く面倒なガキである。
そうするとそのうち指名されなくなる。
担任の女性の先生は国語の最初の方に
やった授業で俺を潰しに来た。
俺がお話の感想を答える時に「自然」という言葉を使ったのだが逆に俺に質問をして来たのだ。
「自然て何ですか?先生はわかりません。クラスの皆に自然とは何か説明して下さい。」と言われたのを覚えてる。
俺はこれには物凄くショックを受けた。
明らかに知らないフリをされた事がだ。
今考えると先生の気持ちもわかる。
乱暴で生意気で目立ちたがり屋の俺は
確かに面倒臭い邪魔な生徒であった。
一度些細な事でクラスの男子全員と
殴り合いの喧嘩になった事があった。
2桁くらいぶっ飛ばした所でクラスで
1番でかい奴の拳が見事に眼球に直撃し
俺は動けなくなって終了した。
俺は1人前に立たされ説教を受けた。
勿論理由なんて聞かれやしない。
その辺りから学校や先生と言うものが
信じられなくなった。
2年生になりクラス替えが行われた。
若い男の先生が担任であった。
そこには保育園時代に一緒に悪さした
猛者どもが沢山集められていた。
面倒な奴等を怖い男の先生で封じ込める
作戦に出たのであった。(良い作戦W)
俺達は学校に入ってくる犬を捕まえて
プールの裏で飼ったり、教室に捕まえ
た猫を連れてきたり、近所の文房具屋
のガチャガチャを破壊して盗んだり今
考えても本当にクソガキだったと思う。
そんな時に番長格のKが考えたのが喧嘩のランキング制導入であった。W
過去に行われた喧嘩の勝敗で最初の順位が制定されたのであった。
しかし仲間うちで制定されても友達同士はあまり喧嘩にならないから入れ替えは余り起こらなかったんだよね。W
そんな時だ。
下剋上を企てる奴等が現れた。
Kの独裁に不満を持ったランキング2位の
Hと3位のYがKを呼び出してぶっ飛ばそうって事になったのだ。
結果はまともな喧嘩にならず反乱を恐れたKが少し大人しくなってランキングもいつの間にか無くなったんだよね。W
これは低学年だったからまだ笑えるんだよね。小さい頃は泣いたら負けだったけど筋肉が発達して殺傷能力が出始めると
本当に命に関わるんだよね。
悪い事を覚えてくる奴もいるから目突き
噛みつき、急所攻撃とかさぁ。
そんな俺達が高学年になった頃プロレス
ブームが訪れたんだよね。
そこで俺達が始めたのが砂場で行うガチ
の真剣なプロレスごっこだった。
ここで問題が出てくる。
どうしたら怪我をしないかだ。
まずは通常のプロレス技から禁止技を作る事にした。当然全ての打撃技は禁止。
頭から落とす危険な技は禁止。
危なくなったらロープブレイクとタッチ
を駆使し怪我しない様にしてみた。
技術も何も無い俺達は間合いを詰め合い
バックを取り合ったり倒しに行ったり。
ボディスラムすら簡単にかけられない。
最初にかかる技はヘッドロックや裸締め
胴締め、キャメルクラッチ辺りである。
逆エビや袈裟固めも有効ではあった。
4の字固めも卍固めも中々決まらない。
下手すると試合はヘッドロック一発で終わってしまうのである。
こめかみを本気で締めたら一瞬だよね。
袈裟固めだってガチでやるタップ取れる
技だし総合でも使ってる人いるもんね。
気が付くとアマチュアグラップリングの
ルールと凄く似てるよね。
でも実際にガチでやる事でプロレスとか
格闘技とか喧嘩の怖さや凄さが理解出来たよね。受け身の凄さとかも含めてね。
小学生高学年の頃に友達が廊下でパイルドライバーの真似をした時に、そのまま
後ろによろよろ倒れて物凄い音がして、
そのまま保健室送りになった時は凄く焦ったけど正直笑っちゃったよなぁ。W
まさかあの頃は20年以上後に自分が入場テーマでリングに上がって試合したり、スパーリングで投げ合ったり極め合ったりするなんて思ってもなかったよなぁ。
落ち着いたらまた柔術とか格闘技はやりたいんだよねぇ。
多分あの頃から俺の脳味噌が全然成長して無いんだろうなぁ。W
おしまい