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【新メンバー】保育士ゆこちんってどんな人!?筋ジストロフィーの夫との生活は?

皆さん、はじめまして。WCF新メンバーのすーです。
今回は同じくWCFの新メンバー、ゆこちんさんへのインタビューを行いました。

前半ではご自身のこと、筋ジストロフィーの旦那様や家族との生活について語ってもらいました。
また、後半では脊髄損傷の夫と暮らす、私すーとの対談をお届けします。



ゆこちんってどんな人?


−お住まいはどちらですか?

私も夫も生まれも育ちも熊本です。
熊本は温泉もあるし、美味しい食べ物もたくさんありますよ!


−ご自身について教えてください。

私自身は病院内の託児所で保育士をしています。
夫は筋ジストロフィーで現在は車椅子ユーザーです。

子どもは中学生の息子ともうすぐ小学生になる娘が居て、四人家族です。

−どのように旦那さんと出会われましたか?

夫とは小・中学校の同級生で、友達の結婚式で再開しました。

そこから仲良くなり、付き合って結婚に至りました。

筋ジストロフィーのため付き合ってる時は歩けていましたが、年々歩けなくなり、今は車椅子生活です。

−旦那さんが筋ジストロフィーだと知ったのはいつですか?

筋ジストロフィーだと知ったのは、付き合い始めてからです。

同級生だった小学生や中学生の頃は、夫が体育を見学していた姿をみていましたが、当時は病気のことは知らずに、特にみんなと変わらないと思っていました。

−進行性のご病気を打ち明けられてからご結婚されたのですね。

結婚しようという話は、私から言い出しました。

誰にでも事故や病気で動けなくなる可能性はあるのだから、既に進行性の症状があると分かっているから、安心して夫への対応ができる!となんだか自信が出まして。

私の両親からは当初反対されてしまいましたが、そこは私の人生は私が決める!と突き進みました。

−現在、旦那さんやご家族との生活はどんな状況ですか?

現在夫は、電動車椅子と、手動車椅子を使用しています。

私が一緒にいる時は、手動車椅子でお出かけしてます。
電動車椅子が大きいので、小回りのきく小さめの電動車椅子の購入を検討中です。

私がフルタイムで働いているので、料理は夫にお願いしてます。
これが私より料理上手で!台所は夫の陣地になってます。

ヘルパーさんは週二日お願いしてますが、夫の代わりに夕飯を作ってもらうことが多いです。


−ウィルチェアファミリーに入ったきっかけを教えてください。

ウィルチェアファミリーの投稿をインスタで見つけて、私でもお役に立てればと思いました。
また普段の生活では、自分と同じような筋ジストロフィーや車椅子ユーザーのパートナーと出会うことが全くないので、仲良くなれればと思い参加しました。


−どんな活動がしたいですか?

私にできる事があればやってみたいです!

自分の経験からのアドバイスや、保育士としての育児情報など、私の情報がお役に立てたらいいなと思います。

また、同じパートナー同士でお茶会もできたら嬉しいです。

車椅子ユーザーのパートナー対談! ゆこちん×すー

車椅子ユーザーのパートナー同士で、普段の生活で気になっていることについて対談しました。

【対談者の紹介】

ゆこちん:筋ジストロフィーの夫と息子&娘の4人暮らし
                 (詳しくは前半にて紹介!)

すー:脊髄損傷者でパラアスリートの夫(車椅子は手動)と都内で2人暮らし

お出かけってどうしてる?

ゆこちん「うちの夫はインドアなので、お出かけに結構苦戦してます。すーさんの旦那さんはどんな感じですか?」

すー「私の夫は、一人でも一日1回は外出しないと気がすまないタイプです。苦戦しているのは、お出かけ先についてでしょうか?それとも準備など外出へのハードルが高いのかしら…?」

ゆこちん「一日1回外出されるなんて羨ましい!うちの夫は、車椅子生活になってから特に外に出るのが億劫になっているようです。天気が良くて動きやすい時は電動車椅子で外に出てるみたいですが、特に冬は…。ただ、大きい電動車椅子なので、誰かと一緒にお出かけとなると手動の車椅子に乗るのもあって少し気が乗らないのかもしれません。」

すー「確かに電動車椅子だと手動の車椅子よりさらに幅も必要ですもんね。車椅子での外出で他に気になっていることはありますか?」

ゆこちん「九州の田舎の方だからか、バリアフリーと書かれていても整っていないと感じることが多いです。読者の皆さんにも聞きたいのですが、日常や旅行のときにバリアフリー情報とかの収集をどうされていますか?すーさんはどうですか?」

旅行やバリアフリー情報収集ってどうしてる?

すー「バリアフリーの定義が幅広くて困ることが多いですよね…。特に坂が急斜面だったり、車椅子ユーザー1人ではクリアできない設備もありますし。
基本的に電話確認は必要になりますよね。

夫は下半身完全麻痺で排泄障害がありますが、旅行は2人とも大好きなので全国津々浦々、頻繁に行っています!
フェリー泊も使ったことありますが、私がひどく船酔いしてしまい、もう二度と乗れないかもしれません…。

観光地は基本的に砂浜と雪道と山登り以外ならなんとかなる…と思います!

