くられんす

観劇の感想を綴るべく開設しました。 拙い文ではありますが、著作権は私に帰属し、 禁無断転載です。 よろしくお願いします。

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最近の記事

2024年野田地図『正三角関係』観劇感想〜「いつかきっと」のその先に〜

観に行ったきっかけ「野田地図」だから。さらに新作だから。さらに大好きな東京芸術劇場プレイハウス(未だかつて見切れなし!!)でどんな席が来ようが安心して観劇できるという確信があったから。  ありとあらゆる先行に外れ続けたものの、なんとかセブン先行が一件当たり、無事に7/24(水)のソワレ、一階のRB列で初見。  基本的に新作を観る際は公式以外の前情報は一切シャットアウト、特に野田さんの作品についてはどんだけ気になっても感想検索は観劇後、と決めてるので、今回も野田さんの前書きや

    • 2024年『オーランド』東京公演初日観劇感想

      観に行ったきっかけ 主人公が何百年もの時間を生き続ける&生きている間に性別が変わる(?)設定、主演が宮沢りえさん、出演者にお芝居スキルの骨太な方しかいない様子、そして演出が栗山民也さん、ということで、「生で客席で観劇すべき演目」に即決。共演者の中に『太平洋序曲』で見事だったウエンツさんがいらして、彼のお芝居をぜひもう一度観たい!と思ってたのも、劇場まで赴くに至った動機の一つ。  ちなみに、原作の小説がそもそもとても人気で、世界中で繰り返しこれにインスパイアされた作品が作られ

      • 2024年『カム フロム アウェイ』日本初演 東京公演初見感想

        はじめに Come From Away(以下"カムフロ")との最初の出会いは、コロナ真っ盛りの頃に海外の配信?か何かで出会った「Me and the Sky」。英語のままだし字幕も無かったのに、流石ミュージカル関連だからかすごい集中力で自分のリスニング機能が働いたらしく、「なんて素敵な歌/歌詞なの!!!!!!!」と画面に釘付けになってしまい、急いで手元のメモに"Me and the Sky/Come From Away!!”と書き殴ったのが始まり。  実話を元にしていて、1

        • 2024年『NAOTO KAIHO CONCERT ATTENTION PLEASE!2』アテプリ2感想 2/6公演ヒグチアイさんゲスト回

          今回の劇場にたどり着くまでの&幕間のあれこれ 去年3便取れたうち1便しか自分では乗ることができなかったアテプリ(残り2便は日頃から交流のあったフォロワーさんに座っていただいた…)、2は絶対手持ち3便全部乗るんだー!!!!!!!!!と心に決めていたにも関わらず、今回も色々あった。。当日まで心配無く過ごせた公演なんてあったっけ?ってくらいここ数年毎回望まぬスリルと隣り合わせな生活ながら、今回は下の 5つ。コンサートの感想と全然関係ないただの日記コーナーなので、感想を探しに来られ

          2024年『オデッサ』東京公演観劇感想-念願の三谷さん作品初生観劇!!

          はじめに  開放された機材席にて、三谷さんの3年半ぶりの新作、『オデッサ』観てきました!!!!!  私にとっては念願の「三谷さんの作品をついに生で!!!客席で観ることができる!!!」記念すべき初の機会で、それはそれはわくわくどきどき胸は高鳴り、最高に期待して池袋のプレイハウスへ!  徹底した伏線の回収、言葉あそび、大真面目に行動してる人物たちがすれ違っていく時の絶妙な面白さ、、、私の大好きな要素がこれでもか!!!と詰まった、それはそれは濃い1時間45分でした!  とにかく今

          2024年『オデッサ』東京公演観劇感想-念願の三谷さん作品初生観劇!!

