季語重なりの是非【俳句幼稚園コメント欄から】
昨日開園しました「俳句幼稚園」のコメント欄で
「季語重なり問題」が出ました。
こういう季語重なり問題は、私もとっても悩むところ。
記事として扱うことにしました。
こちらの記事のコメント欄にて、alohaちゃんが一句詠んだ。
冬立つも汗ばむ地球温暖化 aloha
「立冬の日に実際に日焼けをして汗ばんだ。まさにこれこそが地球温暖化。
その事実を俳句で伝えたい。そのために夏の季語と知っていても「汗ばむ」を使用。これはアリか?タブーか?」
こういう場合の季語の是非、私も非常に知りたい。
そう思いませんか?
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朝の忙しい時間だったのだけれど、結局、アポロ理事長・白園長、そしてなんと、亀山こうき先生にもご意見をいただけた。
アポロ理事長
・地球が汗ばむ、は比喩。
汗ばむが地球の直喩のため、ここでは「アリ」と。
(但し、理事長はこの時点で作者の意図は知らず)
・作者の意図が「地球温暖化で自分が汗ばむ」との理解後は「NG」と。
白園長
・アポロ理事長の「比喩案」に異論。
「冬ぬくし」とか「小春」とか、他の冬の季語が意図に沿うかどうかの検討が必要。
亀山先生
・問題は「冬が立ったのに汗ばむ。地球温暖化を感じるな」と散文(説明的)になってしまっていることではないでしょうか?
俳句らしくするのであれば、まず『も』を安易に使わないことをおすすめします。
俳句は基本的に17音で全てを表現するので、『も』のように他の意図を匂わせたり、強調、説明的な用法になりやすい助詞は慎重に使ったほうがいいと思います。
一意見でした。
(これは「白杯」で使った情報ツールを使ってのもの。朝、出勤前の数分の意見の往来であった)
なんとなんと貴重なご意見であろう。
ということでまとめると
冬立つも汗ばむ地球温暖化
「汗ばむ」の表現は夏の季語扱いになるため、NG。他の季語をあたる必要あり。
但し、本当の問題はその季語重なりではなく「助詞の『も』の使い方にある」ということ。
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私が個人的に非常に難しいなと思ったのは
俳句が、説明的な散文に陥るか否かの判断。
この判断力をつけるのは、たくさん詠んで、たくさん俳句に触れて、色々な場合の俳句問題に多く触れることだと思った。
これからの「俳句幼稚園」での俳句との向かい合い方も、少しだけ見えた気がした。
お気持ちありがとうございます!