
青いボトルが特徴的なボンベイサファイア蒸留所へ
どうもヒデイシです。
今日はジンを造っている蒸留所「ボンベイサファイア」に行きます。
毎度のごとく、行く前に蒸留所について予習しておいた方が楽しめるので、今回も少し調べていきましょう。
歴史
まずはボンベイサファイアの歴史から。
あの青いボトルのジンは昔からあるブランドだと思っていたのですが、実は販売が開始されたのは1987年。販売されてから40年近く経っているので、もちろん歴史はありますが、長いジンの歴史の中では比較的新しい方。ちなみに今はボンベイサファイア蒸留所をバカルディ社が所有しています。
で、青いボトルのボンベイサファイアは比較的新しいのですが、蒸留所の成り立ちはかなり長い歴史がある。
1761年にトーマス・デーキンさんがジンを造るために、イギリスのウォリントンという街の土地を買いました。ここからボンベイサファイアの歴史は始まります。
そして今のボンベイサファイアジンは、この1761年に考案されたレシピを元に造られているんだそう。
その後、ジン暗黒時代を乗り越え、1960年にボンベイドライをアメリカで発売。
そして1987年にブランド名が変更され、今のボンベイサファイアになりました。
ちなみに今の蒸留所は、もともと紙幣を作っていた建物を改修して造られたんだとか。蒸留所が一般公開されたのは2014年。
名前の由来
ボンベイサファイアの名前の由来は、イギリスの統治下であったインドでジンの人気があったことから、都市の名前である「ボンベイ」になぞってつけられました(今はインドの都市ボンベイはムンバイに変更されている)
レシピ
ジンのレシピは非公開が常識の時代に、このボンベイサファイアはそのレシピを公開しました。そしてボトルの側面に使っているボタニカルとその産地を掲載。
その効果もあって、ボンベイサファイアのジンは話題となり、認知度が向上しました。そしてジンそのものの知名度も広く知れ渡った。
で、使われているボタニカルは、、
とのこと。
造り方
ボンベイサファイアは、「ヴェイパー・インフュージョン」という製法でジンを造っています。
これはスピリッツ蒸留した際に、水蒸気となった液体をカゴにに入ったボタニカルを通過させることで、香りや味わいを付ける方法。
スピリッツに直接ボタニカルを漬け込んで蒸留する所もあり、その場合、ボタニカルの香りや味がしっかりするジンができあがる反面、その雑味が移ってしまう。
ボンベイサファイアの方法だと、雑味が少なくすっきりとした味わいになります。
どちらが良い悪いではなく、どのタイプのジンを造りたいかで、この方法を選択する必要があるんですね。
あと、ボンベイサファイアのスチルは「カッターヘッドスチル」という珍しいものらしく、この蒸留所にある4機、もしくは世界中でも数個しかない。
どんなスチルなのか気になりますね。
ということで早速行ってみましょう!
ボンベイサファイア蒸留所へ
今回は長距離バスを使っての移動。電車でも行けますが、バスの方が運賃が安いためこちらを選択。
まずはロンドン市内のビクトリアコーチから1時間半ほどバスに乗って、Basingstokeという街へ。
そこから路線バスに乗り継いで、ボンベイサファイア蒸留所に向かいます。
が、長距離バスがなかなか出発しない。もうこれは蒸留所見学の時間に間に合わないかもという事態に。
ですが、バスの運転手さんが結構飛ばしてくれたので、何とか間にあいそう。
そして無事バスを乗り換え30分ほどでボンベイサファイアに到着!
(往復で7ポンド)
蒸留所の辺りには家がポツポツあるくらいで、みどり豊かな自然に囲まれています。
バス停から歩いて150メートルほどの場所にビジターセンターがあるらしく、そこに向かって歩いていく。
ビジター用の駐車場を超えると、昔紙幣を刷っていたという建物が待ち構えています。当たり前ですが、全く蒸留所には見えません。
イギリスは昔の建物をリノベーションする文化があるので、こういった違った使われ方をする建物へと変化していくのは面白いですね。
では、見学の受付に向かいましょう。
建物の中は天井が高く、小さな蒸留器が迎えてくれます。
(ボタニカルの入ったバスケット)
ではツアー開始!
まずは外に出て蒸留所の歴史や「この建物ではインドルピーを刷っていたんだよ〜」などの説明がありました。あとこの蒸留所では年間6億本ものジンを製造しているんだとか。
ちなみに何人でジンを造っているのか質問をしてみたところ、40〜50人で造っているとのこと。
やはりビーフィーターの3人というのはかなり少ないようです。
メインの大きなスチルは窓越しで見ます。
(バルジ型)
では次はボタニカルを育てているお洒落な温室へ。
ここではボンベイサファイアで使われているボタニカルが育てられています。温室になってるだけあって、中は外よりかなり暖かい。ちょっとした上着を着ていたのですが、説明を聞いてる間に暑くなってきたので脱ぎました。
(ビターアーモンド)
(リコリス)
次はボタニカルの勉強
ジンの蒸留所ではおなじみ、ボタニカルを実際手に取ってみたり、香りをかいでみたり、はたまた食べてみたり。
そしてここで自分好みの香りがするカクテルを選べました(ツアーの最後にのむカクテル)
(自分の好みを選ぶ)
(裏にカクテルの詳細)
裏を見てみると、醤油とわさびを材料として使うカクテルを発見。こういう変わったものを見つけてしまうと、どうしてもそれを試してみたくなってしまう...
カクテルを飲むのはまだ先なので、その前にスチルを見ていきましょう。
(ガラス越しのスチル)
スチルは先ほど窓越しにみたもの2つと、このボタニカル教室の隣にある2つの計4つ。
(ボタニカルを入れるバスケット)
バスケットを設置する場所は、このグイーンと伸びたラインアームの先なんですが、この部屋からははっきり見えませんでした。
(この先にある)
(蒸留機の仕組み図)
ではお待ちかねのカクテルを飲みにいきます。
(スパイシーわさびカクテル)
葉っぱの上には、おそらくチューブに入っているわさびが添えられています。
では、いざ実飲っ!
(ゴクゴク)
スパイシーというよりは桃の甘みが強く、甘くて飲みやすい感じでした。そして葉の上にあるワサビを溶いてみると、少し使われている醤油とマッチして出汁っぽくなる。あとやはりワサビは桃の後の後味としてやってきました。
では最後にショップを見ましょう。
(ボンベイサファイアがこれでもかとずらり)
このショップには見たことのないボンベイサファイアが沢山ありました。
(限定品のサンセット)
(リミテッドエディション)
(スターオブボンベイ)
(250周年記念ボトル...15万円)
欲しいボトルが沢山ありましたが、荷物になるため今回も断念。また日本に戻るタイミングでもしかしたら来るかも。
ということで、今回はこの辺で!
またYouTubeにも動画アップするので、ぜひチャンネル登録お願いします。
青いボトルが特徴的なボンベイサファイアを造っている蒸留所へ!
— ヒデイシ🥃ウイスキー探訪記@イギリス (@whisukej) June 7, 2021
敷地内にはジンを造る上で欠かせないボタニカルを育ててある温室があった🌿 pic.twitter.com/xwkCEJfTL0
いいなと思ったら応援しよう!
