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「like a bouquet」

「生きていた頃よりずっと幸せな時間だった。」
って、昨日消えた幽霊が言ってた。
その表情はどこまでも晴れていて、
そこで本当の意味で彼女が幽霊だったことを自覚した。

実は差がないんだな
とも思った。
彼女は普通にそこにいて、
普通の生活を送っていて、
それは怠惰に暮らす僕なんかよりも
よっぽど人間らしかった。

優しい声で甘やかに溶かされ
魔法のように時間が過ぎた。
いったいどれほどの
救いのない日々を超えたら
そんな声が出せるのだろう。

あなたは花だ。
何も無い日々を一輪ずつ彩り、
僕の人生が色めき映える。
あなたに貰った花を抱えて、
ここで終わりを迎えたとしたら
きっと僕も晴れるのだろう。
だから僕だけは覚えている。
いつか散りゆくものと知りながらも
満開の花々が種子を残すように、
何かを伝えるために咲いた君を。


あなたは言った。
「この世界に居場所はなかった。」と。
あなたは言った。
「居場所をくれてありがとう。」と。

僕も同じことを思っていて、
彼女との差は行動力だけだった。
僕も同じことを思っていて、
そこに微塵も差はなかった。

いつだって、誰だって、
誰かのためになれる。
たとえ世界からこの身が消えても、
心で人は包めるんだ。
あなたがくれたものは、
まるで枯れない花束みたいだ。

あなたは花だ。
何も無い日々を一輪ずつ彩り、
僕の人生が色めき映える。
あなたに貰った花を抱えて、
ここで終わりを迎えたとしたら
きっと僕も晴れるのだろう。
だから僕は君を追いかける。
いつか散りゆくものと知りながらも
満開の花々が種子を残すように、
何かを伝えるために咲いた君の
これからも居場所であり続けるよ。
そう、ずっと、約束だ。

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