「俳句界」ZOOM句会報告 ③
3月25日に行われた雑誌「俳句界」ZOOM句会報告。
三回目の句会。
以下、投句した五句についていただいた講評を自分の記録と、ご参考のために記します。
【雑詠三句・春】
芽柳や銀座和光の鐘の音
*並選ふたつ2点をいただく。
*季語「芽柳」が銀座の柳に近すぎる。他の季語が良い。
春憂のペン止まりをり日記閉づ
*「止まりをり」に工夫を。
白神の母なる森に春の鳥
*「母なる森や」「や」の詠嘆の方が良いかなと。
【ロシアのウクライナ侵略への句】
凍土やボルシチ好きのキエフの子
*特選ひとつ2点をいただく。
うまく詠んだなあとのご感想をいただいた。
*仙田先生からは、ボルシチは実はウクライナから発した料理であることの指摘をいただく。その為、選句に至らなかったとのこと。
私はそこまでを調べず、ボルシチ=ロシア料理、との浅き考えのもとの句。
多くの方はそこまでを知らないかもしれないが、料理や風習は、国境が離れていない国と国の間では往々にして、お互いの文化が行きかっている場合が多いので注意が必要だと思った。
ルーブルの紙幣切り裂く枯葉散る
*点数、講評ともになし。
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雑詠句で2点句、そして、席題の句で特選をひとついただけたのが非常に嬉しかった。
今回、非常に驚いたのは「当季雑詠」の句に、あきらかに「夏」の句がふたつあり、そのうちの一句が仙田先生の特選句に選ばれたこと。
確かに「当季」であり「春」という明確な括りはないことを改めて知るに至る。(私の句でないので、ご紹介は控える)
もちろん句会によっては、季節に対する括り方がもっと厳しいところもあるには違いない。
ただ、今回のことで、仙田先生のお考えは非常に自由で闊達、季節への細かい拘りよりも「春であるけれど夏のような気分だった詠んだ」など、おおらかな季節への感じ方を重んじ、また、そういう自由な句であっても、秀句である可能性がある、ということを私は学んだ。
俳句って、本当に自由なんだよね。
ただ、実際には、なかなかそううまくはいかない(笑)
ロシア・ウクライナの句、は非常に詠むのが難しかった。
日々発されている情報を主として詠むと「スローガン」のようになってしまがち。
それをいかに避けて詠むか。
集まった句を拝見しても、それぞれの方が相当苦労なさったのだとわかった。
私は、ボルシチ、キエフ、ルーブル紙幣で詠んだけれど、あれが精いっぱいだったかな(笑)
ひとつ、中七・下五をカタカナにして詠んだ御句があり、評価も高かった。
見た目(文字の使い方)で、気持ちを表現することの大切さを改めて知った。
メンバーのおひとりから質問あり。
確かに私もそのひとり。
今回も学び多き句会でした。
これも「自得」ですね。
最後に「俳句界4月号」に載りました。
やはり嬉しいものです。
・・・・・ end ・・・・・
タイトル画像:佐多岬からの開聞岳
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