          私にはできるわ。望めばすぐにでもー2023年レイディマクベス観劇感想(劇場での観劇&配信での観劇比較含む)

          はじめに 10/4に観劇してから、延々言葉を揉み続け(って書くといかにも「練り上げました!!!」と言わんばかりだけど、実際には何回挑戦しても感想メモがまとめきれず、ただただ毎日思い出しては自分の中で浮かんで来る言葉と格闘しているうちにとんでもない月日が経ってしまった…)、あっという間に3ヶ月、配信もラストスパートに。  他の方の感想やレビューを読むと影響されてしまいがちなので、今回も自分のを書き終わるまでは検索しないぃぃと封印中のため、とりあえず「観劇直後&3ヶ月経っても胸

          私にはできるわ。望めばすぐにでもー2023年レイディマクベス観劇感想(劇場での観劇&配信での観劇比較含む)

          10年ぶりに大川の風に吹かれてきた話ー天翔ける風に2023年版観劇感想

          はじめに 2013年のクリエ版以来、10年ぶりに『天翔ける風に』が帰ってくると聞いて、池袋の東京芸術劇場まで行って来ました!  10年前、クリエでコムさん(朝海ひかるさん)とカズさん(石井一孝さん)ペアで観劇した際の印象が良い意味でとても強く残っており、音楽にも力強いダンスパフォーマンスにも、そして熱気のすごいお芝居にも圧倒されてフラフラになりながら帰路についた記憶があったので、発表時は「おぉぉぉぉ!!」と歓声を上げてたのですが、アナスタシアと時期が丸々重なってたり、自分

          10年ぶりに大川の風に吹かれてきた話ー天翔ける風に2023年版観劇感想

          2023年 最高の相棒に出逢えた歓び−音楽劇『ダ・ポンテ』東京公演千秋楽感想

          前書き  2023年7月16日(日)、無事行ってきましたダ・ポンテ東京公演千秋楽!! 自分の体調もさることながら、家族の体調や予定もあって無事に観劇に出発出来るかギリギリまで不安でしたが、無事に(安堵)。    上に書いたような状況から、ここ数年は毎回公演3時間前くらいにチケット発券してたので当日まで席番が分からず、かつ、my初ブリリア観劇だったので「席ガチャすごいんですよね?!(T口T)」とわなわなしながらLawsonに向かったのですが、C列センターブロック(!!)、そ

          2023年 最高の相棒に出逢えた歓び−音楽劇『ダ・ポンテ』東京公演千秋楽感想

          2023年 最高の相棒に出逢えた歓び−音楽劇『ダ・ポンテ』プレビュー公演感想2/2 (第二幕)

          この記事は、"2023年 最高の相棒に出逢えた歓び−音楽劇『ダ・ポンテ』プレビュー公演感想1/2 (第一幕)"の続きです このnoteは本編のあらすじ、演出に言及(=ネタバレ)します  第一幕に続き、この場面のここに泣いた、このシーンはうけた/ツボった、と具体的な台詞や演出に言及しながら反芻して書いていくので、これからご覧になる方で先入観を持ちたくない方は、以降はどうか読むのをお控えください。  記憶を頼りに、なので、「そのシーンが出てくるのはもっと先だよ」やら、「そこ厳

          2023年 最高の相棒に出逢えた歓び−音楽劇『ダ・ポンテ』プレビュー公演感想2/2 (第二幕)

          2023年 最高の相棒に出逢えた歓び−音楽劇『ダ・ポンテ』プレビュー公演感想1/2 (第一幕)

          はじめに  大好きな海宝さんが、新作音楽劇に出るーー!!!題材は18世紀〜19世紀イタリア・オーストリアだけど、日本オリジナル=はじめから日本語で書かれた歌が聴けるー!!!  ということで大変楽しみにしていたプレビュー公演。  公演紹介を読むにつれて、え、プレイボーイ?の??詐欺師???を???海宝さんが?????? と、新世界(!)に期待は膨らみ、事前インタビューで垣間見える「新作ならではの」産みの苦しみエピソードに触れれば触れるほどドキドキが増し、歌唱披露の動画を何度も

          2023年 最高の相棒に出逢えた歓び−音楽劇『ダ・ポンテ』プレビュー公演感想1/2 (第一幕)

          THE MUSIC MAN観劇感想

          まえがき  のっけから観劇と違う話になってしまいますが、2023年の3〜4月は覚えている限り1,2を争う勢いで短期限のやらなきゃなことが山積みで、体調とスケジュール管理がカオスを極めつつあり、毎日いっぱいいいっぱいでした。  怒涛の日々の一部はTwitterで公開制限つきで書いてたものの、とりあえず劇場がとても遠く感じられるくらい体感では波に揉まれ続けており、公演が近づくにつれて諦めたり手放したりしたチケットもそれなりにあり、「本当に私行ける?!ちゃんと楽しめる?!」と割と

