「調べよう」の提案 & 書籍・サイトの紹介
2月19日の、つぶやき俳句、季語「雨水(うすい)」
また本日2月22日の、季語「防風」
これら「雨水」「防風」という季語、どちらも難しいですよね💦
漢字の文字だけからの情報ですと「雨の水・あまみず」です。
空から降ってくる雨、春の季節に降る雨「春の雨」の意味にも十分とれます。
また「防風」もそのまんま、防風林の防風かなと。
まさか植物だなんてなかなか思えません。(海の近くにお住まいの方はピンとくるかもですが)
「雨水」について
「雨水」という季語はとても大事な季語でもあるので、今回は丁寧に扱ってみます。
今回の「雨水」でとても大事なのは「二十四節季の雨水」という点だと思います。
「俳句歳時記」と「きごさい」で「雨水」を調べてみましょう。
降ってくる雨そのものというよりは「雪が雨に変わる、そんな季節になったのだ」ということ。
雪が降る寒い冬が終わりを迎え、空から降るのは雨に変わる、そんな暖かさが来るころで、その頃からは農耕の準備も始められる。
そのような意味合いなのです。
ですから、降る雨を詠む場合でも、そのような季節を迎えての雨、ということをしっかりと頭に置いて詠む必要がある、ということです。
その辺の難しさをしっかりと自分で判断するためには、やはり「季語をしっかりと調べる」というステップを踏むことが大切です。
では、季語を丁寧に調べるにはどうしたらよいか。
その方法を以下述べていきたいと思います。
俳句を始めて間もない方へ
俳句を始めてまだひと月に満たないという方や、これから俳句を始めてみよう、と思われている方へ。
また、まだ季語の具体的な調べ方がわからない、という方へ。
私、紫乃は、以下の①、そして、➁をお勧めいたします。
季語を調べよう
季語を調べるための便利サイト、おすすめの歳時記を以下ご紹介します。
①【ネット・きごさい歳時記】
手軽で非常に便利です。
私は、スマホのトップ画面に置いています。
➁【歳時記】
歳時記はいくつかの種類がありますが、アポロン、白センセのおすすめは、やはりこちらの角川書店のもの。(私も基本はこちらです)
印刷本と電子版あり。
電子版(やはりスマホトップ画面に)は、さくっと季語を調べるには適していますが、じっくりとどの季語を使って句を詠もうかなあと思う時には、印刷本のものが私は便利だと思っています。
ページをゆっくりと捲りながら、季語を知る、楽しむ、そのような感じです。
また、この春(2月24日)角川の歳時記が15年ぶりの大改訂をするそうです。
まずは、春夏秋冬新年までの文庫版。これは便利ですね!
先人の句を調べよう
いざ季語「○○」で詠もうとしても、いったいどのような感じで詠めばいいのか、とっかかりが欲しいときがあります。
使ったことのない季語のときなどは尚更です。
そのような時は、その季語を使った過去の俳句、先人の俳句を参考にすると、自分の詠みたいイメージを掴めることがあります。
ただし、丸々真似をすることは、自分の俳句の力を伸ばすことにはならないと思います。あくまでも参考です。
私も毎朝使っています。
方法としては、例えば「雨水俳句」とGoogle検索に入力すると、主として以下の3つのサイトが出てきます(季語によっては、ない場合も)。
時間のないときは、ざっと季語が使われている場所や、助詞の添え方などを参考にします。余裕のある時は、じっくりと鑑賞もよいと思います。
言葉を調べよう
俳句を詠んでいると、日々の周りの言葉に敏感になってきます。
また他の方の俳句を鑑賞する際に、知らない言葉に出会ったりします。
小中高生のときは、よく調べていた言葉も、大人になると「まあなんとなくそんな意味だろう」と適当にしてしまうことが多くなります。
これって俳句においては非常に危険なことです。
なにせ17音しかないのですから、1音たりとも無駄にはできない。
ですから、言葉を徹底的に知る、ということは、よりよい俳句に近づくために必要だと、私は思っています。
中岡はじめさんから、ご紹介のあった国語便覧。
ラベンダーさんもお使いになっているし、alohaさんも私もつい最近購入しました(笑)
どのような内容かは、中岡さんの記事にありますので、ぜひご覧ください。
連想類語を調べよう
俳句を詠んだ。だけれども、1音はみ出ている。さてどうしよう?
などということよくありますよね。
「この言葉を使いたけれど、音数があわない」
ならば「同じような意味の他の言葉はないものか?」
そんなときのお役立ちがこちらです!!
こちらもスマホ画面に置いておくと便利です。
文語文法を調べよう
多くの方が苦手な「文語文法」
白センセ、つるさま、なごみちゃん、鶫ちゃんはお得意なんですけれどね。
私もしょっちゅう四苦八苦です。
Google検索も使いますが、こちらの本は便利です。
著者は、あの「高校生俳句甲子園」で有名な開成高校の国語の先生。
佐藤先生、俳人でもいらっしゃるのですね(当然か)。
やはり高校の先生の教えはわかりやすいです。
やっかいな切れ字「や」の使い方や、これまた難しい助詞の使い方の具体例は、こちら👇の実践編の方が詳しいです。
これは私の課題でもあります。まだまだ学べていない💦
多分、こちらの1冊をマスターしたら、かなりの力がつくと思います。
紫乃のつぶやき俳句について
最後に、毎朝の私のつぶやき俳句についてを少し。
昨年の11月1日から、Twitterで「今日の季語」を提示してくださる方の季語を自分へのお題にして、毎朝二句を詠んでいます。
(当初、三句のときもありましたが)
これは、私が2018年の秋にやっていた試みを再び。
自分自身に課した「俳句トレーニング」です。
・お題の季語を使う
・二句に使われる季語の位置をかえる(上五中七下五重ならないように)
11月12月の間は、ほぼ推敲なしの一発詠み(二句を10分以内程度)をしていたのですが、今年に入ってからは、ある程度推敲をするようになりました。最近は30分くらいかかってしまいます。
理由は、心機一転、俳句への心構えを変えたから。
それでも、鶫ちゃんにしょっちゅうザクリと切り込まれていますが( ´艸`)
これは、決して俳句幼稚園の課題ではないので、どうかご無理のないようにお願いいたします。
もちろん、季語に果敢に挑戦!は、よいトレーニングになります。
詠んでくださるのは大歓迎なのですが、難しい季語で詠むことを自分への課題にしてしまうと「もう難しくていや~~、俳句なんて嫌い」になったら大変ですから!!
さて、Twitterお題になる前のつぶやき俳句を見てみたら、あら懐かしい。
(この頃は、旅でのつぶやき俳句でした)
4か月前のことですが、遠い昔のようにも思えます。
長くなってしまいました。
それでは、
このみっつをモットーに、これからも俳句幼稚園で楽しみましょう!!