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傘
みなさま、お久しぶりです。
さてさて、俗にいうゴールデンウイークに突入しましたが、まだまだおうち時間が続きそうですね…。今年の連休はしずかです…。
私はというと、
そこそこにお掃除と筋トレと散歩を継続し、気分でちんたらジョグをし、現代社会と政経の教科書を開いて勉強し、
興味本位で動画編集と開発言語について調べ、、、などしています。笑
好奇心がひどくて、なんでもかじりたがりな性格がフル稼働しています。笑
と、まあ、そんなことはどうでもよくてですね
今回はお礼をしなくてはならない方々がいらっしゃるので、なぜこのタイミングで。と思われるかたが多数かと思いますが、お礼をしたいと思います。(唐突)
今回は見出しなしで。
見出し考えてたんですけど、文を打っていたら思いの外進んでしまったので。という言い訳でした。。
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ここから本題に入ります。
実は最近、断捨離(前回のnoteをよろしければご覧ください)がてら、スマホのデータ整理をしまして
まあ簡単に申し上げますと、放置していたバックアップをしたり写真整理をしたり、ということです。
そこで、カメラロールに入った写真をバックアップするついでに、写真を見返していたんです。
すると突然、去年の12月30日、富士山女子駅伝の写真がふと目に入りました。すごく直感です。なんだかよくわからないけれど、あ。ってなったんです。(雑)
そこで、ずいぶん前のことだけれど、お礼の言葉を申し上げるのも遅いけれど、ご本人さまに届くかもわからないけれど、
伝えたいと思ったのです。直感で。
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2019年の年末に行われた富士山女子駅伝はあいにくの雨でした。
しかも、区間が後半になるほど雨は強まる一方。
年の瀬の雨はあまりにも冷たく寒く、選手もサポートの方々も、補助員の方々や応援の方々も、みんな寒さをこらえながらのレースでした。
実はこの日、早朝に家を出てコースに向かった私は、なにを間違えたのか傘を忘れてしまい…
しかも見たいと思っていた5区(エース区間)と7区(アンカーの山登り区間)は、柵で囲まれた工場が集積しているエリアのため、雨をしのげる場所がほぼなく…
(屋根のあるところは工場の敷地内になってしまいますので当然立ち入れません)
選手を撮ろうと一眼も持ってきていたため、傘がないとカメラも濡れてしまう…
もう、この2区間は撮るのを諦めて目で残しておこう、と決めどこで見ようかとうろうろしていた時でした。
工場の従業員さんだったと思います。
その方が沿道で選手の到着を待っていらしたのか、仕事中にたまたま外に出て私をお見かけになったのかはわかりません。
その方は私が歩いていた歩道の反対側にいらっしゃいましたが、
私がいる側の別の従業員の方に、こうおっしゃいました。
「その子ずぶぬれだから、傘を貸してやって!」
私は一瞬、自分のことだと気づきませんでした。
私と同じように傘を忘れて濡れてしまっている方が、近くにいらっしゃると思っていました。ほんとに。
でも、声をかけられた従業員さんが私を呼び止め、傘を貸してくださいました。
何度も、本当にお借りしていいんですか、と聞いた記憶があります。私はチームスタッフでも、選手でもなんでもない、ただの観客です。
ただ自分の趣味でその場所にいて、自分が天気予報をチェックしそびれた結果が招いたことです。取材で訪れているなどで絶対写真が撮れないといけない立場でもありません。
すべては自己責任なのに、すごく申し訳なくて。
ですが、「年末に風邪をひくと病院も閉じていて厄介だし、工場の置き傘だし、ちゃんと返してくれればなんでも大丈夫だから」
という従業員さんのお言葉に甘え、傘をありがたくお借りすることにしました。
傘をお借りして撮った5区と7区の写真がこちらです。お借りした傘がなければ収めることができなかったものです。
↑ 5区を走る加世田梨花選手(名城大)。ライバル・大東大の関谷夏希選手を差し置いて区間賞を獲得しました
↑ 7区を走る鈴木優花選手(大東大)。加世田選手と同じく、大学女子長距離界を代表する選手のひとりです。
ちなみに、タイトル上の見出し画像は鈴木選手の先輩、関谷選手。
しかし、私は趣味で見に行って撮影をしているだけの人間です。
あの時お言葉に甘えてしまったことが、間違っていたかもしれないと後々考えたこともありました。
本当に申し訳なさでいっぱいで。ごめんなさいと何度も思いました。
もちろん、7区の選手が全員通り過ぎたところで工場に向かい、従業員さんに傘をお返ししました。
ただ、その時はお礼にお渡しできるようなものも持っておらず、本当に言葉と態度だけでお礼を申し上げることになってしまったのは後悔しています。
その後も、頑張って工場のお名前だけでも検索して、お礼の手紙をしたためるべきだったかなどとさんざん悩みました。
でも、従業員さんのお名前も伺い忘れてしまったし、お忙しい中手紙を読む時間まで作らせてしまうのもどうかと思い、結局その場でお礼の言葉を申し上げただけですが…
届かない可能性のほうが明らかに大きいけれど、かすかでもいいから思いを綴りたい…と考え、noteに書かせていただきました。
ただ、これでご本人さまに届いたらかなりものすごい奇跡です。工場や会社のお名前も覚えておらず、控えてもいませんでしたので…
このことは、私の人生で考えても、従業員さんにとっても、ほんのわずかな出来事にすぎません。
ですが、
あの時私があの道を通らなかったら。従業員さんが私の存在に気づかなかったら。工場に置き傘がなかったら。
きっと起こりえない出来事だったでしょう。
偶然と偶然が重なりあっておきた事実。
そんなことは、街を歩いていて誰とすれ違うかと同じレベル。でも、そこに物語が生まれるとしたら。
当たり前のように過ぎていく毎日の中で、
だれかと直接、あるいはメディア等を通して交わす言葉や表情に、だれかが救われているとしたら。
人とかんたんに合って話すことがとたんにむずかしくなってしまったこの時に、敢えてこんな話題を出してみました。
なにげないひとときも大切にしていこう、人の力ってすごい、と改めて。
いまの世界をあっという間に変えることはできないけれど、また元の生活に戻れますように。
今回はこのあたりで筆をおかせていただきます。
次回の話題はまだ決めていないですが、またいつか。