          THE MUSIC MAN観劇感想

          難解な、ではなく、緻密に様々な色と線とを重ねた美しい浮世絵を味わうような楽しさー『太平洋序曲』で叶ったソンドハイム作品との幸せな出会い (山本/海宝/ウエンツ回)

          前書き  登場人物の心情の描かれ方や脚本に張り巡らされた伏線の回収、物語自体への没入感を楽しむのと同じかそれ以上に、劇場には「演劇だからこそ」を味わえる演出や表現、「こんな発想/切り口があったとは!!」とそのひらめきに膝打つ瞬間を探しに行くのだけど、今回は後者に関する満足度がとてつもなく高かった。  ソンドハイム氏の曲を「劇場で、お芝居の中で」経験するのが初めてだったのもあり、敢えてできるだけ作品自体に関する予習を最低限にして、劇場での第一印象がどうなるのか、帰り道に自分

          難解な、ではなく、緻密に様々な色と線とを重ねた美しい浮世絵を味わうような楽しさー『太平洋序曲』で叶ったソンドハイム作品との幸せな出会い (山本/海宝/ウエンツ回)

          2022年『2020(ニーゼロニーゼロ)』観劇感想

          前置き1.ネタバレ全開です  ネタバレの定義は様々ですが、ある意味何書いてもネタバレにならないんじゃなかろうか今回の公演…と思う一方で、一言一句事前に知りたくない !!って方には、以下はそりゃもうありとあらゆる記述がネタバレになりますので、「素敵だった!」「見応えあった!」以上の、何らか具体的な本編のあれこれに言及した内容を目にしたくない方は、どうかここで撤退お願いします。 前置き2.「考察」「分析」じゃなくて「個人の回想/感想」です  ここからガンガン本編に触れていき

          2022年『2020(ニーゼロニーゼロ)』観劇感想

          2022年『THE BOY FROM OZ』再々々再演からの観劇感想

           2022年6月23日(木)マチネで観てきました、『THE BOY FROM OZ』。  自分がFCに入って応援している俳優さんは出ていらっしゃらないものの、「これは何が何でも”生で”観たい…!!!」と強烈に思うきっかけ(後述)があり、とても楽しみに待ってた舞台。  当日から少し時間が経ってしまい、しかも1回しか観られなかったので細部を時系列で追うのはほぼ無理で、断片的に「ここが良かった!!!」「ここに打たれた!!!」をただ回想するだけの備忘録になってしまうのだけど(一部多分

          2022年『THE BOY FROM OZ』再々々再演からの観劇感想

          2022年 ミュージカルるろうに剣心 京都編 観劇感想

          ※この記事は、2022年6月5〜12日にふせったーに載せたものの再掲です。 ネタバレしてます <はじめに> 2022年IHIステアラ『ミュージカルるろうに剣心 京都編』を観てきました!!! 小学生時代からアニメ→原作の順に一緒にハマり、「志々雄様が!」「師匠が!!」と一緒に盛り上がってた友人が誘ってくれ、6/4(土)マチネにて初観劇。 いくら原作に愛着があるとはいえ、ガチ推し不在の全席14,500円(!)の舞台に行って良いのか私?!乗り物酔いしやすいのにくるくる

          2022年 ミュージカルるろうに剣心 京都編 観劇感想

          2022 Murder for Two 再演感想

          はじめに *こちらは2022年1月9日にふせったーに載せた感想の再掲です。 2022年1月再演のMurder for Two。 再演で初めて観たくちですが、あまりにも素晴らしくて興奮冷めやらずなので、下記ネタバレ全開に思いの丈を書きなぐりです。辛うじて犯人が誰かには触れてないけど。 Apple Music*で配信されてる「Murder for Two (original cast recording)」と、今回のプログラムを頼りに、思い出しつつツッコミつつ礼賛。 な

          2022 Murder for Two 再演感想