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「プラスチックフリーがもたらすメリット」

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プラスチックフリーを提言する人が増えてきたここ最近。「レジ袋が有料になるからエコ袋を使う。」それもあり。1枚、3円とか5円とか。それくらいなら「払えばいいや」と購入する人も多いと思う。

プラスチックはなにがよくない?

私たちがほぼ毎日口にしている魚介類・お塩・飲料水からプラスチックが多く発見されている、という研究報告がされていることをご存知ですか?

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それは、レジ袋やストローなどのプラスチックを廃棄(焼却、ガス化、熱分解を含む)すると、鉛や水銀といった毒性のある金属やダイオキシン等が空気や水、土壌に放出されます。 海水に流れこんだ有害化学物質を口にしてしまった魚介類を我々も口にしています。

それ以外にも、それらの作業をする人や近隣地域は汚染された空気を吸ったり、土壌に直接触れたり、その周辺で育った食物を食べることで直接的・間接的に有害化学物質にされされていると言われています。

プラスチックの加工に使われている「添加剤」

「添加剤」とは、プラスチックを製造する過程で加えられる化学物質。劣化を抑える「安定剤」、柔軟性を与え加工しやすくする「可塑剤(かそざい)」など、プラスチックには様々な化学物質が使用されています。

一部の添加剤は、生物に対して内分泌撹乱物質(※環境中に存在する化学物質のうち、生体に対して異常なホルモン作用を起こすと考えられている物質)として作用したり、発がん性があると考えられています。

数多く問題視される添加剤の中でも話題に上がりやすい、「フタル酸」「ビスフェノールA」。

「フタル酸」ってなに?

フタル酸はプラスチックに柔軟性を与え加工しやすくする、「可塑剤」として使用されている化学物質です。食品・衣類の梱包材、レインコートなど様々な製品に使用されています。耐久性、長寿命、低コストなどの利点が多いこともあり、可塑剤の総生産量のうち82%と大部分を占めており、使用頻度の高い物質です。

フタル酸の問題点とは

実験動物で発がん性や⽣殖毒性、内分泌撹乱物質としての作用などが報告されており、ヒトに悪影響を及ぼす可能性が指摘されており、世界中でフタル酸の使用が制限されています。日本やアメリカ、EUでは口に含む可能性のある子ども用のおもちゃなどに使用することを禁止されています。

それなのに、口に含む可能性のある食品の梱包材に現在も使用されています。

「ビスフェノールA」ってなに?

BPA(ビスフェノールA)は食品用の容器等や文房具などに使用される「ポリカーボネート」の原料となったり、衣類やバッグに使用されています。おもちゃなどに使用される「ポリ塩化ビニル(ソフビ)」の「可塑剤」として添加されます。

環境ホルモン問題のきっかけになった化学物質です。欧米で”BPA-free(EPAフリー)”と表示された商品も多く発売されています。

BPAの問題点とは

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2015年の研究によると、BPAとホルモンのかく乱には関係性があることが報告されており、具体的には内分泌疾患や不妊症、男性の精子の減少、さらには乳がんや前立腺がんにつながる可能性が示唆されています。

別の研究では、BPAは体の代謝機能を混乱させ、肥満や糖尿病、さらには心血管疾患を引き起こす可能性があると報告されています。

体内に入る要因とは

BPAが人の体に入る最大の要因は「食事」だと言われています。

食品の包装や飲料ボトルに含まれる化学物質は、熱や浸み出しによって食品に移行していき、古くなったり、温められたり、凍らせたり、洗剤で洗ったり、油性や酸性の食品や液体に触れることにより、より多くのBPAを浸出させると言われています。

それを食べたり飲んだりすることで消化とともに体内にBPAが運ばれ、ホルモンや代謝に影響し始めます。

日本では、「食品衛生法では、飲食物に移行したビスフェノールAによる健康への悪影響を防止するため、各種の毒性試験の結果からヒトに毒性が現れないと考えられた量を基に、ポリカーボネート製容器等に2.5ppm以下という溶出試験規格を設けています」と法律で定められています。

日本の法律では、有害な化学物質であっても「0」ではなく、「2.5ppm」以下なら使用可能です。

自分と自分の大切な人と環境を守るために

プラスチックは分解されるのには400年から1000年以上かかるといわれています。プラスチックを全く使わない生活を我々の世代に実現するのは不可能だと言われていますが、全く知らないまま何も行動しないのとどんどん悪化していく一方。知ることから始め、できることを少しずつ行動していくことがこれから先自分たちの大切な人との未来のために繋がるはず。

テイクアウトをするときに「これはBPAが含まれているのかな…」と考えたり、「環境に良くないかも…」と潜在的に意識していると自然と普段から使っているものを持ち歩きたくなりませんか?

エコバックやタンブラーにマイストローにマイ箸。これが世界中でスタンダードになることで確実に未来は変わると思いませんか?




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