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レバニラをアテにたられば雪見酒

元句

レバニラをアテにたられば濁り酒  卯月紫乃

『しりとり俳句 その壱』p.70より抜粋
「しりとり俳句⑰」


2022年9月13日に詠んだこの句。
今だと、恐らく詠まない、詠めないタイプの句だけれど、当時は音遊びが好きであったことを思い出す。

元句の季語「濁り酒」は、しりとり俳句が秋の季節であったからの理由ではあるものの、当時は、

① 濁り酒のあの見た目
➁ レバ、れば、のふたつの濁音、とにけ、の濁音

が、共にぐだぐだの「たられば」ぽくていいかな?と思っていた。

でも、今朝、ふと「雪見酒(晩冬・生活)」の方がいいよな、な気持ちに。
ものすごく庶民的なレバニラ、そして、ぐだぐだのたられば、と、美しい雪見酒との対比。
ついでに、その時だけのぐだぐだとして、雪に溶けておしまい、な。

欲を言えば、

レバニラを肴にたられば雪見酒

とした方が今の好みではあるけれど、肴を「あて」と詠ませることにちょっと勇気がいるので、やめにした(笑)
(句にルビを振るのは、基本好みではない)


いずれにせよ、全くもって高尚な句ではないが、こうやって過去の句を思い出し、ちょっと推敲してみるのも楽しい。


トップ画像は、先週、近隣で見つけた柊の花(初冬・植物)。
もう終わりに近いのかな?
うっかり、見過ごすところであった。鼻をむりやり近づけると(葉が痛い)微かな香り。
あくまでも目だなない謙虚な花、好きである。

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卯月紫乃
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