ガイドブックに載っているところと比べると、ちょっと回れる範囲やできるアクティビティが少なかったりしますが、物足りない時は胃袋を満足させる方向で動いています(笑)

お子さんがいらっしゃるとまた違う大変さが加わるのかなと思いますが、案外どうにでもなる面があることが、たくさんの人に伝わるといいなと思っています。」

ゆこちん「そうなんですよね、各所に電話で確認していても、出かけ先でバリアフリーじゃない時が多いので、やはり当事者じゃないと分からない事が多いなぁと…。
九州は旅館などが多いので、ホテルに確認していますが、お部屋が狭くて動線がちょっと難しいことが多いです。」

すー「確認していても伝わりにくいことありますよね。『車椅子』だけだと立ち上がったりゆっくりなら歩行ができる状態をイメージされる方も多いので、立ったり歩行が一切できないこともなるべく事前に伝えるようにしています。」

ゆこちん「確かに『車椅子なんですけど』としか伝えていませんでした。立ったり歩行ができない事も伝えた方がいいですね!

日帰り旅行でよく行くのは水族館なのですが、やはり車椅子で回るには一般ルートと違うので、子ども達が別行動をしたがる事もあって、最近は友達に一緒に来てもらい、子ども達と一緒に回ってもらったりしてます。」

順路問題や駐車場問題について…

すー「水族館もいいですよね!天候に左右されないのもありがたいです!
ただ、車椅子のルートは一般ルートとかなり違いますよね。例えば、水族館の目玉になるような大きい水中トンネルをくぐり抜ける順路が階段だったりエスカレーターだと、車椅子では順路と関係なくエレベーターに乗らなければならないので、目玉の展示を体験できなかったり、エレベーターの設置場所によっては順路とは逆走しなければならず、大変な時もあります。水族館に限った話ではありませんが…。」

ゆこちん「水族館って駐車場が遠くて、バリアフリーの駐車場に一般の人が停めていて使えなかったり…。一見事情なさそうな家族連れが使っている事もあるので困ったりします。」

すー「障害者用駐車場が埋まっていると良い停め場所を見つけるまで身動きが取れないので困りますよね。何十分も待ったり、その施設を諦めることもあります。
最近は身体障害者(車椅子マーク)用だけでなく、『思いやり(優先)駐車スペース』も増えていますよね。

ただ私自身も、ドアがフルオープンできて、車椅子を隣に置けないと車から乗り降りできないって理解したのは恥ずかしながら夫と出会ってからでした…。

そのために斜線で広さを確保してあるということがもっと広く知られて欲しいなあと常々思っています。」

ゆこちん「私もバリアフリーの駐車場を詳しく知ったのは夫と付き合いだしてからです!」

子どもとの生活で困ったことは?

すー「水族館で一緒に回れなくても、誰かの手を借りることもお子様にとっては素敵な経験だと思います!

こんなときもう一人大人がいたらなあ…って思う場面は他にもありますか?」

ゆこちん「息子と娘の行事がかぶった時です!

先日、息子の授業参観と娘の小学校の体験入学が被ってしまい、息子の授業参観は断念しました…。うちの子どもたちが通っている校舎がバリアフリーではないので、夫は行けず(汗)

私一人となると、色々大変で…私の母や、夫の両親に手伝ってもらえる時はお願いしていますが、親が行かないといけない時は、私しか行けないので大変です。」

すー「なるほど、学校行事!学校って頻繁に改装されないから、古い校舎だとバリアフリーから遠くなりがちなのですね…確かにそれは被ると大変そう。

保護者会など親が行かなければならないとなると、調整が難しいですもんね。

私はこれから子どもが持てたらいいなあと思っているので、またそうした経験があったら教えてください!」

ゆこちん「保育園や幼稚園は新しい所だと、バリアフリーになっている所もあるみたいですが、小学校や中学校となると建て替えはなかなか難しいようですね。

行事の参加も難しいことが多いですが、運動会は『車椅子でも見に行ける!』と夫も嬉しいようです!

私もまだまだ分からない事ばかりなので、こちらこそ色々教えていただけると嬉しいです!」


対談 −完−

インタビュー・対談を終えて


インタビューと対談を通じて、ゆこちんさんの穏やかさの中にあるエネルギッシュな部分を強く感じました!

また、進行性の難病を抱えながらもお二人で前向きに歩まれていること、お子さん達と穏やかな日常を過ごされているようで、温かい気持ちになり個人的にとても励まされました。
車椅子ユーザーのパートナーでかつ女性同士ということもあり、お話していて楽しかったです。

当事者の障害や家族構成が異なっていても、「車椅子」というハード面が同じなので、順路問題や駐車スペースなど似たような困りごとが多いということも改めて感じました。
少しずつ、バリアが解消されたり、簡単に回避できる世の中になっていけたらいいなと思います。


ウィルチェアファミリーはみなさまのサポートで活動しております。

今後の活動継続のため、これからもサポートをよろしくお願いします。


この記事を書いた人:すー

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