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私はサンタクロースになりたい

クリスマスが近づいてきた。

クリスマスの思い出といえば、
クリスマスの朝のクリスマスプレゼント。

サンタクロースが年に一度、
いい子の元に届けてくれる。

私は小さい頃、このイベントが大好きだった。

サンタクロースからの手紙もあったし、
本当にサンタさんが来てくれたんだって信じていた。

いつだったか、記憶が定かではないが、
小学校のクラスの男子が、
「サンタは親がやってるんだぜ」
みたいなことをドヤ顔で言ってて、
え、そうなん?と内心大焦り。

そして追い討ちをかけるように、
お母さんが買い物をしたものを玄関に置きっぱなしにしていて、
中身を見たら、クリスマスのラッピング。

わあ、本当に、親がやってくれていたんだあ。
ってそこで納得をした記憶がある。

でも私には4つ下の妹がいたから、
それからも気付かない振りをしていた。



妹もどこからか真実を知って、
親がクリスマスプレゼントとして、
現金や図書カードをくれるようになるまで、
私の家では毎年サンタクロースが来ていた。


イブの夜、絶対起きててやると思ってもいつの間にか眠っていて、
いつもより少し早く目が覚める。

あの朝のいつもと違う高揚感。

妹とともにクリスマスツリーまで走っていくと、
プレゼントがあるではないか!

喜ぶ妹と
「今年もいい子にしてたから来てくれたんだね」
と私たちに言ってくれた、お父さんとお母さん。

あの光景は、今でも私の心を温かくしてくれる。


その仕組みを理解してからも、大好きなイベントだった。


大学生になって、
私もサンタクロースになりたい!
という欲が出て、
色々調べて『チャリティーサンタ』に辿り着いた。

『チャリティーサンタ』というのは、
「あなたも誰かのサンタクロース」
「子どもたち愛された記憶を残すこと」
という合言葉で活動するNPO法人のこと。

活動内容はとても素敵で、HPを見た時から、
絶対に参加する!と決めて、
一番近くで開催していた隣の秋田県に行って参加した。(当時住んでいたのは青森県)

私たち大学生サンタクロースの仕事は、
依頼があったご家庭のプレゼントを持って、訪問するというもの。

ただ実際にサンタクロースになって、子どもたちにプレゼントを渡すことができるのは、だいたい男子学生だった。

女性サンタを希望するところがなかなかいなかったのだ。

私は裏方として、サンタの移動サポートをしたり、運営を手伝った。

それでも当日は、
たくさんの子どもたちの笑顔が見れたー!
って帰ってくる仲間のサンタクロースからもほかほかした気持ちになれた。

とても参加して良かったが、
私はそこでサンタクロースにはなれなかった。


まだサンタクロースになる夢が叶えられていないのだ。


いつか自分にも子どもができて、
そのようなチャンスが来たのなら、
この上なく幸せなことだと思う。

想像しただけでもとても楽しい。


サンタクロースを信じてくれる子どもたちがいる限り、サンタクロースは生き続けるし、
その夢を叶え続ける、平和な世の中であり続けることも大人のできることだと思うから。

私はまだ叶えていないこの夢を、
いつか叶えたい。

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