息子(4歳)のリアル読み聞かせ30日チャレンジ②
さぁ何とか続けてます!毎晩、本人的に気分が乗る日も乗らない日もありますが、無理せず自分たちのペースで。得意そうなジャンルをしばらく続けてみるのも良し(シリーズ物も)、絶対、自分からは手に取らないだろうな~という作品をあえて読んでみるのも良し。図書館児童室の棚で、退勤後、日々わくわくしながら選んでます。それでは第2弾です!
①『そらいろのたね』中川李枝子作/大村百合子絵/福音館書店
『ぐりとぐら』シリーズであまりにも有名な作者による別軸の作品です。登場する主人公のゆうじ君に、息子は自分を重ねることができるかな?がチャレンジでした。どんなふうに受け止めてくれるのか、楽しみながら読みました。いわゆる動画ネイティブの彼が、まず本の形に親しむのも時間がかかったけれど…(善し悪しではないです。うちはお姉ちゃん達もいて、一緒に楽しめるものというとどうしても上の子の好みに合わせたものになりがちです)少しずつ、ページをめくるまで待つことができたり、何度か読むうちにあ、こういうことだったんだ!と、登場人物たちの気持ちに気づけたり、発見がありました。良かった!
子育てってどんなことも、「今のタイミングを逃したら絶対ダメ」なことなんてないんだと、私は思います。ベストに届かなかったとしても、それが自分のベストじゃん。環境も親の心の余裕も、他の兄弟とのバランスだって、各家庭色々、様々。思えば年少組では一年間ずっと大好きな「シンゴジラ」になりきって過ごした(そのなりきりぶりは、参観日に他のお父さんに「あの再現クオリティすげぇ…!」と言わしめたほど)息子が、中川李枝子さんの作品を、楽しめて喜べるようになったのもまた、この子の世界が広がって単純にとても嬉しいのです。(発育の)早い、遅い。どうしても、気になってしまうけれどね。大丈夫。そしてもし周りで、そういう事があってつい何か言ってしまいたくなったら、そういう言葉は是非とも飲み込んでくださいね。
②『スイミー』小さなかしこいさかなのはなし:レオ=レオニ作/谷川俊太郎訳/好学社
あまりにも有名で定番で、そして巨匠レオ=レオニの代表作ともいえる『スイミー』。淡く流れるような繊細なタッチの絵に、どうしてここまで、親子でハラハラドキドキしてしまうのか?言語のリズムもきっとそうなんだろけど、多分に谷川俊太郎さんによる言葉の力。一言、一言が、力をもってそれ自体泳ぎまわるように、踊るように、本当に…声に出して読んでいてこんなにも楽しい絵本になかなか出会えません。今夜も力一杯、親子でスイミーになりきりました。息子も大のお気に入りになり、早速リピート!
③『てぶくろ』エウゲーニー・M・ラチョフ作/うちだりさこ訳/福音館書店
個人的にも寒くなるとよみたくなる、ウクライナ民話の再話『てぶくろ』1965年初版の超ロングセラー絵本です。私自身、ちいさな頃から、そして上の子供達にも、何度読んだか分かりません。ページをめくっていく度に、現れるシュールな展開に、えっ?えっ!? どうして、何?もう一度!と、息子の入り込みも凄かった。どっしりとした絵柄とリアルなのに愛らしい動物たちの造形、大人にも子どもにも響くテンポの妙とシュールな結末。まさに、誰がいつ読んでもハズレなしの名作だと思います。独特で美しい、挿画やデザインも大好きです。東欧~ロシア地方の物語や風習、文化には、やはりどこか惹かれるものがある、と再確認できたのでした。